幼児期に身に付けるべきもの<2>

お手伝い 子守り

田中義人さんの「掃除道に生きる」の中に、幼いお孫さんの教育に役立てているという井口潔先生の『井口生物学的人間教育論』が紹介されていて、わずかなページ数ですが、それを読んで深く得心できました。

人間は母親の胎内にいる時に、魚類からはじまって両生類、爬虫類、哺乳類と進化の過程を体現することはよく知られています。
井口潔先生の教育論も、人間をヒトという動物として見た時に、進化の過程に応じて感性、知性の順に教育をしていこうというものです。

年齢に応じた教育を脳の進化と同じ順番に第一次教育、第二次教育と下の図のように表します。

脳

「新たなる生命の時代」に書いているように、生命の基本法則のひとつはフラクタルであり、この時空に満ちているフラクタル性をこれまで数多く見てきているので、子どもに与えるべき教育の順序が脳の発達、進化とフラクタルであるべきだという論の正当性がよく理解できます。

ヒトは動物から知性を持った人間へと進化していったのですから、誕生直後の動物としての基本的能力を身に付けていない段階で知的教育に重点を置くのは、全体的な発達順序としてバランスを欠くものです。

与えるべき教育を年齢順に第一次教育としての人間教育、感性教育、その次の第二次教育としての専門・職業教育、知性教育となっていて、教育の種類として感性教育を第一種教育、知性教育を第二種教育とされています。

第一種教育は「いい生き方をする教育」、第二種教育は「役にたつための知識を教える教育」ということになります。

この順序を無視し、即効的効果を求めて第二種教育ばかりを最初から追い求めると、短期的利益は得ても、それは必ず将来に向けて大きな禍根を残すこととなります。

大きく社会でいうならば、経済は豊かになっても国民が幸せではないという状態で、残念ながら戦後の日本がそれに当てはまります。
大学教育では即効性のある法学、経済学、工学が尊ばれ、その基礎となる文学、理学といったものは前者と比較するとマイナーな存在とされ、また基底文化としての神話をはじめとした日本の伝統文化の多くが失われました。

これは戦後進駐してきたGHQが日本の弱体化を図った結果と見ることが妥当でしょう。
今は多くの日本人がそのことに気づき、エセ・コロナ禍でもその弱点が大きく露呈してきているのですから、これからはそれを改めていくことが最大の課題です。

根本なくして発展を求めるのは、まだ生命体としての基礎が出来上がっていないのに無理やり表に出して身体が溶け落ちてしまった「風の谷のナウシカ」の巨神兵と同じです。

巨神兵

この画像は以前他のページで、今の中国共産党政権の姿として使ったことがあります。
生命ある歴史の流れは絶対です。
大きな東西文明興亡の歴史の流れ1600年サイクルは、一年毎の四季の移ろいと同じく自然現象であって絶対に狂うことはありません。

文明法則史学CC、SS図

ただしその上に乗る短周期の社会秩序(SS)は社会現象であり、人間の一生と同じく短いものもあれば長いものもあっていろいろですが、幼年期的文化から青年、壮年から老齢期的なものへと移ろう成長の流れは絶対です。

文明法則史学SS図

現在の中国の体制は、この幼年期の文化なくしていきなり発展してきたものであり、つまり生命体としての体を為しておらず、これは突発的なものであって一時的に勢力を伸ばしても、今後安定的に世界の覇権を握ることは絶対にあり得ません。
それでもこれから衰退の道を辿るまでには数年の期間を要し、その間世界を混乱に導く可能性は十分に考えられ、その点は十分注意が必要です。
実際に今のエセ・コロナ禍は中国が元凶です。

また元凶といえばアメリカもその一味であり、最近武漢のウイルス研究所にアメリカから資金が流れていたことが明らかになりました。
世界はここ百年以上アメリカ資本性が世界の覇権を握っていましたが、そのアメリカも生命体としての寿命は完全に終焉を迎えています。

アメリカSS

これら教育とは直接関係のない話ですが、この時空はすべてフラクタルであるがゆえ、重要な法則はすべてのことに通じるのです。

 

順序としての第一次教育、人間教育、そして第二次教育、知性教育、これはまさに陰陽の関係です。

最初は生命誕生の陰、性の原型である女性の理です。
生命を産む性である女性が人間としての基礎的な部分を培い、無から有を創り出します。
その次を受け継ぐのが発展さすのが得意な陽、男性の理です。
生命の根源に対する感覚に疎くても、形あるものを応用、発展させる知に長けています。

