支援の形

ボランティア

昨日7月10日、いつも参加している毎週金曜日の異業種交流会「積極人間の集い」で、ゲストスピーカーとしてインドのことを50分間話させていただきました。

1989年、初めての海外旅行でインドを訪ねた時のことからこれまでのインドでの活動、今年のインドでの出来事、コロナや貧困に苦しむインドの現状など、説明をするための写真を並べると全部で150枚にもなり、すべてを駆け足で話しても時間が足らず、伝えたい内容の一部を割愛したようなことになってしまいました。

やはりアウトプットするということは大切です。
頭の中を見直すことができ、心の中で決意をあらたにすることができました。

また積極人間の集いはスピーカーが一方的に話をするのではなく、毎回約三十名の参加者全員が一言コメントをしてくださるので、話を聴いてくださった方がどのような感想を持たれたか知ることができるのが楽しみであり学びです。

昨日は涙ながらにコメントしてくださる方や義援金をくださる方、また雨の中遠方からは来にくいということでホテルに前泊して聴いてくださった方もおられ、ただただ感謝しかありません。

今回話をしてみて感じたのは、これまでインドで体験してきたことの蓄積は大きいということです。
簡単にまとめてもとても50分で語れるものではありません。

インドでの活動は、これまでずっとこのホームページに書いてきていますが、やはりそれを体系的にまとめる時が来たのを感じます。
これは今の自分にとって大きな課題です。

 

インドの話をすると、必ず聴いてくださった何人かは「自分もそういった社会に役立つことがしてみたい」と言われ、中にはサポートを申しでくださる方もおられます。
それと同時に「何かしたいけれどもまずは身近な日本のことから」と言われる方も少なからずおられ、毎回そのことについて考えさせられます。

自分とは何か、また人間は一人では生きていけないわけですから、自分が属している集団で最も大切なものは何かを考えた時、人によって大きな違いが生まれます。

これは決していい悪いの問題ではなく、まず自分自身や家族のことを考えて、社会全体のことにはあまり目が向かない人がいます。
また日本人であるという意識を強く持つ人、人類全体のこと、環境を含めた地球全体が大切だと考える人、本当に考え方は人様々です。

たしかに同じように困っている人がいた時、より身近な人から、外国の人より日本人、他の日本人よりまず家族から、そう考えるのはごく自然なことです。

けれどもこれは人によっと思い方の違いがあり、任意で行う支援に対し、それを責めることはできません。

またあまりいい言葉の響きではありませんが、効率ということを考えたなら、豊かな日本人を一人救済する労力や資金で、貧しい国の人たちを何人も救うことができというのも事実です。

日本とインドにはまだ大きな経済的格差があり、自分は自分のような微力な人間にでもより多くの貧しい人たちを救うことができるという思いで活動しています。

けれどこれとて、世界にはインドよりももっと貧困に苦しんでいる国があり、アフリカ、ソマリア、ロヒンギャ難民の人たちは、たぶん自分がインドで接している人たちよりももっと切迫した状況に置かれているのではないかと考えます。

 

支援とは何か、なにをどう援助していくのが正しいのか。
その考え方は人様々であり、そこに答えはありません。

あるのはただひとつ、
『支援は相手のためにする施しではなく、自らの喜びのためにするものである』
ということです。

ですからこれは自分の考えの根幹にあり、以前も書いたことがありますが、ボランティアとは自己犠牲、利他愛の上にあるものではなく、自らの喜び、自己愛の延長にあるものだと捉え、それが結果として利他愛につながるのだと考えています。

これはトイレ掃除活動も同じです。
全国の学校や公衆トイレを掃除させてもらうのは、一番の目的が自らの心の行であり、その結果としてみんなにも喜んでもらえるということです。

 

ボランティア、支援活動は「してあげる」ものではなく、自らが楽しんで「させてもらう」ことであり、それによって相手にも喜んでもらい、それを共有することをまた互いに喜びをふくらませていく、そのようなものだと考えます。

自分にとってインドに行くことは、パチンコ好きの人が朝早くから店の前に行列することと何ら変りありません。

※ インドの話をする機会をお与えくだされば、喜んでお伺いたします。

ボランティア

その支援の流れを行政はサポートしていく役割があります。
けれど現在はコロナ禍の影響で、このたびの大規模な豪雨災害で被災した地域に県外から支援に行くことすらままなりません。
九州の被災地、ボランティア受け入れ本格化 コロナ感染防止で「県内限定」多く – 毎日新聞

九州全域に甚大な被害をもたらした記録的な豪雨で、災害ボランティアの受け入れが本格化している。10日には浸水被害が広範囲にわたった熊本県人吉(ひとよし)市の災害ボランティアセンターが開設され、参加者が早速片付けなどに汗を流した。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにボランティアの受け入れを県内在住者に限定している市町村がほとんどで、被災者の支援を求める声にどれだけ応えられるか手探りの取り組みが続く。

自分は武漢肺炎は感染力の強いただの風邪だと考えているので、この決定がいいとは思わないものの致し方ない面もあると考えます。

けれど経済優先を考えた旅行支援の「Go To キャンペーン」にはまったく納得がいきません。
なぜ県外からの災害支援ボランティアが受け入れられないのに、遊びで県外に旅行することを推進するのか、こんな非論理的でダブルスタンダードなことを平気で行う行政の中共なみの無能ぶりには憤りを通り越してあきれるばかりです。
Go To キャンペーンの開始日決定、7月22日以降の旅行から、予約済みでも後日還付、地域共通クーポンは9月以降に

観光庁は2020年7月10日、新型コロナウイルスで急減した消費を喚起する「Go To キャンペーン」のトラベル事業を7月22日から開始すると発表した。まず、旅行代金の割引を先行的に開始。旅行先での飲食や買い物に使える地域共通クーポンの発行は9月1日以降で別途発表する。

 

これまで地震と水害に被災地支援で九州には三回行きました。
このたびの水害被害は以前よりもより広範囲で甚大で、是非今回もと考えていましたが、今の状況ではどうなのでしょうか。

行政が常識的判断力でもって被災地支援のサポートをしてくださることを切に願います。