ありがとう 愛してる<4>

弥勒菩薩像

「ありがとう 愛してる」、この言霊はシンプルであるがゆえ、唱え続けると回りの微妙な変化がよく分かります。

前項「ありがとう 愛してる<3>」では、イメージする時の姿勢が大切であるということを書きました。
それと同様に、その時に手がどういった状態かということも思いに大きな影響を与えることを感じます。

手の形とはいわゆる印というもの、仏像が手や指をいろんな形で組んだり離したりしておられますが、あのことです。

弥勒菩薩像

手の五本の指は五行に通じ、その左右陰陽の状態が気の流れ、湧き上がってくる感情、感覚に差異を生じさせるのは必然です。

調べてみると印はかなりの種類があるようです。
その印すべてを試したわけではありませんが、自分が感覚的にいいと感じたのは、両手を下腹の前で軽く珠を抱くように組む禅定印というものです。

禅定印

この印を組むと、形の通り気持ちがまろやかになるのを感じます。
決してこれが最高というわけではなく、人によって相性があるかもしれませんが、理想型に近いもののように思います。

「ありがとう 愛してる」、この言葉を禅定印を組みながら唱えてみてください。
より深く心に染み入るでしょう。

 

けれどそんな変化は感じられない、また信じられないという方は、理想とは逆の印を組んでみてください。

両手の人差し指を突き出し、胸の前でバッテンを作りながら「ありがとう 愛してる」を唱えてみてください。
まったく気持ちが入ってきません。

 

香りによっても気持ちは大きく動きます。

感謝の思いと同調する香りとはどんなものでしょう。
あまりそちらの方面は詳しくありませんが、これも自分の好みのものが最も心地いい気分へと誘ってくれるのではないでしょうか。

ローズの香りなどがいいかもしれません。

自分は今日、JAVADHUという何年か前にインドでもらった香水を手首に少し付け、それを香ってから思いにふけりました。

JAVADHU

めちゃめちゃディープなインドの香り、魂の故郷を思い出します。

 

「ありがとう 愛してる」、感謝のイメージとは絶対にこうしなければならないという決まったものはなく、その時々の思いで自由にすればいいのです。

ですから毎回イメージする時は、「今日はどんな風にイメージが膨らんでいくのかな?」と考え、まるで気ままな旅に出るような気持ちで取り組めばいいと思います。

なのでいつも「では、いってきま~す♪」といった感じで、リラックスして音楽に耳を傾けています。

印と香りも音楽も、その時々にいいと感じたもの、試してみたいと思ったものを好きなように選べばいいと思います。

 

イメージの対象も、ある時は幼い頃の友人たち、またある時はごく最近出会った人たち、過去の異性関係、苦手な人たち、いろんなパターンをイメージの中で彷徨っていく、これが楽しみです。

けれどその中でも自分が絶対に外さないのは、この世に生まれ出た時、生まれ出たことに対する感謝、両親に対するご恩であり、これは毎回必ず思い浮かべています。
これはこうしなければいけないと感じているのではなく、自然と湧き上がってくるものです。

そしてもうひとつ忘れてはならないのは、その両親からいただいたもの、生まれ落ちた時から身に付けている自分自身の肉体に対する感謝です。
これはあまりにも身近すぎて、ついつい忘れてしまいます。

こうしてキーボードを介して文字が打てるのも、目が見え、頭がしっかりと働き、指が自由に動くからです。

一日自由に動き回れるのは、特に痛みを感じることなく手脚を使えるから、食べたものをエネルギーに換える消化器官、循環器系が順調に働いてくれているからこそです。

目を閉じて、そんな思いを自分の身体内部に向けていると、ほんわかととても温かい感覚に包まれます。

感謝の思いは「ありがとう 愛してる」、この言霊の力を乗せることでより膨らみます。

 

人に対して感謝の思いを向けるのは、その人そのものではなく、その人の心の最も深いところ、魂とか真我と呼ばれるところです。

自分は亡くなった母から、人間はみな光り輝く真我を持っているということを教えてもらいました。
みんなとは、大嫌いな人も極悪人も含めたすべてです。

そこを見つめれば、どんな人にでも感謝の思いを傾けることができます。
また苦手な人に感謝を向ける方が、より深い心の解放感が味わえます。

 

これは本当に効果抜群です。

最近自分自身の幸福感の向上とともに、他人に対する許容量がアップしてきたのを感じます。
苦手な人と接する時も、自然といい感情が表に出てくるので、コミュニケーションがとてもスムーズになってきました。

やはり特に嫌な人と上手く付き合えるというのは最高の喜びです。

自分は天衣無縫、自由を深く愛し、好き嫌いをハッキリ表に出すタイプですが、そのマイナス面が還暦を迎えた今、少しずつ是正されてきているのを感じます。

 

「ありがとう 愛してる」、簡単であるがゆえ深い世界です。

口に十と書いて“叶う”と読みます。
「ありがとう 愛してる」、この言葉を十回でも百回でも千回でも唱え、あなたの夢を叶えてください。

また、もうすでに叶っていることに気付いてください。

ありがとう 愛してる