生きることは喜び

ダイアモンド プリンセスプリンセス

今から半世紀前の中学二年生の時、近所の家で男の赤ちゃんが生まれ、その子がすごく可愛くていい子で・・・、その子と毎日一緒に遊んで以来すごく子どもが好きになりました。
というよりも、本当はその子によって元来子ども好きの特質が目覚めたといった方が正確です。

学校を卒業して公文という教育の会社に入ったのも、南インドの児童養護施設を支援するのも、一重に子どもが好きで、子どもの喜ぶ顔を見ると無上の幸せを感じるからに他なりません。

 

なぜ子どもは可愛くて誰からも好かれるのでしょうか。
それは無心だから、ただ懸命に生きようとその生をまっとうし、それを全身で楽しみ、味わおうとしているからだと感じます。
また子どもは親の扶養なくしては生きていくことができず、親、大人が子どもに対して愛おしさを憶えるのは生物として自然な本能です。

人間と動物を同等に見てはいけませんが、成長期に可愛らしさを感じるのは犬や猫といった動物も同じです。
飼い主に連れられ、また飼い主の歩調に合わせるようにせわしなく脚を動かしている子犬の姿を見かけると、目が離せなくなります。

例え不器用でも私心なくただ懸命に生きようとしている姿に心打たれるのは、すべての生き物共通のものです。

 

人間の流す涙には三種類あると言われています。
ひとつは感情の涙、悲しい時、嬉しい時、こみ上げる感情を抑えきれず流す涙です。

もうひとつは生理的な涙、タマネギを切った時やあくびをした時、これは瞳を守るための生理現象です。
そして最後は畏敬の涙とでも言うのでしょうか、高峰を制したり雄大な自然を目の当たりにした時などに自然にわき出る、感情を超えた、あるいは感情より奥深いところから発せられる、そんな涙です。

 

自分は映画でも音楽でも、すぐに感情を揺さぶられて胸を熱くし、すぐに涙腺が緩んでしまうタイプです。

先日出合ったこのシンクロムービー、もうこれは涙なくして見ることができません。
嬉しいのではなく、悲しいのでもなく、ただそこに描かれる生の喜び、その発露としての踊りの数々に圧倒され、心の奥深いところから潮(うしお)のような何かが押し寄せてきます。

ただただ生をまっとうし、その喜びをダンスで表現している。
ただそれだけ、それがすべて、それが光り輝き見る者を圧倒する・・・、生きるとは、与えられた生をまっとうするとはかくも素晴らしいものなのか・・・、それを何よりも力強くこのムービーは物語っています。

これは何度見ても胸が熱くなります。
それは自分だけではなく、コメントを見ると多くの方が同じ思いを抱いているようです。

なぜだか涙がとまらなくなりました…!こんなに素敵な作品に出会えたって幸せです!

こんな感動するシンクロムービー初めてだわ

いつもは楽しく見てるけど今回のは本当に感動して目頭が熱くなりました。

「面白い」を超えた「元気を貰える」「感動する」最高な作品だと思います( ;∀;)カンドーシタ

笑いを越えて感動して涙が出ました…

人生は楽しむことが必要だと教えてもらったみたい。 ハッピーな中身なのに涙出そう。

あまりの凄さに唖然としてしまって、気がついたら1時間ぐらい見続けました。
もうこれは通常の域ではなく神がかっているように思います。

このムービーを見て流す涙は感情の涙ではなく、三番目、生に対する畏敬の涙に近いのではないかと感じます。

生きるということ、それ自体が最も価値ある素晴らしいものだということをこのムービーは気付かせてくれました。
そしてその生きること、生きる喜びを表現するものとして、ダンスは何よりも端的な手段なのでしょう。

 

今は文明の大転換期、旧い時代の価値観が幕を閉じ、新たな時代の幕が開かれようとしています。
つまり今は古事記でいう『岩戸開き』の時です。

世を照らす天照大神が岩屋にこもって暗黒となった世界で、その天照大神を岩屋から引き出すために行なわれたのが天宇受賣命(アマノウズメノミコト)が岩屋の前で舞った踊りで、その舞に興味を持った天照大神が岩戸を少し開け、そこから天照大神が引っ張り出され、この世の光が取り戻されたと言われています。

岩戸開き

舞、つまり踊りに象徴される生の喜びこそが、新たな時代を導く岩戸開きに必要とされるものです。

さらには天宇受賣命の舞に於けるエロチシズム、つまり性の解放、そしてそれを見ていた八百万の神が大笑いしたというその笑い、これらも時代を変革させるために欠くことができません。

 

ところで、ユーミンこと松任谷由実は、自分は天宇受賣命の生まれ変わりだと語っているそうです。
トップミュージシャンであるユーミンが、エロチックな舞でこの世に光を取り戻した天宇受賣命というのはなんとなく分かるような気がします。

ユーミンの歌、エロチックな舞、そして笑いで、新たな時代への岩戸を開いてもらいたいものです。