初めて南インドを訪ねた2008年からこれまでの17年間は、カメラやスマホ等携帯IT機器の進化の歴史でもあります。
思えば初訪問の2008年は、簡単なニコンのコンパクトデジカメひとつを持ち、そこに収められているSDカード一枚に写真も動画もすべて収めました。
撮った写真や動画はその場で確認することができますが、カメラ背面の小さなディスプレイでは詳細が分からず、帰国後パソコンの大きな画面で確認し、子どもたちの輝くような表情が実にイキイキと撮れていることにとても驚かされました。
写真で最も大切なのは被写体である、そのことを痛感させられました。
生命力全開で生きる喜びを表現しているインドの子どもたちに勝る被写体はありません。
その後コンデジ(コンパクトデジカメ)は一眼レフになり、iPadによりその場で大きな画面で撮影したものを確認できるようになり、ネット環境も少しずつ改善され、今はわざわざネットカフェにパソコンを持ち込まなくてもネット接続できるようになりました。
写真が大好きなインド人、インドの子どもたちにとって、映像関係の機器は彼らとコミュニケーションを取るための大切なツールです。
いつも思うことですが、こうして異国で現地の人たちと価値あるコミュニケーションを取るためには、
- 言葉の壁を乗り越える言語スキル
- 映像を記録したり発信するためのITスキル
- 心と心をつなぐマインドスキル
この三つのスキルが大切であると考えています。
今回は、普段日本で使い慣れているスマホがSIMカードを入れ替えた状態で使えたのでとても助かりました。
ケイタイは機種によって、また国によって使用電波帯が異なります。
そこがマッチングしないかぎりどんなSIMカードを入れても使うことはできません。
もし海外で自分のケイタイを使いたいのであれば、事前にそのケイタイと訪問国の使用電波帯を調べてみる必要があります。
そしてもしそれが合わないのであれば、買い替えのタイミングとするのもひとつの方法です。
現代では海外に行ってもケイタイは必需品です。
海外では当然国内のケイタイ番号でのダイヤル通話はできませんが、ネットがつながっている限り、GmailやYahooメール、またSNSを通してのメッセージのやり取りや通話が可能です。
本当に便利な世の中になりました。
ちなみに日本国内でのSNSによるメッセージのやり取りはLINEやMessengerが主流ですが、海外ではWhatsAppがで最も高いシェアを誇っています。
なにかと勝手の違う海外では、こういったITを使いこなすことがとても大切です。
今回特に重宝したのがGoogle Mapsです。
Google Mapsを使って目的地やそのルートを調べたり、今現在の位置を知ることができ、もう海外で移動をするためには、これは必要不可欠と言っても過言ではありません。
今回もインドで何度も公共交通機関を利用しました。
インドに限らず、海外では日本ほど丁寧に停留所、乗り換え等を案内してくれるところはありません。
また時間も正確ではないのですから、初めてのところは自分が今どのあたりにいるのか、目的地までどのくらいなのかを知るのは極めて困難です。
その点Google Mapsさえあれば、今現在の自分の位置、目的地までの距離を正確に知ることができ、まったく不安がありません。
これはスレッシュの長男タンビの家を訪ねた際、バスの通過地点を示すために送ったGoogle Mapsの画面をキャプチャーしたもので、これをWhatsAppに添付して送りました。
青い丸印がバスの現在地点、左上の黄色く囲まれたところが目的地であるMarthandamです。
スマホでこんなことが簡単にでき便利だなと有り難い気持ちでいっぱいなのですが、のちに改善点が二つあることに気が付きました。
ひとつは、キャプチャー画面の右端にヴォリューム目盛等が写っていますが、これは写らないようにする方法があるということを知りました。
自分の機種の場合、三本の指で画面を上下に滑らせるとそのままの状態でキャプチャーできるようです。
機種によってこの方法は異なりますので、ご自分で調べてみてください。
もうひとつは、そもそもGoogle Mapsの画面をキャプチャーしなくても、WhatsAppにはワンタッチで現在地を送信する機能があったのです。
クリップマークの添付のアイコンを押すと、位置情報というアイコンと文字が出てきます。
これをクリックするだけで送信先に自分の位置情報を送ることができます。
調べてみると、LINEにも同様の機能があるのですね。
これまで必要な場面がなかったので知りませんでした。
もうひとつ、Googleアプリで役に立ったのがGoogle レンズです。
Google レンズはアプリを起動し被写体にレンズを向けるだけで、そこに写る動物や植物の種類を調べ、翻訳までしてくれます。
これは三十数年前のタミル語の工業雑誌です。
表紙には若き日のスレッシュが写っています。
この中の文章はタミル語で書かれていますが、そこにGoogle レンズを使ってレンズを向け、翻訳する範囲を指定し、そこをスキャンすることで自動的に指定のされた言語を解析し、指定の言語に翻訳してくれます。
これもGoogle Mapsと同じく無料で使えます。
ひと昔前なら魔法のレベルです。
これを使えばどんな言語の印刷物、掲示物でもスマホひとつで翻訳することができ、いざという時本当に役立ちます。
これからもIT機器、アプリはさらに進化していくことでしょう。
それに飲み込まれることなく、自らの意図するところに向けてしっかりと活用していきたいと考えています。
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