江田島フィッシィング
数日前に歯の噛み合わせ治療の山ア先生から釣りのお誘いがありました。
私は海に面した広島に住んでいるにも関わらず、これまであまり釣りと縁がなく、
前回釣りをしたのは十数年前、
今回訪れた江田島の南にある倉橋島で船釣りをし、
その夜釣った魚でどんちゃん騒ぎをして以来です。

生き物はみな他の命をいただいて生命を維持していて、
殺生するのは致し方のないことです。
けれどもそれを楽しみとして行う釣りというものは、
どうも私の性分に合っていないようで、
イマイチ積極的に興味を持つことができませんでした。

ただ潮風に当たって釣りをするのはとても心地いいものです。
海釣りは海からのミネラルを十分に吸収するからでしょうか、
やたらビールが美味しく、いくら飲んでもすぐに酔いが覚めるのが
最高にハッピーだったことを記憶しています。(^o^)v

誘っていただいたのもご縁です。
今日は山ア先生とともに船で宇品港の対岸にある江田島に渡り、
何が釣れるのかは分かりませんが、
ボチボチと海釣りを楽しんでみることにしました。

当然ながら私は釣り竿等の釣り用具は一切持っていません。
竿から餌まで、釣り道具一式はすべて山ア先生が準備してくださいました。
お世話になりました。m(_ _)m

釣りに行くとなるとまず気になるのが当日の天気、
お話をいただいた時、日曜日の予想天気は「曇り」だったのですが、
それが「曇り時々晴れ」に変わり、
二日ほど前からは「晴れ」になり、
当日はきれいに青空が広がったいいお天気でした。
汗ばむほどではない絶好の釣り日和、ありがたいことです。
自然の恵みに感謝です。


当日の朝、山ア先生とは宇品港で待ち合わせです。
宇品港までは我が家から自転車で約20分弱、少し早めに到着しましたが、
山ア先生はすでに待合室で待っておられました。

二人で片道400円の切符を買っていざ出発です。

船上より江田島を望む

8時35分発のフェリー、目指すは江田島の大須港です。
所要時間はわずか23分、ほんの一時の船旅です。

途中似島(にのしま)安芸小富士の横を通り過ぎます。
安芸小富士に登ったのが今年の6月、
その時のことを懐かしく思い出しました。

似島の安芸小富士

あっという間に大須港に到着、
そこから歩いて釣り場に向かいます。

江田島は自衛隊の術科学校とともにみかんの産地としても有名です。

美味しそうなみかん

もうそろそろみかんの出荷時期ですね。
早いものはもうすでに始まっているようです。

港から少し坂を登ってピークを過ぎると切串の町が見えてきます。

遠くに見えるのは切串の町

牡蠣イカダもたくさん浮かんでいます。
牡蠣もこれからがシーズンです。

道路沿いをひたひたと歩いていきます。
どうもこのあたりがポイントのようです。

釣り場へと向かう山ア先生

向こうの方に見える小さな砂浜、
「あそこにしましょう!」
山ア先生の一言で釣り場決定です。
海の色がとてもきれいですね。

あの砂浜にしようかな?

この写真を撮っている位置から階段を下り、
石垣の上を歩いて砂浜に向かいます。

店開きし始めましたが・・・

砂浜に着いて早速釣り竿のセッティング。
ところが準備を始めて5分もたたないうちに潮位が上がり、
今歩いてきた石垣の一部が波に洗われるようになってしまいました。

これはピンチ!
即撤収、退去です。
潮位の変化は早いものですね。
実際に体験してみてよく分かりました。

砂浜からほんの100メートルほと先、
道路脇に荷物を下ろして新たに店開きです。

竿を三本セッティング

釣り竿は三本、私と山ア先生で一本ずつ餌を付けたもの、
もう一本は疑似餌を付けたものです。

それにしても釣りの餌というものはグロテスクなものが多いです。
今回使ったのはミミズとムカデのあいのこの様なもの、
形、大きさ、動きはミミズそのもの、それにムカデのような無数の足がついていて、
とても写真に撮るような気を起こさせないものです。

