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新しい生き方<5>

命って素晴らしい。
その命の持つ本質に目覚めること、
それが私たちに求められていることです。

それには答えはありません。
文字で表すことも、人から教えてもらうこともできません。

それは実践を通し、自ら気がついていく世界です。

ホームページに文書を綴っていて、ふと空しさを感じることがあります。
言葉で言い表せないことを懸命に言葉で表現しようとしているのですから ・・・ 。

命の本質から外れた枝葉となるものは、
言葉やテクニックを使って表現できても、
より本質に近い部分、それはとてもシンプルなものですが、
自分でつかみ、感じていくしかないのです。

どうせ言葉で表現できないものなのですから、
できるだけ体系的に、具体的にと思うことなく、
ただ思いつくまま気楽に文書を書いていくのがいいのでしょう。
時々そうやって自分を慰めているのです。


ついさっきツイートしたのですが、
現在来日中のレディー・ガガのパフォーマンスは本当に素晴らしい。
世界No.1のアーティストが真剣に日本のことを思い、
行動でそれを現してくれていることに深く胸を打たれます。



<AKBがガガに興奮 被災地支援6千人熱狂>
<レディー・ガガは日本好き、肩には「LOVE TOKYO」>

彼女の持つ魅力は、あふれる才能はもとより、
その持てる力をすべて使い切って行うパフォーマンスであり、
その真剣で全力を出し切っている姿が感動を呼びます。
まさに命の燃焼です。

動画のレビューの中に、
「凄すぎて何故だか泣けて来た」というのがありましたが、
その気持ちがよく分かります。

人が涙を流すには三つのパターンがあります。
ひとつは悲しみ、喜びなどの感情からの涙、
二つ目はタマネギを切ったりあくびをしたりする時に出る生理的な涙、
そして三つ目は、なんと言葉で表現していいのか難しいのですが、
壮大な山並みや草原、海などの大自然と接した時に、
無条件に流れ出てくる涙だそうです。

この三つ目の涙は、だぶん感情よりももっと深い心の奥底、
魂といったところを震わして流れ出てくる涙なのでしょう。

このレディー・ガガのパフォーマンスがまさにそうですね。
彼女の全身全霊を打ち込んでいるパフォーマンスには、
喜怒哀楽といった表面的な感情を越えた感動が湧き上がります。

命の燃焼、これは感動を呼び起こすキーワードです。


それにしてもよくあれだけ全身を動かすパフォーマンスをしながら、
力あふれる声で歌い続けられるものです。
相当強靱な体力を持っているのでしょう。
そしてこれは持って生まれたものだと思うのですが、
彼女は自分の力を100%出し切る強い何かを持っています。

元々大きな力を持っていることは素晴らしいですが、
それよりも、その持てる力をすべて出し切ることの方が、
より大きな感動を呼ぶものです。
それは私たちの身近な人たちを見ても分かると思います。

彼女の踊りや演出がとても素晴らしく、また歌も抜群に上手いとしても、
ステージの上で口パク、カラオケで歌ったとしたら、
あんなに大きな感動を得ることは絶対にできないでしょう。

私たちはみな超能力者です。
本当に命を燃焼させているのか、形だけのものなのか、
それを瞬時に見分けることができます。

歌は呼吸、息です。
息は「生き」、やはり呼吸のあり方は、生きる上での大切なものを含んでいます。


三年前、日本山妙法寺のお上人さんたちとともにスリランカに渡りました。
2月24日、スリランカ随一の聖地であり、
仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教の人たちが信奉する
スリーパーダ(仏足山)という山に登りました。

夜明け前にスリーパーダの麓にある
日本山妙法寺スリーパーダ道場を出発しました。
あの時の苦しかった山頂までの行程は、今でもハッキリ体が覚えています。
  <2月24日  スリーパーダ>

一行八名で出発したのですが、
その苦しさに耐えかね、一人、二人と脱落していきます。

体力には十分自身のあった私も、最後は付いて歩くだけで必死でした。
最初は団扇太鼓を叩き、
「南無妙法蓮華経」とお題目を唱えながら歩いていたのですが、
途中から声が出なくなり、
最後の方は団扇も手に持っているだけ叩くことすらできませんでした。

十歳以上年上の石谷上人は、
私より軽い足取りで先へ先へと登って行かれ、
最後まで大きな声でお題目を唱えておられました。

まだうら若き、そしてか細い木村庵主さんも、
最後は声が出ないようでしたが、
私より先を歩き、太鼓はずっと叩き続けておられました。



頂上付近の登り通路は、あふれかえる人が数百メートルの列を作っています。
袈裟を着て、太鼓を叩き、お題目を唱えながら登るお坊さんたちは特権階級で、
じっと列をなして待っている人たちを尻目に、
通る人のいない下り専用の通路を堂々と通っていきます。

私もそれに遅れては長い列の最後尾で待たなければなりません。
本当にもう必死の思いでお上人さんたちの後に付いていきました。





呼吸法で体を鍛え、体力に自信のある私が、
なぜご高齢の石谷上人、か細い女性である木村庵主さんに負けてしまったのか、
これが信仰の力なのでしょうか。

趣味で呼吸法をしている私と、
日々命懸けでご修行されているお二人との間には、
越すに越せない大きな壁の存在を感じました。


私たちは今、大きな力を持つ命の本質に気づかなければなりません。
それを心の奥底が望んでいます。

そのための方法はふたつです。
ひとつは命懸けで生きるということ、
もうひとつは、命の危機を体験することです。

できるならば、自ら望み、自らの意志と力で、
命の本質を感じ取っていきたいものです。


BORN THIS WAY、レディー・ガガ、あなたは現代の救世主キリストです。



2011.6.26 Sunday  
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