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自分に優しく<2>

トーラス

先日「自分に優しく」を書いてから、自己肯定感を高める方法として知人にお伝えしたのは、身体の一部を撫でること、肛門を締めること、この二つだけではなかったことに気がつきました。

それは自分にとってあまりにも日常的、一般的で、かつどんな方にも話していることなので、特に記憶に残らなかったのです。
東洋的で身近な知恵というものは、どんなことでもすべてに影響を与え、効果を発揮します。

 

その身近で自己肯定感を高めるために役立つ知恵とは、このホームページで何度も書いている、身体と対話すること、そしてしっかりと食べ物を咀嚼すること、この二つです。

身体との対話は、入浴時に全身を手のひらで撫でる、つまり手当てをすること。
そして自分の身体に対して実際に口から声を出して感謝する声がけ。
その際には撫でているところに意識を向けるよう、視線も必ずそこに向けるということです。

これは形としては身体の一部分を撫でることの延長です。
全身を自らの手のひらでいたわり、言葉とともに感謝をし、視線を送って思いを深める、このことで自分の心と身体が仲良しになり、様々な反応を返してくれるようになります。

そしてより健康になり、自分の身体、自分自身へ感謝が深まり、心が落ち着くとともに自分を深く愛せるようになります。

 

もうひとつは咀嚼習慣、これも極めて大切なものです。
食べ物の咀嚼の仕方は、物事の受け止め方、その人の生き方に直結します。

咀嚼 咀嚼と思考

しっかりと咀嚼することで胃腸の働きがよくなり、肚に力がみなぎるようになって意識が下に下がってきます。
これは脳と腸とのよりよい連携によってより深い思考ができるということ。
落ち着いて物事を考えることができるようになるということです。

 

この二つのことを思い、ふと気がついたことがあります。
それは身体との対話と咀嚼習慣は、二つでひとつ、陰陽の関係になっているということです。

人間の身体をデフォルメすると基本構造はドーナツと同じです。

ドーナツ

お分かりでしょうか?
上から見た穴が口、下から見た穴を肛門だと考えてみてください。
そうすると穴の外側は全身を覆う皮膚に相当します。
そして穴の内側は食道から胃、腸へと続く一本の消化器官と見ることができます。
つまり口から肛門に至る一本の長い消化器官は、身体内部にある内なる皮膚とも言えるのです。

ですから外側の皮膚をいたわる身体との対話と、内側の皮膚、消化器官をいたわる咀嚼は対の関係となるのです。

 

自分自身、咀嚼の大切さを頭で理解しても、それを習慣として定着させるまでに長い期間を要しました。
それは咀嚼の仕方がその人の生き方に直結しているから、生き方を変えるのは簡単ではないからです。

それでもなんとか少しずつ改善していけたのは、日々の身体との対話の実践があったからなのかもしれません。
ですから今思うと、身体との対話を外の皮膚に対するいたわり、咀嚼は内なる皮膚に対するいたわりということを意識して行っていれば、もっと早く咀嚼習慣も定着したかもしれません。

 

このように東洋の知恵、生命の神秘とは、すべてが深い関係性によって結びつき、実にシンプルでかつ美しいものです。
東洋、生命の真理を求める者は、その過程で何度もその美しい法則性に心震える思いを重ねていきます。

外なる皮膚と内なる皮膚によるドーナツ構造は、人体を取り巻く磁場エネルギーとされるトーラスとも相似です。

 トーラス 

内なる皮膚と外なる皮膚との共生
食物が口から消化器官を通っていくようにすべては循環している。
そしてすべては同じ形を持つフラクタル(自己相似形)構造である。

宇宙の基本構造は、共生、循環、フラクタル、この三つです。

 

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