インド > 2月に南インドに行きます

2月に南インドに行きます

2025年2月、10回目の渡印を計画しています。
南インドとのご縁をいただいた日本山妙法寺サンカランコービル道場の石谷政雄上人から、仏舎利塔落慶大法要の案内をいただき、それに参加します。

南インドを訪ねるのは、コロナによるロックダウンで四ヶ月間滞在したとき以来四年ぶりで、今回も児童養護施設(ホーム)を訪ね、子どもたちとの楽しい交流をしてきます。

最近はインドの話に興味を持ち行ってみたいと言われる方が増えてきました。
自分はインド、特に質素な暮らしの中とても幸せそうにイキイキと暮らすホームの子どもたちからこれまで多くのことを学んできました。
生きる喜び、日常の尊さ、人間の価値、・・・それら彼らから感じ取ったことを、一人でも多くの日本の人たちにも知ってもらいたい、体感してもらい共有したい、それが願いであり、またホームの子どもたちへの恩返しであると考えています。

南インドまで足を伸ばすのは大変ですが、一度行ってみたいと考えている人たちの旅行案内としてこのページをアップします。
同行を希望される方はご連絡ください。

インドとのご縁

インドに初めて渡ったのはまだ二十代だった1989年、当時懇意にしていたヨガや気功のインストラクター、いわゆる当時で言う精神世界の仲間たちとインド北部の名所や仏跡を巡るツアーに参加しました。

タージマハル

その時からインドには深いご縁を感じるところがあり、その後それを示すかのようなたくさんの導きがありました。

そして2006年、平和運動の関係で東京に行った際、南インドで布教活動をされている日本山妙法寺サンカランコービル道場の石谷政雄上人と出会い、翌2007年、石谷上人を含めたインドからの一行六名と自分が運転する車で二週間の巡礼の旅をして、一行と深い絆を持ちました。

その後2008年2月に日本山妙法寺サンカランコービル道場で道場(お寺の建物)の開闢式と仏舎利塔の基礎に仏舎利を収める式典があり、その案内を受け、初めて南インドとスリランカの地を踏みました。

日本山妙法寺サンカランコービル道場

その際に道場だけではなく、日本で二週間寝食をともにしたスギルタン家族の運営するホームを訪ね、輝くような笑顔の子どもたちと接し、その魅力にすっかり心奪われてしまいました。

インド最南端の聖地カニャクマリ他、彼ら兄弟たちが運営するホームSt.Boniface Anbaham(セント・ボニフェス・アンバハム)は、ドイツのキリスト教団体から支援を受けている施設で、彼ら家族はみなクリスチャンです。

彼らはクリスチャンですが、数十年前、石谷上人が孤立無援の南インドで決死の平和行脚を行っていた時、たまたまバイクで通りがかったスギルタンのお父様がわざわざバイクをUターンさせて石谷上人に声をかけ、その一宗教者として尊敬すべき行を行っている石谷上人に心打たれ、食事や祈りの場所を提供したことがご縁の始まりだと伺っています。

石谷上人は、もしあの時スギルタンのお父様と出会わなければ、自分はその場でのたれ死にしていただろうと語っておられます。
これは真実だろうと思います。
それぐらい日本山妙法寺の行、信仰姿勢は厳しいものです。

自分は特に仏教徒でも日本山妙法寺の信者でもありませんが、たまたま日本で石谷上人と出会い、その後日本や南インドで何度も身近に接する機会をいただき、俗世から完全に離れ世界平和を一心に祈り続ける石谷上人や、同じくサンカランコービル道場におられるリラ庵主さん、木村庵主さんたちのお姿には常に尊敬の念を抱いています。

そしてサンカランコービル道場の仏舎利塔がこの2月にいよいよ完成となり、サンカランコービル仏舎利塔落慶大法要、そしてインド最南端の聖地カニャクマリで新たな仏舎利塔の定礎式が行われるという案内をいただき、そこに参加すべく計画を立てている次第です。

またカニャクマリ仏舎利塔定礎式の前にはインド洋、大西洋、ベンガル湾、三つの海を望むコモリン岬からご来光を拝みながら祈りを捧げます。
これが本当に心洗われる素晴らしい体験です。

法要の案内、日程

法要の案内、日程は下の通りです。
画像をクリックするとPDFファイルが開きます。

 

旅行日程

今回の自分の旅行日程はまだ決まっていません。
サンカランコービル道場で行われる2月20日、21日の法要と22日の式典には必ず参加するつもりですが、その前後は同行してくださる方の計画に合わせ立てていく予定です。

上の図は自分が訪ねる南インドの地図です。
三つの青丸がホームで、最南端カニャクマリのホームを運営していたスギルタンはリタイヤし、今はホームがありません。
スギルタン夫妻はその近くにある彼ら兄弟、両親がいた実家で暮らしていて、自分も四年前はその1haほどある広いところで三ヶ月半滞在して彼らの世話になりました。
その間スギルタン夫妻は、酒井が無事日本に戻れるようにと毎晩祈りを捧げてくれました。

その後体調の悪かったスギルタンは亡くなり、今回はお墓参りもさせていただく予定です。

インド最南端タミルナド州は、南端の東側半分強の部分で、南北600キロ弱あり、そのほぼ北端のチェンナイが州都です。
自分はいつもそのチェンナイの飛行場で降り、チェンナイのホームや日本語のできるスシルという男性の家で世話になっています。

スシルはチェンナイホームのオーナーであるスレッシュの娘ジーナ、彼女の夫の従兄弟で、ジーナの結婚式で出会って以来すごく親切にしてもらっています。
彼は敬虔なクリスチャンであり超善人で、彼との縁はまさに天のお恵みだと感じています。

