ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
 ヨガナンダ > スピリチュアル夜話 > 0次元<6>



ヨガナンダ



0次元<6>

長かった前置きが終わり、
いよいよ本題である0次元というところに話が入っていきます。

現代物理学で解明されようとしている時空の次元は、
私たちが日常認識している宇宙よりもひとつ次元の高いものですが、
本当はさらにいくつもの次元の高い時空間が存在し、
その中のほんのひとつの点にも満たない存在として
我々の暮らす時空間が浮かんでいるのではないかと考えています。

まさに言葉では表現できない世界ですが、
時間、空間という概念以外に、
それと匹敵する新たな概念が存在するのかもしれません。


私は人間というものは、
神と似せて作られた造形物ではなく、
神と一体であり、神そのものであると考えています。

アメリカ大陸も日本もハワイも、
それぞれの陸地は海を隔てているものの、
大地の底ではひとつに繋がった存在であり、
地球というひとつのものであるのと同じように、
私たち人間もそれぞれの個性を持った個別の人格であると同時に、
魂の本源はひとつにつながった霊的存在なのだと思います。

人間の本質は時空の本源である神と表現できるような存在であり、
人間としてのそれぞれの個性は、
そのひとつの表現形態である特異点のようなものだと考えています。


本来霊的存在である私たちが肉体を持って生まれてきたという意味は、
その制約ある中から何かを感じたいと志したからだと思われます。

ですから制約の大きいこの肉体は、
この四次元(時間と三次元空間)世界からなかなか脱することはできません。
けれども頭の中でイメージする想念の世界は、
肉体よりもはるかに自由に時空の制約を飛び越え、
いろんなところに影響を与え、
「引き寄せの法則」を導いたりすることができます。

さらに潜在意識や想念というものよりももっと深い、
魂に刻み込まれた天命や霊的な次元の思いは、
もっと次元の高い、究極のところで働いているのではないかと思われます。


私たちが人間として生を受け、最終的に目指すべきところは、
このより高い究極的ともいえる世界です。

スピリチュアルな世界の危うさのひとつが、
イメージングで築き上げた想念の世界ですべてを解決しようとし、
そこに高い壁を築き、より深い本質世界からのメッセージに耳を閉ざしてしまう
危険性があることです。

その高次元のところに肉体的にも精神的にも意識の焦点を合わせる、
これは容易なことではありません。
高次元の世界など、頭で具体的に思い描くことすらできないのですから ・・・ 。


ではどうすればいいのか。
陰極まれば陽になり、陽極まれば陰になる。
極ミクロと極マクロの世界はとてもよく似ている。
時空の構造はメビウスの輪のようである。

つまり、高い高い次元に意識を向けようと考えるのであれば、
最も身近であり、対極であり、最も次元の低い世界、
0次元に意識を向ければいいのです。

時間も0次元、空間も0次元、
つまり今この瞬間、今この場所、ただ一点ということです。

この中に限りなく深い真理があり、
これが時空の本質そのものなのです。

  0次元<7>へ

2011.2.22 Tuesday  
ひとつ前へ  ホームへ メニューへ 次へ
Link Free
Copyright 2010 Sakai Nobuo All right reserved.