それを指でつまんで針をかけるのですが、
当然餌くんの方もジタバタ暴れまくり、
格闘しているうちに餌くんの体内から白い体液が出てきたりして・・・、
本当に釣りの好きな人は忍耐強いですね。
よっぱど好きじゃないとできません。

竿を投げたら後は置いたまましばらく様子を見ます。
山ア先生の頭にかけておられるのは診察で使うメガネ(?)です。
細かい作業がやりやすいそうです。

時折魚がかかっているかチェックします

餌に魚が食いついても竿の動きでは分かりません。
時々リールを巻いてかかっているかどうか調べなければなりません。

釣り初めて二、三十分たった頃、
本日第一号の釣果がありました!!(^o^)v

本日の初釣果

小振りですがとても色鮮やかです。

色鮮やかですね

針が口ではなく、ホッペタのあたりに引っかかっています。
魚の名前は・・・、忘れました。 (o_ _)oバタッ
グチとかベラとか・・・、なんかそんなカタカナ二文字も名前でした。
最近忘却力が向上しているようです。^^☆


今日の釣り、もうひとつの目的・・・、
というか、こっちの方が本当は楽しみだったりするのですが、
陰の主役美味しいアルコールたちです。

銀河高原ビール、獺祭、吉兆宝山

今日の釣り道具一式、お弁当は山ア先生に準備していただいたのですが、
私はお酒、つまみ、コンロなどでリュックサック、クーラーバック、手提げ袋と
三つの入れ物が一杯になるほどの大荷物でした。
一体何をしに来ているのでしょうか?

ここで少し本日のアルコールの紹介を。
まずは銀河高原ビール、ご存じ酵母が生きている最高のビールです。
美味しくまろやかお腹が冷えず健康にもいい、
本当の意味でのこだわりビールです。

要冷蔵保存で扱いにくい、価格が普通のビールより高い事などが原因で
なかなか売れ行きが伸びず、近い内に全国販売から撤退するそうです。
本当に残念です。

真ん中の日本酒は獺祭(だっさい)、知る人ぞ知る山口の銘酒です。
酒蔵のある近くの川に昔獺(かわうそ)がいて、
獺は捕った獲物を川岸に並べる習性があり、
その様子がまるで祭りのようなので獺祭という名前がついているとか、
そんな田舎の酒蔵です。

しかし味は超一級、透明感があり癖のないフルーティーな味わいで、
誰が飲んでも美味しいと思えるお酒です。

今日持ってきたのは「獺祭 遠心分離50」、
遠心分離とは、もろみを絞る段階で袋などを使って圧力をかけるのではなく、
専用の機械の遠心力を利用するというもの。
50とは、酒米の精米歩合い、玄米から重さが50%(半分)になるまで削っているということ。
この数字が少なくなり、
より酒米の芯の部分だけを使うほど高級なお酒ということになります。

「獺祭50」は最もリーゾナブルなランクのお酒で、
これまで「普通の火入れをした50」、「本生の50」、「発泡にごりの50」と飲んできましたが、
今日の「本生遠心分離50」は初めてです。

火入れしたものはどっしりと落ち着いた味、
本生は透明感の高い新鮮な口当たり、
発泡にごりは華やいだ楽しいお酒といった印象です。

今日初めて飲んだ遠心分離、普通の50よりほんの少し値段が高いだけあって
味はより深みがあり、
火入れと本生のいいとこ取りをしたような、そんな味わいでかなりグットです。
久し振りに飲む獺祭、やはり最高の日本酒です。

ここだけの話ですが、
私の知り合いが広島の繁華街で日本酒専門のショットバーをしています。
店のカウンターの中には大きな冷蔵庫があり、
広島の銘酒がずらり並んでいます。

