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原点<4>

人間は忘れる動物です。
ですから現在の自分の生き方、考え方の根っことなっている思いや志、
それらを振り返り、再確認することはとても大切な作業です。

今こうして文字に落とし込む作業を経験させていただくということは、
きっと自分の奥深くのものがそれを望み、
今の私に何かを気づかせたいと願っているのだと感じます。


『すべてのものに命がある』
このことを知ったのは、平成元年に文明法則史学と出合ったことがキッカケです。
この文明法則史学は、
私が物事を見る際の原点を超えた基盤(ベース)のようなものです。

これは我々人類がこれから明るい未来を築いていく上で、
欠くことのできないきわめて貴重な財産です。
けれどもそのことに気づいている人はほとんどいません。

この文明法則史学との出合いによってどのような気づき、学びを得たのか、
それをここに書くことは不可能です。
なぜならば、私のスピリチュアルな面での気づき、学びは、
そのほとんどがこの文明法則史学抜きでは得られなかったものだからです。

すべてのものに命がある、
その命には法則があって、それはきわめてシンプルなものである。

これからは東洋の時代、陰の時代、
すべての価値観が、これまでの西洋的なものから東洋的なものへと
対極に向かって変化していく。
このことを知ることによって、どれだけ多くのことが鮮明に見えてきたことか、・・・
この文明法則史学ほど明確な未来への指針を提示できるものは他にありません。

文明法則史学は私にとってきわめて大切なものです。
そのことは私の心の歴史を記した「我が魂の遍歴と新しい時代の理」
書くことによってさらに深く自覚することができました。

私には、文明法則史学の価値観を共有できる大切な友が一人います。
彼とはもう二十年来の付き合いです。
その友に昨年、
たぶん彼にとって人生最大であろうと思われる大きな災難が襲いかかりました。

その災難の要素の中には、偶然をはるかに超え、
ほとんど奇跡に近いような私との関わりを示す数多くのサインに満ちていました。

ここ広島から遠く離れた地に暮らす彼とは、
心の交流はずっと継続してあったものの、
実際に会って話すのは数年に一度という割合でした。

それがその災難をキッカケに、
ここ半年の間に何度も直接会い、夜を徹して話をする機会に恵まれました。

これは私にとっても彼にとっても、
文明法則史学との関わりを今一度考え直すことを求められた明確なサインだと、
二人で確認し合うことができました。

文明法則史学を伝えること、
そしてそこから気づき、学んだ知恵を多くの人たちと分かち合うこと。
それは私にとっても彼にとっても天命であり、
自らの魂が自らに課した義務なのです。


母の愛、それは海よりも深く、空よりも広い。
とんでもない親不孝息子であった私にも、母は深い愛を贈ってくれました。

母が亡くなる前後、自らの命をかけて私に注いでくれた深い愛情、
そのことを書いた「母の愛」は、
このホームページの中で最も大切にしている一文です。

母は私に愛の偉大さとともに、
その愛の源となる光り輝く魂は、
誰しもが心の奥底に持っているものだということを教えてくれました。

最高に光り輝くものは外にはありません。
自らの心の内にこそ存在するものです。
私はこの真理を頭でではなく、
母の愛によって体で感じ取り、理解することができました。

高額なグッズを買ったり、セミナーに参加したり、
またパワースポットと呼ばれるところに足を運んだり、
それらもひとつひとつ何かの気づきを得るためのステップなのでしょう。
けれどもいつまでもそこにとどまっていてはいけません。
自分にとっての最高の楽園は自らの心の内にしか存在しない、
このことに気づくことが生きる大きな目的のひとつです。

母から学び、感じさせてもらったことを人に伝えるのは、
親不孝者の私にできる精一杯の親孝行であり恩返しです。


「母の愛」の中に書かれている、私にアドバイスをしてくれた篠原さんという女性は、
その当時、一貫して私に素直になることと自らを愛することを伝えてくれました。
彼女は私の名前である伸雄から、
いつも私のことをノブさんと呼んでくれました。

「ノブさん、もっと自分に素直になりなさい♪
 もっと自分を愛しなさい♪」

このことを何百回言われたか分かりません。
繰り返し繰り返し、頭でっかちだった私の最も欠けている点を根気強く、
愛情深く指摘し続けてくださいました。

その後私もいろんな経験を重ね、
いつしか自分の心に素直に、
そして愛情をもって接することができるようになりました。

この自分に素直になり愛するということは、
私だけではなく、今の日本人にとって最も難しいことだと思います。

ここ最近も「体との対話」を通し、
ますます自分というものを心から愛せるようになってきているのを感じます。

今はその愛する自分の恵まれた能力、経験を十分に生かし切れていないことに
少し罪の意識を感じています。
けれどこの思いもまた愛さなければならないのでしょう。
それが今現在の課題です。

篠原さんから自分を愛し素直に見つめることを学び、
以前より身の回りの物事の本質が深く理解できるようになりました。

やはりすべての根源は自分の中にあるのです。


植物の超能力研究家であった故三上晃先生からは、
真理を探究する研究者の姿勢というものを学びました。
  <植物さん>

学んだというよりも感じ取ったという方が正確です。
三上先生はすべてのことを言葉ではなく、その生き様で表現してくださいましたから。

あの自然に対する謙虚な姿勢、にこやかな笑顔、
植物や地球に対する愛情、・・・
三上先生から伝えていただいたものは、
その超弩級の研究成果だけではなく、
それが生み出される元となった三上先生のお人柄や
お家の周りの豊かな自然、そういったものすべてです。

そのすべてのものの調和がとれていたからこそ、
あの素晴らしい研究成果が生まれました。

三上先生からは自然と仲良く暮らす生き方を学び、
また自然の英知を探求する者の理想の姿というものを感じ取らせてもらいました。

私はこれまでの人生で、数え切れないほどの宗教家、超能力者、
スピリチュアルの世界に生きる人たちと接してきましたが、
その人たちを見る上において、
今でも三上先生の生き様というものが基準点のようになっています。

そしてそれがあるお陰で、
その人たちの持つ能力、肩書きに惑わされることなく、
その人たちの本質を見抜く力を得たように感じます。

自然に対して謙虚に接する、これが真理探究の基本姿勢です。


一昨年訪れたインドの孤児院に暮らす子どもたちから
多くのことを感じ取らせてもらいました。
そのことは帰国後、ひとつのレポートにまとめました。
  <南インドで学んだ喜びと幸せ>

冒頭に「人間は忘れる動物・・・」ということを書きましたが、
レポートとしてその時に感じたことを文字にしたことにより、
その思いをいつまでも深く胸に刻み、また思い返すことができるようになりました。

レポートは、この二年間に何度も読み返しました。
読むたびにインドでの熱い日々が頭の中によみがえってきます。

インドの孤児たちの喜びあふれる生きる姿は、
ものの豊かさの中に埋もれ、生きる原点を失った私たちに、
その原点を振り返ることの大切さを気づかせてくれます。

「インドと日本とを結ぶ架け橋になりたい」、
今心からそう願っていますが、
これは過去世インド人であったことを自覚する私にとって、
遠い過去から引きずってきた思いであり、
またそれは、今生の私の他の原点、志と根底で一致するものです。


豊かな実りを讃えた木の根っこは深く大きく張り、
それらは互いに複雑に絡み合っています。
絡み合ってはいるものの、
その根っこから吸い上げられた養分の行き着く先は同じです。

原点を振り返る作業とは、
その根っこを今一度確認し、手入れをし、
その上に伸びる幹や枝を、
正しい方向に大きく育つよう手助けをすることです。

2010.3.10 Wednesday  
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