ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
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ヨガナンダ



0次元<7>

今この瞬間、この一点の場所、
そこに深い英知とつながる扉があることは、
古くから多くの先人たちが気が付いていたことです。

どのような宗教にも祈りがあり、
表面意識を鎮め、瞑想、黙想します。
意識の表面に漂う感情を消し去ることは、
0次元につながる第一歩です。


潜在意識の浅い部分にイメージングする
いわゆる願望実現の世界は、
目に見える形で結果がすぐに現われてきます。

けれどもより深い心の世界にアクセスしても、
それでもってお金持ちになったり、病気が治ったりするわけではありません。
魂や霊といった深い心の世界は、
日常抱いている願望という夢を実現する世界ではなく、
本当の自己を見つめ、発見し、その自己を輝かせていく自己実現の世界です。

こんな得なことがある ・・・ とは表現できない、
だからこそ尊い世界であり、生命や存在そのものの原点です。


今という大転換の時代は、
コンピュータでいえば再起動を求められているような状態です。
古いデータやプログラムをリニューアルするためには、
ハードディスクの中を整理し、新しいソフトをインストールし、
それらがきちんと動作するよう設定を変えるため、
電源をいったん落として再起動しなければなりません。

人類にとって、電源をいったん落とすとはどういうことでしょうか。
それは天変地異が起こり、多くの人たちが命を落とすことかもしれません。
または食糧危機や核戦争の勃発ということも考えられるでしょう。

そんな中で、私たち人類にとって最も望ましいシナリオは、
一人一人が自らの本質に目覚め、0次元の原点に還ること、
そして自らの意志で改革をやり遂げることだと思います。

生命のリズムに則った未来への大きな流れは決まっていても、
その細部は確定していません。
未来へのシナリオは、私たち一人一人が作っていくものです。


私たちの日常生活は膨大な刺激や情報に囲まれ、
常に何かに追いまくられているような状態です。

朝起きて、顔を洗って、トイレに行って、ご飯を食べて、・・・
夜寝るまでの間、ただ時の流れるままに行動をしているといった感じで、
今この時、この所などといった心が静止した状態で自分を見つめる時間など
ほとんどないはずです。

これはもっとマクロ的に見たならば、
この世に生を受け、言葉を覚え、その後幼稚園、小学校と進んでいき、
いい学校、会社に入る、いい人と結婚して幸せな家庭を持つ、・・・
そんな外から与えられた価値観のレールに乗ることを最大絶対の目標とし、
自分の本当に望んでいるものは何かということを見つめないのと同じことです。

社会が安定して発展し、その価値観がこれからも長く続くような時代ならば、
そういった生き方でも問題は生じないでしょうが、
今のように、生き方を根底から見つめ直さなくてはいけないような時代は、
「己を見つめない生き方」では乗り切っていくことができません。

社会の原点を見つめる、己の原点を見つめる、
社会は個人からはじまるのであり、
これは同じことです。


一日24時間、常に心の原点を見つめ、
この瞬間、この所という0次元に意識の焦点を置くことはできません。

一日の内のほんのわずな時間でも結構です、
魂の故郷とでも呼べるような0次元を見つめ、
生きる意味を問い直してみることが大切です。

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2011.2.23 Wednesday  
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