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潜在意識は不眠不休

頭の中で思い描く表面意識は、起きている間休むことなく働き続けています。
眠たいな、お腹がすいた、花がきれいだ、嬉しい、楽しい、腹が立つ、・・・
ひとつひとつの項目を箇条書きにしていったら、
一日何万という数になるでしょう。

表面意識で知覚できない潜在意識も同様です。
一日二十四時間、こちらは寝る間もなく働き続け、
いったん心に深く刻み込んだ思いは、
しばらくの時を経て、いつか現実となって花開きます。

潜在意識は寝ている間も働き続けるからこそ、
寝る直前のゴールデンタイムは、
記憶を定着させるために有効です。
  <感謝型記憶力強化法>

一度心に深く刻み込んだ潜在意識の働きは、
表面意識の活動とは関係なく働き続けます。

何かを思い出そうとして思い出せずイライラし、
そのことをすっかり忘れたあるとき突然、
ふとした拍子で思い出すことがよくあります。


解体工事の仕事をしていた十数年前、
大きなトラックを運転し、
広島から一時間ちょっとかかる三原に向けて車を走らせていました。

昔の職場に、
三原から広島まで在来線に乗って遠距離通勤していた可愛い女の子がいました。
とても明るい子で、よく電話で冗談を言いながら会話したものです。

可愛いその彼女、顔は鮮明に思い出せるのですが、
なかなか名前が出てきません。
三原に向かう車の中でひとしきり考えたのですが、
どうしても思い出すことができませんでした。

三原の現場に着き、仕事をはじめました。
現場の真向かいに大きなスーパーがあり、
休憩時間、そこにお昼の弁当を買いに入りました。

お総菜売り場を歩いていると、なんと目の前に、
ホットパンツをはいた可愛い彼女がいるではないですか。 w(*゚o゚*)w
「あっO さんだ!」
一瞬にして彼女の名前が頭の中に浮かびました。


毎日不眠不休で働き、あらゆるものを導く力を持っている潜在意識は、
私たちの日常の行動、表面意識が窓口となって、
そこから情報をため込んでいきます。

表面意識と潜在意識の関係は、
よく氷山の海面に出ている部分と沈んでいる部分とに例えられます。

人間の意識構造は氷山と同じ

これは海面に出ている表面意識より、
海の中に沈んでいる潜在意識の方がはるかに大きいということとともに、
表面意識と潜在意識は、片時も離れることなく密着していることを表しています。


私はこのホームページで、
ホ・オポノポノ引き受け気功のことをたびたび書いています。

それはこのふたつが唯一絶対的な価値があると判断したわけではなく、
他にもっと素晴らしいものがあるかもしれませんが、
最低限、このふたつのものの本質が、
新しい水の時代の理を象徴したものであり、
人を間違った方向に導くことなく、魂を救済する道を示していると感じるからです。

だからといって、ただ実践していればいいというわけではありません。
もちろんやらないよりはやる方がましでしょうが、
ありがとう、ごめんなさい、許してください、愛しています、
この四つの言葉を唱えたり、
「引き受けます」と自分の内に向かって呼びかけても、
それがその人の生き様に反映されなければ、
本来の意味はなさないものと感じています。

これら水の時代のメソッドは対処療法ではありません。
漢方薬のような、その人の体質そのものを改善する、
根本治療のためのものです。

常に感謝の言葉を唱えているから、
普段はわがまま勝手、好き放題してもいいというものではありません。

一日10分、感謝の思いを潜在意識に刻み込んでも、
残りの23時間50分が、怒りや不満の中にあったとしたら、
そこに大きな効果を見いだすのは困難でしょう。

一日10分の感謝行の意味は、
その残りの23時間50分を感謝と喜びでもって過ごせるための
トレーニングであると心得るべきです。


美食、過食でメタボになった現代人が、
ダイエットのために高価な健康食品を食べたところで、
それは一過性の効果をもたらすに過ぎません。

根本的に体質を変えるか、食生活のあり方を見直さない限り、
本質的な問題解決には至りません。

大切なのは健康食品ではなく、
一日三度の食生活の見直しです。


偉大なる潜在意識と常に密着している表面意識、その思い、
そこを変えていくことを目標としない限り、
いつまでも終わることのない道を歩んでいくようなものです。

このとても大切なことをご理解いただくために、
あえて私の語りたくない過去を語ります。


二十数年前、まだ当時二十代だった私は、
天理教という宗教から離れ、新た心の指針となるものを求めていました。

そして出合ったのが当時としてはまだ珍しく
潜在意識の法則を説いた一連のマーフィーの本でした。

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潜在意識の無限の力を初めて知り、
若かった私は、ついに人生の王道をつかんだ気持ちになり歓喜しました。
マーフィーの本を何冊も買い、
繰り返し何度も読んでは幸せな気分に浸っていました。

当時はカセットでヒーリング音楽をかけ、
毎晩瞑想にふけったりしたものです。
お酒を飲みに出かける時でも、その店の店内をイメージし、
そこにいる自分を含めた仲間みんなに黄金が降り注ぐことを思い描きました。

たしかに瞑想やイメージトレーニングをしていると、
潜在意識の力が強まり、
シンクロニシティー(共時性現象)が頻繁に起こるようになり、
何か大きな力で幸せへの道に引っ張ってもらっているような感覚がありました。

そんなある日のこと、知り合いを家まで車で送った帰り道、
雨の降る夜で視界が悪かったのですが、
道の端から突然男性がフラフラと道に飛び出してきて、
アッと思う間もなくぶつかってしまいました。

道に倒れて痛みを訴える男性の横で、
ただ私は救急車の到着を待つばかりでした。

結果的には横断禁止の標識の真横を酔っ払いが飛び出してきたということで、
刑事的責任は問われなかったのですが、
「なぜこんなことになったのだろう・・・」
突然襲いかかってきた不幸に、その時は自問自答を繰り返していました。

しばらくして救急車が現場に到着し、
本来なら運転手である私は現場に残っていなければならなかったのですが、
気が動転し、その男性と一緒に救急車に乗って病院までついて行きました。

その病院で見た光景、私はそれを一生忘れることはないでしょう。


その事故を起こす数ヶ月前、東京に遊びに行き、
会社の同期で最も仲のよかった友人と時を過ごしました。

口の悪いその友人と、好き勝手なことを酒を飲みながら語り合いました。
その中の話題で、有名漫才師の息子で当時人気のあった俳優のKが、
酔っ払ってタクシーの運転手さんを殴り、
意識不明の重体にしたということを、
笑い飛ばしながら大声を出して話したのです。

その時頭にイメージした病院の景色、
それが自分が事故を起こし、一緒についていった病院の景色として、
目の前に現実となって現われました。


その後で再びマーフィーの本を読み返しました。
そしてその中には、
『潜在意識は普段の心遣いを通して24時間働いている』
ということがちゃんと書かれていました。

調子に乗っていた私は、都合のいいところだけを頭に入れ、
興味のないところは目で追うだけで、読み飛ばしていたようです。


どんな素晴らしい方法でも、
方法は、よりよく生きるための単なる道具に過ぎません。

大切なのは、日常をどのような思いで過ごすか、行動するかということです。

私の悪い教訓を活かしていたただき、
これを読んでいる方には同じ過ちを繰り返してもらいたくない、
願うのは、ただこのことのみです。

2010.4.7 Tuesday  
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