そこは「広島の酒」の店ですので、山口の獺祭はありません。
けれどもそこの彼に
「広島もいい酒が多いけど、獺祭はやっぱりうまいよね」
と話したところ、
「実は私はお酒の味を利く時には、獺祭を基準にしているんですよ」
と話してくれました。
さすがプロ、いいものはちゃんと知っているのですね。

獺祭は50の上には48、45、39、23と様々なラインナップがあり、
私はいまだに50以外飲んだことがなく、
いつかこれらを飲むことを密かな楽しみとしています。
50でこれだけ美味しいのですから、
その上のお酒ってどんなのでしょうか・・・、
考えただけで幸せな気分になります。

特に最高の23(二割三分)は死ぬまでに一度飲んでみたいと心に決めているのですが、
今のところまだ幸いにして死ぬ予定はありませんので、
しばらくはお預けですね。

右にある黒い瓶は有名な焼酎「吉兆宝山」です。
吉兆宝山、それと対になる「富乃宝山」、このふたつはとてもおしゃれで飲みやすく、
芋焼酎の概念を大きく変えたとまで言われています。

吉兆宝山はすっきりと切れのいい柑橘系のような香りを持つクールな感じ、
富乃宝山はほっこりと甘く豊かなウオームな印象があります。

どちらもプレミアム焼酎というもので、一時は価格が高騰していました。
定価は四合瓶で1,340円ですが、
家の近所の大手スーパーでは2,940円の値札が付いています。
ネット通販では3,000円前後で販売されているところが多いようです。

焼酎ブームはこんなことがあるからイヤですね。
広島市内だとこことかここだと定価で購入できますよ。

お酒の話が長くなりました・・・。m(_ _)m

けどしかし、アウトドアで飲む酒って、何でこんなに美味しいのでしょうか。
潮風に当たって・・・最高です。 ヾ(´ー`)ノ。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'


いい気分で釣りも快調です。
山ア先生二匹目です。

二匹目の魚です

これも小振りですが、ハゼみたいな魚です。
やっぱり名前・・・忘れました。 (o_ _)oバタッ
これもカタカナっぽい二文字でした。

なんでだいぶ前に飲んだ日本酒の味は明瞭に記憶し、
比較したりすることができるのに、
たった二文字の魚の名前が覚えられないのでしょうか??
「好きこそ物の・・・」というやつですかね。

私にも待望の初釣果です。

私にも釣れました

山ア先生が一匹目に釣った魚と同じです。
大きさも同じぐらい、かわいいサイズです。

一匹釣れて嬉しいというかホッとしました。
これで心おきなくお酒が楽しめます。

山ア先生は好物だという「韓国のり」で飲んでおられます。
韓国のり、塩とごま油の風味で食べ始めるとやめられません。
海を見ながら食べるからよりマッチするのかもしれません。

けれども山ア先生、指についたごま油をペロペロなめるのはいかがなものでしょうか。
その指はさっきあの得体の知れない餌くんをつかんだ指ですよ。
あの白い液体が指について・・・、まあ病気にはならないと思いますが・・・、
アウトドアは人をワイルドに変身させるのでしょうか?


そうこうしているうちにお昼前になり、
山ア先生のお知り合いの方がご夫婦で車で来られ、
船の着いた桟橋まで乗せていただきました。
場所を変えて再挑戦です。

その前に腹ごしらえです。
山ア先生の奥様手作りの特製お弁当です。

山ア先生の奥様の手作り弁当

彩り豊かでなかなか豪華です。
私の分まで作っていただき、本当にありがたいことです。
とっても美味しかったです。(^o^)v

お汁は永谷園のあさげです。

永谷園のあさげ

やっぱりお弁当にはみそ汁が一番ですね。
温かいものが美味しい季節になりつつあります。

お弁当を広げていると桟橋に小さなボートをやって来て、
それに乗っているおじさんと二言三言言葉を交わしている内に、
そのおじさんも急遽宴会(?)に参加することになりました。

とにかく乾杯!!