彼には難民キャンプにも案内してもらいました。

オレンジの丸がサンカランコービル道場で、チェンナイからの移動は寝台バスか寝台列車です。
寝台バスは日本にはありませんがとても快適です。

期間と同行

これまで八回の南インド訪問は、一回が公益社団法人アジア協会からの派遣で三ヶ月半、他の七回も滞在期間一ヶ月から四ヶ月と長期で、内三回は広島県警OBであるIさんという方が同行してくださいました。

飯田さん

今回も2月中旬から一ヶ月ほどと考えていますが、もし同行される方が海外旅行が不案内であれば、極力その方のスケジュールに合わせ計画をしたいと考えています。

またお一人で移動できる方でも、南インドの窓口であるチェンナイ国際空港にはお出迎えさせていただきます。
スレッシュが運営するホームはマライマライナガールという町にあり、空港から車で一時間ほどで、以前はいつもスレッシュが空港に来てくれました。
最近はスシルが迎えに来てくれて、彼のタンバラムの家はその半分ぐらいの距離にあります。

スレッシュのホームには、毎年日本の学生YMCAのメンバーがスタディーキャンプとして数名グループで訪れていて、彼が様々な施設等を案内しています。
自分も二回ほど一部スケジュールが重なり、日本の若者たちと行動をともにしました。

今回もスレッシュは日程と人数が分かれば自分が案内すると言ってくれています。
今回は同行する方がおられるかどうか分からないので、グループでツアーという形にはなりませんが、どこか希望を言えば案内してもらえると思います。

けれど自分の正直な思いとしては、ホームで子どもたちとの日常を過ごすことこそ宝であり、日本人にとって深い学びがあり、是非それをしっかりと分かち合いたいという思いです。

費用と入国

インドへはいつも関空から向かっています。
航空券はネットで買えば安価で、下はスカイスキャナーでチケット検索した画像です。

日程によって異なりますが、LCCではない一般の航空会社で往復8万円台から12万円前後です。
ピーチ等LCCはもっと安いようですが、手続きが煩雑、座席が狭くサービスが悪い、手荷物が別途料金などがあって利用したことはありません。

インド入国の際はパスポートの他ビザが必要です。
ビザは事前に日本で取れますが、自分はここ二回はチェンナイ到着時にアライバルビザを申請しています。
アライバルビザ取得のためには、パスポートの有効期限が6ヶ月以上残っていて、2ページ以上の余白があり、往復の航空券、受け入れ先の住所等が必要です。

滞在時の費用は、幸いにも今のところインドの物価は日本よりも低水準であり助かっています。
ホームではゲストルームに泊めていただいたりして、一般のホテルに泊まったことはほとんどありません。
ホームで食事と部屋を提供していただいて一泊いくらとは決まっていませんが、いつもお世話になった分だけ義援金という形でお渡ししています。
移動費も日本と比べると格安で、寝台バスで長距離移動しても日本円で二千円弱だったと記憶しています。

それで1ヶ月滞在するために入国してから十万円をインドのルピーに交換し、少しお土産を買って足りないことはないといった感じです。

治安について

インドは性犯罪が多く、治安が悪いことで有名です。
ホームでは女の子のコテージには入口に監視カメラが設置され、外国人男性は入ってはいけないことになっています。

それでも南インドは熱帯で気候が穏やかなこともあって、北インドよりも治安がいいとされています。
実際に田舎の村を歩いていてもとてもフレンドリーで、自分は身の危険を感じた事は一度もありませんが、やはり女性が一人歩きするには注意が必要です。

ホームで子どもたちといて、学校への送迎といったぐらいなら大丈夫ですが、見知らぬ異国の地であるという意識は持つべきです。

最後に

日本人が訪れるインドは、仏跡やタージマハル、ベナレスなどがある北インドで、南インドはあまりなじみのある場所ではありません。

けれど年中気候に恵まれた南インドは果物も豊富で餓死者がいないと言われており、食べ物も美味しく人間も穏やかで、どちらも訪ねた人はたいてい南インドの方がいいと言われます。

「あなたはなぜインドに行くのですか?」
とよく聞かれますが、その時には必ず
「過去生でインド人だったから」
と答えています。
これは実際その記憶があるわけではないのですが、そうとしか思えない不思議な導きを数多く体験し、そう確信しています。

それとともによく聞かれるのが外国に行く目的です。
これも答えは決まっていて、日本を知るためです。

日本という島国で暮らしていると、この特殊な環境をすべて当たり前だと感じ、本来の自分の姿が見えなくなってしまいます。
その本来の姿を知るためには、日本とはまったく異なる環境に身を置くことが大切であり、インドというすべての常識が日本とは異なる国はその大切な気づきを与えてくれます。

この日本とはまったく異なるインドのダイナミズム、これを楽しく心地いいと感じるか、不快で受け入れられないと感じるか、そこでインドが好きかどうかが決まるのでしょう。
「インドに行くと、インドを好きになる人と嫌いになる人とがハッキリ分かれるそうですね」
これもたびたび聞く言葉です。

自分が行く南インドの旅は、普通の観光地を巡る旅ではありませんが、現地の人と触れ合い、その生活を体感する旅であり、自分を深く見つめるとてもいい機会にあるものと考えます。

自分の天命のひとつがインドの貧しい子どもたちを幸せにすることです。
これはインドに対する一方的な支援ではありません。
インド人、インドの子どもたちは、昔の日本人が持っていて今忘れ去られている大切なものを持っていて、それを日本人が受け取ることができるのです。
そしてそれを多くの日本の人たちと分かち合い、その過程でインドにも支援の輪を広げていく、それが南インドの子どもたちと接するようになってからの自分の願いです。

 

この機会に南インドを訪ねてみたいと思われる方はご連絡ください。
ともに喜びを分かち合いましょう♪