ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
 ヨガナンダ > スピリチュアル夜話 > 殻を破る



ヨガナンダ



殻を破る

卒啄同時(そったくどうじ)という言葉があります。
卵の中のヒナがかえり、ヒナが自分のくちばしを突いて殻を破ろうとした時、
外側から親鳥が外から殻を突いて砕くのを手助けしてあげます。

これは同時でなければいけません。
親鳥が殻を突くのが早すぎると、
外界に対応する能力がまだ身についてないヒナは、
破れた殻の中で死んでしまいます。

親鳥が殻を突くのが遅すぎると、
狭い閉鎖された殻の中、自呼吸できるようになったヒナは、
酸欠状態になって息絶えてしまいます。

人間も母胎の中から外に出てくるのは至難の業です。
母親はつわりや陣痛の苦しみに耐え、
赤ん坊も産道を通るために大きな試練を経験し、
医学が発達した現在でも、死産する赤ん坊の数は皆無とはなりません。

新しい世界に飛び立つということは、
大きな苦難を伴うイニシェーション(通過儀礼)です。


私たち人類は、今まさにその時を迎えているのでしょう。
ごく近い未来に、たぶん人類は有史以来最大の、
あるいは宇宙的規模の変革を迎える可能性があります。

そのため、現在外側から様々なアクションを起され、
「その時」が近いことを予感、予測させられています。

私たちもまた、新たな時代の幕開けを迎えるに当たり、
これまででは考えられなかったようなスピードで、
社会や人々の意識が変化してきていますが、
その動きはまだとても十分と言えるような状態ではありません。

ヒナでいうならば、
新しい環境にしっかりと対応できるまで育っていない状態で、
外側にある巨大な殻が、外からの力で崩れようとしているようです。

お産でも、胎児をお腹に宿している妊娠期間中に不摂生を重ねると、
難産になる率が高いと言われていますが、
これまでの人類の行いを見ると、
新しい時代への旅立ちは、大きな産みの苦しみを経験せざる得ないように感じます。


現在の人類の課題は、私たち一人一人の課題でもあります。
新しい時代、新しい世界へ、
健全なヒナとして、赤ん坊として大きく羽ばたいていくためには、
新しい命を授けてもらったヒナや赤ん坊のように、
純真な心、生き方をしていなければなりません。

そのためにはまず、何か新しいものを身に付けるのではなく、
古いものを捨て、幼子のような純粋な心を取り戻すことです。
本来持っている自分の心の奥にある輝きに気づくことです。

そのための道はいろいろとあります。
このホームページに書いていることはすべてそのためのものといっても
過言ではないように思います。

偉大な発明家が発明するものは、
みな天からのメッセージを受けたものだと言われています。
けれどもそれは偉大な発明家だけではなく、
私でも、誰でも、意識の焦点を新しい時代に向け、
そこで受けとるものは、何らかの天からのメッセージであると思います。

新しい時代を迎えるに当たり、その準備をするために、
本当の心の輝きを見つめ直せるような方法が、
今どんどん明らかになり、多くの人の間で広まってきています。

そしてそれらに目を向け、選択し、実行するのは、
すべてその人自身の意志であり行動です。

あなたにとって最も望ましいものを選択し、行動していただけることを願います。


1.そのとき、弟子たちがイエスのもとにきて言った、
  「いったい、天国ではだれがいちばん偉いのですか」

2.すると、イエスは幼な子を呼び寄せ、彼らのまん中に立たせて言われた、

3.「よく聞きなさい。心をいれかえて幼な子のようにならなければ、
   天国にはいることはできないであろう」

4.この幼な子のように自分を低くする者が、天国でいちばん偉いのである。

                              (マタイ福音書18章1節〜4節)


2010.10.12 Tuesday  
ひとつ前へ  ホームへ メニューへ 次へ
Link Free
Copyright 2010 Sakai Nobuo All right reserved.