海田(広島市の東隣)からやって来たとのこと、
話を聞くとプロのジャズピアニストだそうです。

山ア先生もサックスを演奏される大のジャズファン、
みんなで音楽の話で盛り上がり、
酒もより一層美味しくなります。

ここで私が持ってきた特製のおつまみを取り出しました。

黒いにんにく

「黒いにんにく」、生のにんにくをまるのまま三十日間かけて熟成させた
栄養価抜群の珍味です。

私のホームページでは、
アフィリエイトというシステムでいろんな商品をご紹介していますが、
その関係でこの度販売店さんから試供品としてこの黒いにんにくを送っていただきました。
宅配便で届いたのが昨日の夕方、まさにベストタイミングでした。

ニンニクの中味は熟成されて真っ黒です。
味はとてもフルーティー、付属の説明書には「プルーンの味と少し似ています」
と書いてありますが、
期せずして一口食べたピアニストのおじさんが
「これはプルーンみたいな味じゃな」と言ってましたので、
まさに説明に偽りなしといったところです。

この黒いにんにくは、食べた後臭いがしない、
栄養価も普通のにんにくより高く、抗酸化力10倍、ポリフェノール約3〜20倍、
毎日食べるととても元気になるとのこと、
詳しくは下の写真をクリックしてみてください。

黒いにんにく 青森県産A【おいしい顔 梅のちから】

食べてほっくり美味しいし、これはなかなかの優れものであります。^^☆
ご馳走様でした。

韓国のり、にんにく、美味しいつまみでお酒がぐいぐいすすみます。
ピアニストのおじさん、広島から韓国に向かう客船の中でバンドマスターとして
ピアノを弾いたことがあるとか。
韓国にはとても親近感を覚え、なにか因縁を感じるのだそうです。

今たまたま食べているつまみ二種類も韓国にまつわるもの、
何か偶然でないものがあるのでしょうか。
韓国は美味しいものが多いですね。
(ちなみに黒いにんにくは、青森産のにんにくなんですが・・・)

こうして盛り上がっている内にピアニストのおじさんのお知り合いである
新たなるおじさんが船で登場です。
牡蠣いかだの上からモリで刺したというとれたての魚をご披露くださいました。

チヌとハゲ

チヌ二匹とハゲ一匹、
なんとこの大きなチヌを私たちにプレゼントしてくださるとのこと、
超ラッキーです。
ハゲはピアニストのおじさんがもらっておられました。

なんで私たちに魚をくださることになったのでしょうか。
多少酔っていましたので詳しい事情はよく分かりませんが、
袖擦れ合うも他生の縁ということで、
人との出会いはありがたいものです。

魚をくだったおじさんは、写真右側の赤いシャツを着ておられる方です。
なんとなく喜納昌吉と似ています。

大須港岸壁にて

そんなこんなしているうちに、なんと帰りの船の時間(13:26)がきてしまいました。
大須港は小さな港ですので、船の便が少ないのです。

広げていた荷物を大急ぎで片付け、
用意しかけていた新たな仕掛けも使うことなく撤収です。

宇品港へと船は進みます

島にいたのは短い時間でしたが、何とも濃密な一時でした。
天気もよく、きれいな海で魚も釣れ、美味しいお酒、いい出会いもあり、
今日も100%アウトドアを楽しむことができました。

宇品港に着き、山ア先生が乗られるバスが到着するまで、
また性懲りもなくビールで乾杯です。
すっかりほろ酔い気分、お陰で家に帰ったら布団の上にバタンキューでした。

釣りもたまにはいいですね。
これからもいろんな形で自然と関わり合っていきたいものです。
  (その時も美味しいお酒は必需品ですね。^^☆)

本日の釣果 ・・・ 魚A 2匹(かわいいサイズ)
            魚B 1匹(    同上    )
            チヌ 2匹(食べ応えありそうなサイズ 但しもらいもの)

2005.10.9 Sunday



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