一病息災

一病息災

人間は自然の中の一部です。
朝日が昇るとともに目を覚まし、日中は活動し、日暮れとともに体を休めるのが生理的に理想です。

けれど人間の体内時計は25時間サイクルだと言われ、何の制約もない生活を続けていると自然と生活サイクルは後押しされ、夜更かしになっていくのが一般的です。

こうなっていく理由を、二度の長時間に渡る臨死体験から時空の真理をかいま見た木内鶴彦氏はこう述べています。

~ 太古の時代、月は地球の一部であり、その当時の地球は今よりも重く、自転速度も遅く、25時間サイクルでした。
その後月は地球から分離して地球の周囲を回るようになり、地球は今のように24時間で自転するようになりました。
人間の肉体には太古の時代のリズムがいまだ刻み込まれているのです。 ~

 

と言うわけで、一人好き勝手をしている自分はついつい夜更かしになってしまう傾向があり、週に一度の金曜日、この日は積極人間の集いという早朝の会にほぼ皆出席しているので、ここで生活リズムが乱れます。(乱れたものがまともになる?)

先週はいろいろと仕事が重なった結果、そのリズムの乱れが本格的なものとなり、体調を崩してしまいました。
金曜日に喉の痛みを感じ、土曜日に風邪の初期症状が現れ、日曜日に鼻水が酷くなり、月曜、火曜と徐々に回復し、今火曜日の夜の時点で八割方回復した感じです。

この間ティッシュペーパーは一箱ぐらい使いました。
おびただしい量のたんと鼻水です。
けれどこれは体から毒素を排出する働きであって、有り難いことだと受け止めなければなりません。

自分はこのような軽い風邪を年に一度ぐらいは引きますが、こういった風邪をまったく引かない人は体の毒素を排出することができず、脳や心臓の重篤な病に罹る率が増すとのことです。

 

風邪は排毒作用とともに、自らの健康を見直す機会にもなります。

今回あらためて生活リズムの大切さを学びました。
たとえ体調を崩さなくても、やはり無理は禁物です。
致し方ない場合は別として、調子に乗って夜更かしするのはよくありません。
特にお酒が入って気分が高揚するとそのあたりの判断力が鈍ります。

そしてそれとともに体が何を求めているのか、それを敏感に感じ取ることができました。
体は常にメッセージを発信しています。
そしてその声は、体調を崩している時の方がよりハッキリと聞き取ることができます。

風邪を引くと味覚が鈍り、何を食べても飲んでも美味しく感じられません。
けれどそんな時でも体が欲するものがあり、それは口に入れるととても心地よさを味わえます。

風邪の時には体を冷やす冷たいものは禁物です。
鼻水がズルズルと出ている時はビールなど欲しいとは思いませんが、もし飲むと体が一気に冷え込むのがハッキリと分かるでしょう。
それに対して温かい飲み物は、体の内側がほころぶような快感が染み渡り、飲んだ瞬間から鼻水が少しずつでも確実に治っていきます。

『冷えは万病の元』
古からの言葉に重みを感じます。

食べ物も、普段よりも食欲が減退する風邪の時は無理して食べないのが一番です。
栄養失調の人間が多かった昔の貧しい時代ならいざ知らず、過食の時代の現代においては、体調不良時は消化器官を休ませることが養生法として得策です。

そして食欲のない時にでもこれだけは食べたいというものがあったならば、それを口にするのがいいでしょう。
もちろんそれには体の声を正しく聞き取る感覚が必要です。

睡眠もまた大事ですね。
風邪を引くとやたら眠たくなり、普段よりも長時間無理なく熟睡することができ、そこから目覚めた時、その眠る前よりも確実に症状が改善されていることが感じられます。

日々多忙な方は、体の調子が悪くてもなかなか体を休めることができないかもしれませんが、
『偉大な自然治癒力は睡眠から生み出される』
このことを是非忘れないようにしてください。

 

今回久し振りに風邪を引いたことによって、普段の養生の大切さ、自分の体が真に何を求めているのかをより深く感じ取ることができました。

無理は禁物ですが、たまに無理をするから無理をしてはいけないということが分かります。

何事も経験です。
病もそこから学び取れるものがあり、それを糧とし、健康を得るための知恵とできればそれは恵みです。

 

今日は車椅子介助の会、「ほのぼの広島会」の昼食会がありました。

その中に車椅子に乗った四十代の女性メンバーがおられます。
四十代と言ってもまだ少女時代の面影を残すまだ若々しい彼女は、二十代の頃に小脳出血を患って運動機能に障害を負い、四肢の機能とともに言葉も少し不自由になっています。

