今は南国の果物が美味しい季節、昨日のパパイヤに引き続き、今日は今がまさに旬の採れたてマンゴーをいただきました。
マンゴーにはいくつか種類があり、これは厚い皮ごといただけます。
中身はご覧の通り甘さあふれる完熟です。
世の中には肉体に大きな障害を持ちながらもそれを克服し、偉業を成し遂げた偉人と呼ばれる方が何人もおられ、多くの人はその偉人の業績を知ることによって感銘を受けると同時に人間の持つ底知れぬ可能性を感じ取ります。
目と耳と会話が不自由という三重苦を抱えた盲聾者でありながら高い見識を備え、生涯を障害者福祉と社会活動に捧げたヘレン・ケラーは世界的に有名で、日本にも三度来日し、各地を講演して回ったことが記録に残っています。
自分はこのヘレン・ケラーを尊敬し、名刺にもそのことを記しています。
これは偶然ですが、これまで数年間目の不自由な方に盲導犬を贈呈する活動に携わってきて、その贈呈する盲導犬を育成してくださる日本ライトハウスという団体は、ヘレン・ケラーと縁の深い団体でした。
ヘレン・ケラーと日本ライトハウス
今日は「ヘレン・ケラー 行動する障害者、その波乱の人生」という電子書籍を読みました。
これまでヘレン・ケラーに関する本は数多く読み、そのたびに感銘を新たにしてきました。
けれどヘレン・ケラーが歩んできた足跡は、誰にも真似のできるものではありません。
ヘレン・ケラーが障害を負ったのは1歳9ヶ月の時で、高熱が原因で視覚と聴覚を失いました。
その後7歳の時からアン・サリバン先生から指導を受け、物に名前があることを知り、その後手のひらに書く指文字と点字を頼りに学習を進め、ハーバード大学の当時女子部門であったラドクリフ・カレッジに入学し、語学だけでも英語以外にフランス語、ドイツ語、ギリシャ語、ラテン語などで優秀な成績を修めています。
これだけでもまったくもって考えられないことです。
言語脳が最も発達する1歳9ヶ月からの五年間以上を沈黙と暗闇の中で過ごし、その後指や手のひらから受ける刺激だけを頼りに並外れた量の学問を習得していったのですから。
語学が苦手な日本人は、外国語の単語や構文を目で見て手で書き、音で聴いて口で唱え、数々の器官を通した刺激を繰り返し受けることによって少しずつ理解を深め、それを十年近く続けた者でも原書をスラスラと読めるレベルになる人はごく稀です。
ヘレン・ケラーが血のにじむような努力を続けた人であったとしても、そこで受けることのできる刺激という情報は限られています。
またその努力を続けるには、そばでサポートするサリバン先生のような存在が欠かせません。
ヘレン・ケラーを評する時によく使われる“奇跡の人”は英訳すると“The Miracle Worker”、奇跡の人とはヘレン・ケラーのことではなく、彼女を指導したサリバン先生のことを表しています。
ヘレン・ケラーの奇跡は彼女とサリバン先生の血のにじむような努力、サリバン先生の卓越した指導力、そしてヘレン・ケラー自身の類いまれな能力、そのすべてが合致して生まれたものとしか考えられません。
ヘレン・ケラーは高熱を出す前、通常は1歳を過ぎてから発する片言の言葉を、わずか生後6ヶ月で口にしていたそうなので、やはり生まれながらに突出した言語能力を携えていたのでしょう。
ヘレン・ケラーは残された感覚器官を使い、様々なことを感じ取っていました。
初めて訪れた自然豊かなところや街中など、微妙な空気の違いでその場の雰囲気を敏感に理解していました。
また人と会う時も、握手をしたり体に少し触れるだけで相手が誰であるかを判別できていたそうです。
人間は本来誰でもこのような優れた感受性を携えているのだと思います。
けれど現代社会でそのような能力は必要ないので退化してしまったのでしょう。
自分は二十年ほど前にパソコン、インターネットと出合い、その高い利便性と情報収集能力から、まるで脳に羽が生えて大きく広がったように感じました。
それは脳の機能の広がりをサポートする機関を手に入れると同時に、本来持っている脳の機能の一部を手放したことになるのだろうと今感じています。
人間の皮膚、触覚は色を感知する能力を持っています。
ヨガで説かれる人体のエネルギースポットであるチャクラは、それぞれ固有の色を持っています。
一番下の基底部のチャクラは可視光線で最も波長が長い赤です。
この部分に身に付ける下着は赤ふんどし、赤い長襦袢など赤色のものが適しています。
最も上の頭頂部のチャクラは紫です。
ここは紫色の鉢巻を締めると冷静になれ、能力が発揮できます。
紫は体を冷やす色、頭寒足熱、頭は冷えている方が冴えるのです。
このように身体各部は色と感応し、色を感じ取る力を持っています。
先日その力を確かめようと思い、白黒赤青黄の五色の折り紙を使い、手触りで色を感知できるかどうかを試してみました。
結果は、・・・上手くいきませんでした。
二回やりましたがサッパリです。
これはトレーニングすればきっと成果が出ると思いますが、今はそこまでできません。
またその気になる時が来ればやってみます。
ちょっと関係ない話ですが、財布は黄色が金運が上がっていいと言われますが、あれは一応理に適っています。
木火土金水の五行においてお金は名前の通り金の理です。
金属は土の中で生成されるので、土は金から見て相生の関係です。
土を表す色は黄色です。
ですから黄色の財布の中に入れたお金は居心地がよくて成長しやすいのです。
速読のトレーニング法で知った視野を広げる訓練は脳の機能を高めるのに有効です。
視線を真っ直ぐ前に向けたまま、意識だけを真横から後ろへと持っていくのです。
これをすると普段使っていない脳の部分が刺激され、快感を覚えます。
全身の皮膚を感謝の思いとともに触れる身体との対話は、五感の中心である皮膚感覚と親しむ最高の方法です。
自分が今極めて健康な状態を保てているのは、このお陰だと強く感じています。
また皮膚の上での気に敏感なのも、日常的に自分の皮膚と触れ合っているお陰だと感じます。
けど色は識別できませんでした、・・・これは今後の課題です。
ヘレン・ケラーと同じようにとはいきませんが、利便性の高い世の中だからこそ、人間が根底に持つ“感じる力”を大切にしていきたいと考えています。
ヘレン・ケラーの生き様は、たぶん多くの人が幼い頃に学校などで触れられたことと思いますが、大人になって、再度あらためて知る価値のあるものです。
この本はこれまで何冊も買って知り合いに紹介してきました。
おすすめです。
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