精読、多読

読書

このところの毎日の楽しみは新しい本を読むことです。
日々まったく知らなかった分野の本を読み、居ながらにして頭の中の世界を広げてくれる読書は趣味と実益を兼ねた最高のツールだと感じます。

けれど、ここ数日は新たな本を読むのをストップしています。

人それぞれ性格が違いますが、自分はどちらかと言うと凝り性で、ひとつのことにのめり込むタイプです。
新しい本を読む楽しさを覚えると、そこから得る知識の喜びとともに、これまで何冊読んだかという冊数にもこだわってしまう困った性格です。
そうなってしまうと本末転倒です。

読書

数多くの本を読んできて思うのは、あくまでも自分にとってという相対的評価ですが、ほとんど記憶に残らない印象の薄い本と、人生に於ける大きな糧を得たと感じる良書との間に極めて大きな差があることです。

 

英語学習のリーディングでも、たくさんの文章を読む多読と、ひとつの文章を徹底的に読み込む精読という二つの方法があり、それぞれにメリットがあって、それを使い分けることが求められています。

今のように新しい本ばかりを読んでいては、せっかく自分にとっていい本と出合っても、ただ目の前を通り過ぎるものとなり、真に自分にとってプラスのものとして身に付けることができません。

今こうして書いていて思ったのは、ただ冊数だけを求めて読み進めるのは反断捨離ですね。
まだ使えるから・・・、捨てるのはもったいないから・・・、いつか役に立つかもしれないから・・・、こういった様々な理由でモノを溜め込み、結局一番大切なものに目が向かなくなってしまう、それの読書版のように感じます。

 

ということで、しばらくは新しい本を読むのは休むことにしました。
(けどKindleの日替わりセールでいい本があると買っちゃいますが・・・)

すると早速その効果が!!

感情を解放するストレス・リリース・タッピングについて書いたのは一ヶ月ほど前で、あれから毎日タッピングを続けています。
(厳密に言うと一日だけ休みました。適度にサボるのが長続きのコツです!)

毎日続けていて、最近マンネリになって効果がイマイチかなと感じるところがあったので、お世話になっているこの本を再度読み返しました。

すると・・・、正しいと信じていたやり方が一部間違っていたのです!!

タッピングの最初は心の中のマイナスの感情を手放すことから始め、セットアップポジションと呼ばれるところを刺激しながら自分で決めた言葉を発します。

『〇〇さんのことを思うとイライラする、その気持ちを解放します』

とこんな感じです。

ところが何を勘違いしたのか、最後の「その気持ちを解放します」を抜かし、

『〇〇さんのことを思うとイライラします』

のように、マイナスの感情をイメージするところで止めてしまっていたのです。

これまでタッピングは他の方法も実践していて、それらのものとごっちゃになり、自分の思い込みだけでやっていました。

正しいやり方はやっぱりいいですね。
タッピングの効果をあらためて感じ、今日はいつも以上に爽やかです。

爽やか

 

読書の世界は本当に素晴らしいですね。

それはネットサーフィンをしてYouTubeやテレビを見たりするのとは違って文字から自らの力でイメージを広げ、より能動的に関われるから。

そしてその能動的というメリットをより生かすには、ただ通り一遍の読み方ではダメで、自分で納得できるところまで身に付けなければなりません。

自分にとって本当に価値があると感じた本は、その内容を徹底的に吸収することにより、一冊千円前後の本の価値を百倍にも千倍にも高めることが可能です。

本の価値はその値札に示されているものではなく、自らの関わり方によって決定されます。

 

そんないい本、精読するに値する本と出合うためにも、たくさんの本を知る多読にも大きな意味があると感じます。
陰と陽、精読と多読は車の両輪のような関係ではないのでしょうか。

これは発想法でも同様のことが言われます。
いいアイデアを出すためには徹底して研究し、資料を読み込んで没頭し、その後しばらく何もせずにリラックスしていると、いい考えが浮かんできます。

この二つのものの間を揺れ動く波、リズムは、共生、循環しているこの時空に於いて、すべて(フラクタル)のものに関わっていて、その波に逆らわず、それに則って生きていくことが大切です。

この地上を律する大きな波のひとつが月のリズムで、これによって人間の生き死に、犯罪や交通事故発生率、植物の成長、発芽など多くのものが影響を受けています。
このリズムに則って生きるから“ツキを得る”ことができます。

 

今日は思わぬミステイクを再読によって発見し、いろんなことを考えさせられました。

食べ物はよく噛んでしっかりと味わいましょう。
読書もそれと同じです。