心が動かされる

We’re All Alone

ここインドにいて最も悩まされるのが蚊に刺されることです。
最近は蚊の習性に合わせ、活動を始める日暮れ時から二時間ほどの間部屋を締め切るようにしたところ、夜中も蚊に悩まされることがなくなりハッピーです。

それでも時になかなか眠りにつけないことがあり、昨夜は夜中の11時半頃、暗くした部屋のベッドの上で一人悶々としていました。

眠れない時はいろんなことが頭に浮かびます
昨夜は四十年ほど前の学生時代のことを思い出し、当時よく聴いた音楽のことを考えたりしていました。

あの頃は車の中でカセットを聴くことが、音楽を最も楽しむ方法だったように思います。

車を走らせながら、特に夜道を軽快に走っている時は、当時流行っていたボズ・スキャッグスが最高にマッチしていました。
今思い出しても胸が熱くなります。

昨夜は眠れぬ頭でそんなことを考え、突然そのボズ・スキャッグスが聴きたくなり、イヤフォンを耳に刺し、枕元に置いているスマホでYouTubeを開きました。

We’re All Alone を検索しようとすると、we’ の三文字だけでもう検索候補に出てきます。
さすが名曲です。

たくさん並んだ動画から、今日はこれを聴いてみようと何気なく上から二番目に表示されているリタ・クーリッジのものを選びました。

本家とは違って彼女の歌もなかなか味わいがあっていいですね。
そんなことを気軽に考えながら何気なくコメント欄を見て、最初に目に入った一番上のコメントがこれです。

コメント

「主人がこの曲が好きでした。けど最近亡くなりました・・・」

日本語に訳すとイマイチですが、このコメントを見た瞬間胸にグッときて、コメント主さんの悲しみが突然自分の胸に強く響いてきました。
これは自分自身もこの曲に対して強い思いと思い出があるからなのだと思います。
自分の持つ思いとその方の悲しみ、二つがオーバーラップされ、リタ・クーリッジの歌が急に胸の奥に響くようになりました。

今もこのページを書きながら彼女の歌を聴き、その方の亡きご主人に対する悲しみが自分の心の片隅にあるのが感じられ、目頭を熱くしています。

 

歌にはそ時々の自分の思いが詰まっています。
それは歌だけではなくすべてです。

自分の周りにあるものは、すべて“思い”という自分のフィルターを通して感じ取っているのでしょう、そんな当たり前のことを昨夜 We’re All Alone を聴きながら感じました。

 

そんな興奮を胸にし、ますます目が冴え、立て続けにいろんな曲を聴いてしまいました。
本家ボズ・スキャッグスのアコースティックバージョンもなかなかです。

We’re All Alone とは全然関係ないですが、同じような音楽の感動を味わいたくて、ここ数年定期的に聴いている石川さゆりの「ウイスキーはお好きでしょ」をセレクトしました。

この動画の即興演奏、石川さゆりの歌も素敵ですが、何よりピアノのりんずさんの演奏と表情が超最高で、一度観ると必ず数回続けて聴いてしまいます。

いい音楽にいい思い出を重ね合わせ、最高の宝物にしたいですね。