東洋が陰、西洋が陽、陰陽は東洋、西洋の瞬序の理であり、「東洋、西洋」とひとつのくくりです。
ですから東洋と西洋の移行期の段差は東洋から西洋よりも、西洋から東洋の方が大きくなります。

さなぎから蝶に変態する時、蝶になった後は旧い衣であるさなぎの外皮は捨て去るように、東西文明の大転換期には旧文明は地域紛争、民族大移動などによって壊滅的に破壊されます。
その中で陰陽の理合い、衰退の美学を持つ東洋よりも、二元論的価値観で律せられる西洋の方が退路を断たれる形で大きな崩壊となるのもまた必然で、これも陰陽の理合いに合致します。

 

今は巨大なる文明の大転換期、極めて大きく陽から陰へと転じる時です。
社会に於いてはこれまでないがしろにされてきた伝統、基底文明の見直しが重要となってきます。
そして人間の教育に於いては、人間も動物の一種であるというヒトとしての原点に立ち返り、まずは人間教育の重要性を再認識する必要があります。

自分がインドの学校や児童養護施設で学んだもの、それは偉大な教育者である森信三先生が説かれた
『教育の基本は立腰(りつよう)にあり』
というこの言葉です。

コスモニケタン日印友好学園 焼き場に立つ少年

正しい姿勢を保持する力、これは食育とともに体育という心身全体から見た教育の基底部分です。

土台

このピラミッドを描いたのは今から13年前の2008年、初めて南インドの児童養護施設を訪ねた直後で、今はこの考えはより強固なものとなっています。

健全な食生活を送り、日々の労働、運動によって身体を鍛え、腸と脳という人体の中心軸上下両端に位置する、動物として、人間として最も重要な陰陽二つの臓器を、立腰によって正しく理想的な連携をさせていくということです。

人体の太極図

 

上水道のないインドの村では水は井戸に汲みに行かなければなりません。
家には冷蔵庫がないので食材は露地栽培の旬の野菜、道端では赤ん坊から年寄りまでみんなでのんびりと時を過ごし、その間を山羊や鶏、ヒヨコたちが駆け回っています。

貧しい村では子どもも貴重な労働力で、まだ小学校に上がる前の子どもたちも家の手伝いをしています。

お手伝い お手伝い 子守り

これがごく自然な暮らしであり、暮らしそのものが人間教育です。
インドに行くたびにそのことを思い知らされ、帰国後は魂の抜けたような姿で街を歩く日本人の姿に衝撃を受けています。

その日本人が、今は何も考えることなく、まったく何の感染予防にもならないマスクを何の疑問も抱くことなく着用して街を歩いて  います。

識字率が高く高等教育を受けている日本人の頭が悪いわけではありません。
日本人の頭のよさは第二次教育、応用に長けた知性教育によるものであり、根本のおかしさに気づくための第一次教育、感性、人間教育の部分が欠けています。

日本ではマスクをしていなくても罰則を受けることはありません。
それでもそれをエチケットとして守り、災害の時でも秩序正しい行動を取る日本人の精神性は世界に誇るべき美徳です。

けれどそれは社会がひとつのレールの上を真っ直ぐに進み、社会を導く立場である政治、行政、メディアが正しい道を示してくれている時には問題ありませんが、今のようにすべての旧い価値観が崩壊し、陰謀によって社会をミスリードしようとする勢力がその毒牙を露にしている時にはまさに陰謀者たちの思う壺です。

多額の国民の税金が在日の外国人のために消費され、派遣制度によって国民の所得は減り、それに代わって会社の株主配当は上がり続け、それらが外国人投資家の元へと流れています。

日本の貴重な水源地、軍事施設近辺の土地も外国籍の企業や人間によって買い占めが進められ、今も何の理論的根拠のない緊急事態宣言によって多くの飲食店や企業を倒産に追い込み、捨て値で手放さざるえなくなった土地や建物の海外資本による買収が行われています。

そんな状態であるにも関わらず、メディア脳に冒された日本人はマスクを手放さず、先を争ってワクチン接種を受けようとしています。

今の日本人は集団洗脳状態です

根底となる人間教育がなされていないため、おかしな情報にすぐ侵されてしまうのです。
これは免疫力が低いためにウイルスに冒されるのと同じです。

今こそその過ちに気づき、これから世界をリードしていく役割を持つ日本の、日本人のあるべき姿を正していきましょう。