安芸小富士登山
今年は空梅雨ですね。
梅雨に入ってちょうど一週間、まともに雨の降った日はたった一日だけ、
お隣四国でははや取水制限や雨乞いが行われているそうです。

過ごしやすいのはありがたいですが、
異常気象は怖いです。

今日は広島湾のすぐ南に浮かぶ似島(にのしま)、
そこにこんもりとそびえる安芸小富士登山にチャレンジです。

島といっても私の住む皆実町と同じ広島市南区、
家の近くからもその山の姿を間近に拝むことができます。

まずは自転車で宇品港へと向かいます。
途中マンションの入り口にある被爆煉瓦(れんが)を写しました。

被爆煉瓦

原爆が落ちた当時は、こういった煉瓦作りの建物が多かったようです。
道路工事で穴を掘っていても、被爆煉瓦や瓦がよく出てきます。
何の説明文もありませんが、きっとここに以前建っていた建物の一部なのでしょう。

そのマンションの真向かいにきれいな葵の花が咲いていました。

葵の花と紫陽花

宇品の葵祭りが二週間前、まだ元気に咲いています。
隣に紫陽花が並び季節を感じさせます。

宇品港のターミナルから見える安芸小富士です。

宇品港から見た安芸小富士

左右のなだらかな稜線が美しく、たしかにちっちゃな富士山のようです。

似島は被爆した多くの人たちが運ばれ、亡くなられたあと埋葬をされたという
悲しい歴史を持つ島です。
  <似島と戦争>

午後二時発のフェリーの乗って二十分(310円)、
あっという間に似島に到着です。

似島の港

港に着く直前に安芸小富士を撮りました。

安芸小富士

こっちから見るとあんまり“小富士”といった感じはしないですね。
やはり広島市内から見る山の姿が一番美しいようです。

港から標識に従って歩いていると自然と登山道へと入っていきました。
しばらくすると大好物の枇杷(ビワ)を発見、
冷たくして食べるとおいしいですね。ホント大好きなんです。(^o^)v

枇杷

山道は自然そのもの、こんな風にシダもたっぷり生い茂っています。

シダ

シダは太古からの植物です。
その証拠に全体、枝、葉っぱとフラクタルの性質をしっかり残しています。

右側に写っている方は同じ船に乗り合わせたNさん、
“旅は道連れ”で一緒にお喋りしながら登らせていただきました。

ドクダミがきれいに咲いています。

どくだみ

ドクダミの白い部分は花びらじゃないんだそうです。
昨日たまたまインターネットで知りました。
その知識をNさんにひけらかすと、
「ええ、あれはガクなんですよね・・・」
先刻ご承知のようで、大変失礼いたしました。m(_ _)m

紫陽花もしっかり咲いています。

紫陽花

やっぱり花は町で見るより山の自然の中で見た方がきれいです。

登山道にはあちこちこの様な倒木が道をふさいでいて、
昨年のものすごかった台風を思い出させます。

安芸小富士登山道の倒木

けれども総じて歩きやすいいい登山道です。
安芸小富士は標高278mと低く、気分的に楽だからそう感じるのかもしれませんが・・・。

頂上付近から登ってきた方向を振り返ってみました。
島の山はどこも本当にいい眺めです。

安芸小富士頂上付近より

ここからもうひと踏ん張り、約40分で頂上に着きました。

同じ船に乗り合わせたNさん、
そして途中でもうお一人、Iさんともご一緒させていただきました。

安芸小富士頂上にてNさんとIさん

大手商社にお勤めのNさん、有名靴メーカーにお勤めのIさん、
お二人の頂上でのツーショット写真です。

Iさんは靴メーカーにお勤めとのことですが、
なんと足下はコレ!!
仕事先の沖縄で買われたという島草履、俗に言うビーチサンダルです。

Iさん愛用の島草履

よくこんな草履で山登りをしておられます。スゴイです。
滑りやすい下り坂でもピョンピョン跳びはねるようにして駆け下りておられました。
これはもう達人の領域ですね・・・。

私もNさんとツーショットです。

安芸小富士頂上にてNさんと私

大汗をかいていますが、
こうしてみると我ながら体がでかいですね。(;^^)ゞ
もしかしたら昨年に引き続き、今年になっても身長が伸びているかも知れません。
もしそうだとしたら・・・赤飯でも炊いてお祝いしましょうか。(*^_^*)

帰りは三人で連れ立って、登ってきた港とはちょうど裏側に当たる似島学園の方へ
降りることにしました。

似島学園

途中から学園がきれいに見えてきます。
風光明媚で最高の環境ですね。

学園の中を通り表側に出ると、横手には弾薬庫のようなところが、

弾薬庫?

ちょっと不気味ですが、似島や江田島にはこういった旧日本軍関係の施設跡が
多々残っています。

弾薬庫入り口の左手には、ちよっと小振りのツツジがきれいに咲いていました。

ツツジの花と弾薬庫

軍の施設も時代の流れとともに自然の一部にとけ込んでいるようです。

目指すべきフェリー乗り場のある桟橋は、
ちょうどここからは山の真裏でかなり距離があります。

男三人、ただテクテクと海岸沿いをひた歩きます。

島の海岸沿いを歩くお二人さん

長い道のり、三人でいろいろと話をしながら楽しい一時です。

Nさんは商社でニュージーランド、インド、バングラデッシュ、ブータン、
いろんな国に住んだり行かれたりしたことがあるとのこと、
たくさんの外国の話を聞かせていただきました。

Iさんは九州ご出身、似島が気に入られたようで、
さかんに「今日は思い切って来てよかった」と話されていました。
今度はご親戚の方と一緒に来たいとのことで、
途中にあった民宿でパンフレットをもらっておられました。
身内の方たちと泊まりがけできたら楽しさもより一層でしょう。

海岸線は景色もいいし、自然も豊かです。
先週の権現山登山で見たのと同じ柑橘系の実りがたわわになっています。

夏みかん

どうやら夏みかんのようですね。
お二人がとても植物や農作物に詳しいので、
いろいろと終えていただきました。
袖擦れ合うも多生の縁、本当にありがたいことです。

枇杷も大量に実りをつけています。
町中だとすぐに食べられてしまいますが、さすが島ですね、のどかです。

枇杷の木

途中遠くに巡洋艦が通っているのが目につきました。

牡蠣いかだと巡洋艦

奥に見えるのは能美島、素朴でのどかな島、牡蠣いかだ、
そこを通る巡洋艦、なんとも不思議な光景です。

道端に梅の実がたくさん落ちています。

梅の実

ふたつほど手に取りましたが、すごくいい香りがして、
思わずかぶりついてしまいました。
ちょっと酸っぱかったですが、なかなか美味しかったですよ。
自然の味わいです。

似島学園から一時間半弱、かなりの道のりでしたが、
三人で楽しく話をしてあっという間に桟橋に到着です。

安芸小富士

Iさんは登山口に置いてきた自転車を取りに行かれ、
ぎりぎりセーフで5時ちょうど発のフェリーに三人で乗り込みました。

船の中では地図を広げていろんな山の話で盛り上がり、
宇品に着いてみなそれぞれ帰路につきました。

山は、自然は、人の心を解放してくれるようです。
山、自然に感謝、出逢いに感謝です。(^o^)v

2005.06.18 Saturday


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