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心定め

今流行の成功哲学をテーマにした本の中には、
必ずと言っていいほど具体的な目標を持つことの大切さが説かれています。

東洋的究極の世界は無為自然であり、
ただ真我のおもむくまま生きていくのが最善とされているのですが、
そこに至るまでの道のりは、
やはり形として表すことのできる目標があった方がいいのではないかと思います。

ただその目標を決める際に、
どこまで自分を深く掘り下げて見つめたのかということが大きな問題です。
私を含め、成功哲学というものに難色を示す人たちは、
あまりにも浅薄な欲望充足のノウハウとして
成功哲学、願望実現のテクニックを使う人たちが多いので、
そこに嫌悪感を覚えるのです。


けれども人生の節目に際して、何らかの目標を掲げ、
それに向かって進んでいくということは、
心に大きな力を与え、自分をより高める手段となることも事実です。

目標を掲げ、新たなスタートを切る時期というのは、
何らかの節目の時が最高です。
周りの環境の変化とともに自分の心、行動を変えるというのは理に適っています。

節目の時はいろいろあります。
学生でしたら新入学、新学期、社会人だったら新入社、転勤、異動、昇進。
家庭でも引っ越しや家族の移動、何かのイベント。
時節という面では正月元旦や年度替わりというのは大きな節目でしょう。

またこれから陰の時代を迎え、
月の運行による節目の大切さが大きくクローズアップされるようになってきました。

月の暦、月齢で新たなスタートは新月です。
ちょうどこれを書いている今日2010年8月10日、
お昼の午後0時8分に新たなる獅子座の新月を迎えました。

新月直後は新たなる時の流れのスタート時期で、
種を蒔いたものは実りやすく、
その時に願った思いは成就されやすいと言われています。
  <月に願いを>

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「災い」にも書きましたように、私は三日前に水難事故で九死に一生を得て、
今日新たなる月の時を迎え、本当に心新たに
これまでとは違った生を全うしなければならないという思いに駆られています。
もう二度と同じ思いはしたくありませんので。

このような事故という人生の一大事も大きな節目となりますね。


目標は具体的でなければならないと言われますが、
これはまさに鉄則です。
人間は弱いもので、抽象的な目標だと、いつか必ずうやむやになってしまいます。

過去二回ほど「七号食」という食養生にチャレンジしたことがあります。
一日に玄米を七勺(0.7合)と少しのごま塩、三年番茶という生活を十日間続けます。
これは健康にとって大きな効果があるものの、とても過酷で、
十日間で体重は7キロほど減少します。

私はこれを苦しいながらもなんとか二回やりきりました。
苦しくても、「絶対○○しか口にできない」と具体的に決まっていると、
必死になってがまんできるものです。

ところが、
「最近は調子がイマイチなので、七号食まではいかなくても、
 なるべく食べるものを控えるようにしよう」
とあやふやな目標を立てると、必ず失敗します。

それでも上手くいくという人は、よほど意志の強い人でしょう。


以前天理教を熱心に信仰していた時、
「心定め」という言葉をよく聞かされました。

天理教では「節から芽が出る」というのですが、
人生において何か大きな苦難と出くわした時、
それを乗り越えようと全力を出して取り組めば、
そこから新たなる成長の芽が生まれるという意味です。

その成長を促す方法として大切なのが、
自己変革するための決意を具体的な形として表すこと、
それが心定めです。

「今この瞬間から、私は○○になるべく○○します」
「今日から△△を実現すべく、即行動します」

行動という形を変えるから心が変り、運命が変る。
ガラクタというモノを処分することによって自分を変える、
スペースクリアリングとまったく同じ理屈です。

まず決意をし、具体的な行動をする、
心定めというのは、分かりやすくてとてもいい言葉だと思います。

私は心定めは一般的に日本語だと思っていたのですが、
調べてみると、天理教の専門用語のようですね。
けれどもとても語感がしっくりくるので、
あえてタイトルとして使わせていただきました。


今は時代の大変革期を迎え、
時間の流れが猛烈に速くなり、想念の力も異常なほどに強まっています。

今この瞬間に思ったこと、願ったことが、
時を経ずしてすぐ目の前に現われてくる、
そういう時代に入ってきています。

この流れ、力を利用し、自らの天命を全うしたい、
それは今という時代に生を受けた、
もっと端的に言うならば、今という時代に生を受けることを選択した私たち全員が、
共通した思いとして心に抱いているものではないでしょうか。

そのためには具体的な目標を設定し、
行動の変革を促すための心定めをすべきです。

そして最終的には無為自然、ただ今この瞬間を生きている、
その喜びをただただ味わえばいいのです。
早くそこまでの境地に至りたいものです。

2010.8.10 Tuesday  
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