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真の引き寄せとは
一人の人が両手で抱えられる量は決まっています。
荷物を満載したトラックには、新しい荷物を積むことはできません。
手で何かを握ったままでは新しいものを掴むことはできません。
一度指を開き、今まで握りしめていたものを離さない限り、
新しいものをつかみ取ることはできないのです。
今はきわめて大きな時代の転換期です。
800年に一度、数千年に一度、
人によっては数億年、二兆年に一度とまで言う方もおられます。
今は長く続いてきた古い価値観が崩れ、
大きな新しい時代の価値観が生まれようとしています。
卵から雛がかえろうとし、卵が揺れ、
表面の殻にひびが入ろうとしている時です。
今はまず古い価値観を捨て、
新たに生まれようとしている素晴らしい何かを心静かに待つ時です。
捨てるから入る。
古いものを手放すから新しいものを手に入れることができる。
新しいものを手に入れ、次なるステージに進もうとするならば、
まずは古いものを手放すこと、
これは違うことのできない順序の理です。
モノを手放すのはスペースクリアリング、
感情を手放すのはセドナメソッド、
体の中の余分なものを排泄するのはローフード、
心の中の垣根を取り払うのはトイレ掃除。
今最も求められている時代のキーワードは「手放す」です。
手放すから初めて見えてくる世界もたくさんあります。
余分なものを捨てて残った大切なもの、
心の奥の輝き、今という時 ・・・ 。
移りゆく時代を表す指標のひとつが、
モノを中心とした物質文明から心を中心とした精神文明へということです。
ですから今は心というものが大きく注目され、
それをいかにコントロールするかということに多くの人の興味を集まり、
「引き寄せの法則」はその代表のようなものです。
「心の中に思い描いたものが目の前に引き寄せられる」、
この法則に間違いはありません。
けれどもこの引き寄せの法則の根底にあるものは、
現状に対する不満であり、欲であり、
また何かを握りしめたまま新たなものを手に入れようとする執着心です。
手放すとは、現状に喜びを見出そうとすること、
吾唯知足(われただたるを知る)であり、
煩悩、執着から離れた空の世界、菩薩の世界です。
引き寄せの法則とは、現状に不満を持ち、
今持っているものを手放すことを恐れ、
我欲を増大させる餓鬼の世界です。
引き寄せの法則すべてが悪いわけではありません。
引き寄せの法則から心の不思議さを知り、
そこから心を磨いていくよう精進する方もおられるでしょう。
しかし引き寄せの法則で物欲を満たし、
その後大きなトラブルに見舞われ、
家庭や健康に破綻をきたしたという話もよく耳にします。
これまで何度も書いてきたことですが、
心(マインド)の力を用いて物欲を満たすことはスピリチュアルではありません。
まずはモノからの執着を手放すこと、
これがスピリチュアルの第一歩です。
本当の引き寄せの法則とは、
まずは古いものを手放し、
その空いたスペースに新しいものが入ってくることを心静かに待つことです。
心静かに待っていれば、
必ず最高のタイミングで最高のものが巡ってきます。
2011.1.12 Wednesday
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