その彼女とはとても懇意にしていて、機能回復へのアドバイスとして、舌の力を高めるペコぱんだを勧めました。

人体の基本構造は口元から肛門に至る一本の管であり、その入り口と出口は極めて大切です。
ペコぱんだで舌の筋肉を鍛えることは脳に大いなる刺激を与えるとともに生きる力そのものを高めます。

彼女は最初このベコぱんだの軟らかいものを買ってトレーニングを続け、今は五段階あるうちの最も硬いものを使っています。

歯の噛み合わせもとても大切です。
彼女には噛み合わせの名医山﨑歯科医院を紹介し、旦那さんとともに三人で二回山﨑歯科を訪ねました。
そしてその効果も絶大で、いつも左に傾いていた背骨がまっすぐ真上に伸びるようになり、とても驚いていました。

これは知り合いの他の女性が最近アップしたfacebookの書き込みです。
彼女もまた山﨑歯科で最初はO脚、今回は外反母趾が改善されるという劇的変化を体感しています。
<リンゴちゃん facebbok>

 

車椅子のその彼女に一番最近アドバイスしたのが咀嚼の大切さです。
このホームページでも何度も紹介したことの動画を、夫婦揃って観ることを強く勧めました。

すると二人ともここで語られていることにとても共感してくださったようで、それ以来極力食べ物をよく噛むようにし、食べ物の美味しさがより感じられるようになったと喜んでくれました。

そしてこの杉本錬堂氏に是非直接治療を受けたいとのことで、天城流湯治法のホームページから来月広島で行われる個人セッション(治療)を申し込んだとのことです。

 

彼女は病を得るまではバンドのボーカルをしていたそうで、歌がとても大好きです。
今もカラオケの機会があると、いつもマイクを握っておしゃれな歌を披露してくれます。

以前はきっと歌も上手かったのでしょうが、病を得てからは頭の中の思いに喉や舌の動きがついていかず、少しろれつの回らないような歌い方になってしまいます。

けれど今日の彼女は違いました。
歌詞として奏でられる言葉は数ヶ月前よりも明らかに明瞭になり、リズムに遅れを取ることはありません。
聴いている人たちにもそのことがハッキリと伝わり、みな心打たれて拍手喝采です。

日々の地道なトレーニング、その懸命な努力を彼女の歌から感じることができ、本当に胸が熱くなり、歌い終わった後、彼女と思わず何度も握手をしてしまいました。

 

彼女の旦那さんはとても献身的な方で、いつも懸命に彼女の車椅子を押しています。
彼は若い頃からアトピーがひどく、腕、顔、首筋が真っ赤にただれたようになっていました。

そこで彼にはまず根昆布を買って、それを水に浸した根昆布水を毎朝飲むことを勧めました。

彼は根昆布水も根昆布もとても美味しいと言ってくれて、もう一年近く前から続けています。
自分も彼に刺激され、上の画像の徳用根昆布を使って根昆布水を飲むようになりました。
根昆布水は本当にトロトロで美味しくて飲みやすいですよ。

彼には根昆布と同時に合成洗剤の使用をやめるようにすすめ、洗濯代わりに洗剤いらずの洗濯マグちゃんを使ってもらうようにしました。

そのどちらが効果があったのか、アトピーは確実に改善の方向に向かっています。

また噛み合わせ治療も彼には劇的効果がありました。
専門的なことは分かりませんが、元々とてもいい噛み合わせの状態であるにも関わらず、一本邪魔をしている歯があり、それをちょこっと削っただけで、一気に体に力が漲ってくるのがハッキリと感じられると大感激されていました。

その彼も数週間前から咀嚼回数を増やすことを実践し、今日約十日ぶりにお会いして、またさらに肌の調子がよくなっているのが分かりました。

 

八割方風邪が回復した自分、歌がよりしっかりと歌えるようになった彼女、肌の調子がさらによくなった旦那さん、みなそれぞれの病から確実に何かを得ています。

過ぎ去った過去は変えることはできません。
あるのはこの瞬間、現在、そして未来へ向かっていく思いだけであり、その思いはこれからきっとよりいい形で成就されていくだろうことが明らかに見通せます。

ピンチはチャンス、一病息災、どんなものでもそれを糧としていくことのできる力、これに勝る宝はありませんね。