マンデラエフェクト

神道でいう中今、それは今、最も大切なこの瞬間を表します。

時間に過去も未来もなく、すべては今というこの瞬間が永遠に続いているだけ。
時間は過去から現在、未来へと向かって一方向だけに流れるものではなく、過去から現在への時間とともに、未来から現在へと向かってくる時間があり、その合わさったところが現在である。

そんな不思議とも思われるような概念がスピリチュアルの世界では広く語られるようになり、量子力学によってそれが真理であることが明らかになりつつあります。

引き寄せの法則、これは明らかにイメージした未来を現在に引き寄せる、時間を未来から現在へと向かわせてくる現象です。
また引き寄せの法則によって何かが起こったその結果を解析すると、過去の因が変化したと思わざる得ないことがあります。

例えばAさんという人のことを久しぶりに思い出したら、その直後偶然道ばたでバッタリと出会ったりする現象で、こういうことはよくあります。
この偶然の出会いはなぜ起こるのか。
それはAさんのことを考えた瞬間に自分とAさんの行動に変化を起こし、縁を生じさせたと解釈することもできますが、その出会った場所にはそれ以前から二人とも行く予定になっていて、その予定した過去の時点にまで今の思いが遡り、過去の時点での縁を生じさせたと解釈する方が自然な場合が多々あります。

これは論理的に証明することは難しいものの、臨死体験時に過去にも未来にも自由に行くことができたと語る木内鶴彦さんの体験談などからすると、肉体を持った人間が顕在意識レベルで知覚できる時間は過去から未来への一方向不可逆なものであるのに対し、想念といった物質次元を越えた世界では時間軸を自由に行き来できるのではないかと推測します。

 

時間が不可逆なものではなく、過去から現在、未来から現在へと向かう二つの時間軸があるとするならば、この二つは陰と陽、太極から生じた対極の関係であると考えるのが自然です。

そして引き寄せの法則という想念による創造力で未来を変化させることができるのなら、過去もまた変化することがあり得るのかもしれません。

そんなことが一般的に認知されているということを、この動画で初めて知りました。
過去が変わる、このことをマンデラエフェクト(マンデラ効果)と呼ぶそうです。
    <マンデラ効果 – Wikipedia>

ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領は2013年に亡くなられていますが、なぜか1980年代に亡くなったという報道を見たと記憶している人が多数存在し、そういった事実があった今とは別の過去の時間軸があるのではとされています。

上の動画ではオーストラリアとニュージーランドとの位置関係、ベートーヴェンの肖像画などが過去から現在に至って変化しているという例を挙げています。

ベートーヴェン

確かに半世紀ほど前に見た音楽室の壁に貼られていたベートーヴェンの肖像画は、もっと険しい表情で鉛筆ではなく羽根ペンを持っていたように記憶しています。

こんな風に自らが辿った過去の道筋が、今の時点で振り返って変化しているというのはにわかに信じがたいことですが、このような事例は「マンデラエフェクト」でYouTube検索してみると数多くヒットします。
  <マンデラエフェクト – YouTube>

これら事例の中には記憶違いのものも混じっている可能性もありますが、自身の身近な体験の中にもどうしても過去の記憶と整合性がとれないものがいくつかあります。

そのひとつが四年前にインドに行った際のことです。
2020年の二月、大きな荷物を抱えて広島の自宅を出ました。
歩いて数分のところの路面電車の電停に向かい、ほどなくしてして到着した市電に乗り込み所要時間十数分の広島駅へと向かいます。

その広島駅に到着する寸前のこと、ひとつ忘れていたことを思い出しました。
普段愛用している自転車はいつも雨ざらしになっていて、旅行で長期間家を空けるので、盗難防止もかねてその間家の中にいれておこうと考えていたことをすっかり忘れていたのです。
それでも後戻りするほどの大事ではないので、そのまま広島駅で降りて新幹線乗り場へと向かいました。

その後インド一ヶ月滞在の予定がロックダウンで四ヶ月になり、6月に自宅に戻ってドアを開けて驚愕しました。
なんと自転車が玄関の上がりがまちのところにあるのです。

ママチャリ

四ヶ月前のことだから記憶があやふやなのではと思われるかもしれませんが、自転車を家の中に入れ忘れていたのに気付いたのは自宅を出て二十分後ぐらいのこと、その記憶が鮮明に残っています。
また自転車を家の中に抱えて入れるのは面倒な作業で、何気なく無意識に行うということは絶対にありません。

狐につままれた、狸に化かされた、正直こんな思いです。

 

今の自分、これからの自分を創造するには、未来の自分対するイメージを創造することです。
これを対極である過去に当てはめるならば、過去を変えることによっても、今、そして未来の自分自身を変えていくことは可能なはずです。

ここでいう過去とは、過去の事実であり過去の出来事に対する解釈です。
マンデラエフェクトから考えて、現在の想念によって過去の事実を変えることも可能かもしれませんが、もし実際に変わったとしても、ほとんどの場合それを検証するのは困難です。

大切なのは過去の出来事に対する解釈であり、これは自分の思いひとつでいかようにも変化さすことができ、これが現在、未来に対して大きな影響を与えることは容易に理解できます。

心の傷となっている過去の苦い思い出を癒やしてみる。
その思い出をプラスに感じられるようとらえ方を変えてみる、感謝してみる、こういったことがよく言われます。

さらにはマンデラエフェクト的により一歩踏み込むならば、過去の記憶そのものをすり替えてしまうのも方法です。
失敗してしまった過去、後悔している過去を、自分の記憶違いだと信じ、意図的に記憶をすり替えるのです。

これで傲慢でわがままな人間になっては意味がありませんが、過去を“すり替える”ことにより、心の囚われがなくなればより未来への可能性が開けるというものです。

 

自分の未来は自分が創る。
そして過去もまた・・・、これも真実かもしれません。

『過去は変えられる』
こう信じることによって心がより解放されるなら、これに勝るものはありません。
自分が信じたこと、これが自分にとっての真実です。

 

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