宮島弥山登山<4>+呉ポー
久しぶりにアウトドア日記を書くような気がします。
この間まったくどこにも出かていてないわけではありません。
昨年に続いて野呂山に自転車で行き、お月見をしてきたり、
周防大島で地引き網を体験したりと、楽しいことがたくさんあったのですが、
なかなかページを更新するまでエネルギーが回らず、
ズルズルとなってしまいました。

今日(10/12)は私の一番のお気に入りといっても過言ではない宮島の弥山に
何十回目かの登山に出かけてきました。
3年前の豪雨で通行止めになっていた大聖院ルートの復旧工事が無事完了し、
この10月から再び通れるようになったとニュースで聞いたので、
この足で確かめてみたくなったのです。

北日本の方ではすでに紅葉が見頃を迎えているところもあるようですが、
安芸の宮島はまだまだこれから、
見頃は一ヶ月先の11月中旬以降です。

紅葉はまだこれから

ほんのり色が変わっている葉っぱも見受けられますが、
心地よい緑の回廊はいつもながらの風景です。

紅葉谷に至る道は最高です

今はあまりきれいな花は咲いていないのですが、
こんなちっちゃな花でも目に入ると心がホッと和みます。

名前の知らない花

紅葉シーズンは一ヶ月以上先だというのに、さすがは連休の観光地、
宮島はかなりたくさんの観光に訪れる人たちで賑わっていました。
乗ってきたフェリーは行きも帰りも満員でした。

紅葉もちょっとだけ色づいているのがありました

この紅葉谷の紅葉は本当にきれいなんですよね〜。
やっぱり今年もここの紅葉を是非見たいですね。
来月もう一度ここに来ることにしましょう。

いよいよ登山道のスタートです

いつものように紅葉谷から弥山頂上を目指します。
登山道は頂上手前で稜線にあたり、その少し手前まで横に沢が流れ、
沢音を耳にしながら登ることができます。

この沢、渓流がなんとも絵になります。

登山道を少しだけ登ったところです

以前知り合いがミネラルウオーターを販売するというので、
渓流をバックに写真を撮る目的で、
わざわざここまでペットボトルとカメラを持って写真を撮りに来たことがあります。

いかがでしょう?うまく撮れてると思いますが・・・。

こんな写真を撮ったんですよ。
懐かしく思い出しました。


沢音を聴き、豊かな自然林の中、
整備された登山道をいつもよりゆっくりとしたペースで登り、
紅葉谷から一時間ほどで頂上すぐ下にある霊火堂に着きました。

すごく立派になった霊火堂

なんと数年前に火事で消失し、以前来た時には建物の影も形もなかったところに
以前よりも立派なお堂が建っているではありませんか。
これにはちょっとビックリです。 w(*゚o゚*)w

空海さんが灯したといわれる消えずの火で沸かしたお白湯を飲んで一服です。
なんとなく霊験あらたか、パワーをもらった気がします。

今日の天気予報は晴れ時々曇りでしたが、
宮島に着いた時には雲が厚く垂れ込め、ちょっと肌寒い感じでしたが、
頂上に近づくにつれ少しずつ天気もよくなってきました。

弥山頂上付近は石積みしているところが何カ所もあります

しっかりと汗をかいて頂上に着いたのは正午ちょっと過ぎ、
頂上はお弁当を広げてリラックスする人たちがたくさんおられて、
今日はちょっと賑やかです。

弥山頂上にたどり着いてホッと一息

それにしても秋の雲はきれいですね。
頂上に着くと気分的にもホッとして、ここからの眺めはいつもながらに最高です。

今回の登山では、一眼レフカメラを持っている人とたくさん出会いました。
宮島の景色はとても美しく絵になります。
次回は私も一眼レフを持ってきて、いろんな景色をファインダーに収めようと思います。

きれいな雲ですね

お昼ご飯は例によって持参した炒り発芽玄米
これは本当にパワーが出るんですよ。 (^∧^)
それにお昼をこれで我慢すると、夜のビールがより一層美味しいんです。(*≧◇≦)ノ□

私の元気の源のひとつです

秋になって、いよいよガスコンロの活躍する季節がやって来ました。
今日はお湯を沸かして、インスタント味噌汁と葛湯を飲みました。

驚くほど短時間でお湯が沸きます

普段は甘ったるくてなかなか口にすることのない葛湯ですが、
体を使った後の頂上では、この甘みが体に染み渡るのです。

展望台の上に登って写真を撮ってもらいました。
完全にリラックスしまくって、くしゃおじさんみたいな顔になってます。

頭の中はビールのことでいっぱいです

登山道に入った紅葉谷で長袖のシャツを脱いで半袖の肌着一枚になったのですが、
それでも頂上に着いた時には汗をたっぷりかいていました。

お昼を食べながら風に当たっているとさすがに体が冷えるので、
長袖シャツを上から羽織りましたが、
濡れた肌着を着替えようかどうしようか迷っていたので、
こんなだらしのないシャツのボタンをはずしたグータラスタイルで写真に収まってます。

頂上の木はちょっと色づいていましたね。

頂上はふもとよりもだいぶ気温が低いのでしょう

30分ほど休憩した後、いよいよ待望の大聖院ルートに向けて出発します。
歩き慣れたいつものコースを足取り軽やかに下りていきました。


ここが大聖院ルートの入り口です。
三年間、ここを横目で見ながら大元公園に下りるルートに向かっていました。
今日はここを下りられると思うだけでちょっとした幸せ気分です。 ^^☆

長い間待ち焦がれていた大聖院ルートです

三年ぶりに足を踏み入れる大聖院ルートは懐かしい道ではありますが、
長い間登山者の往来がなかったせいか、
少し周りの木々が大きく成長したような気がします。

初めて歩くところのように少し緊張しました

やっぱり周りで人がガサガサしない方が、植物にとって喜ばしい状況で、
成長を促進するのでしょうか。

しばらく懐かしい登山道を進んでいくと、
突如右手にコンクリートと石で造られた新しい登山道が出現してきました。

この分岐点の風景がテレビでも放送されていたそうです

旧道であるまっすぐのルートも立ち入り禁止になっていないので、
たぶん行けるような気もするのですが、
まあここは順当に新ルートを歩いていくことにします。

なんとしっかりと造られた道ですね。
三年の工事期間は長いと思っていましたが、
こんなにしっかりとした工事をしたのなら致し方ないという気がします。

ここまで材料を運び上げるだけでも大変だったでしょう

きれいでがっちりとした登山道を進んでいくと、
左手にすさまじく山肌が崩落した現場が目に入ってきました。

この崩落箇所はフェリーからも見ることができます

これはちょっとひどいですね ・・・ 。
まさに自然の猛威です。

本当かどうか分かりません、聞いた話なのですが、
宮島は距離的に米軍岩国基地のすぐ近くです。
ここはよく米軍機の飛行音が響くのですが、
その飛行機の騒音で小鳥が逃げていなくなってしまい、
そのために木々に繁殖する虫が多くなり、木が枯れ、
山肌の地盤を保つことができなくなってしまい、
豪雨の時に土砂災害が起こったというのです。

この噂の真偽のほどは定かではありませんが、
十年ほど前には、このあたりは目を覆いたくなるような松食い虫の被害が発生し、
葉が枯れ落ちた大木が林立していたことは事実ですので、
土砂災害は必然の結果とも言えるでしょう。

崩落現場のすぐ下には新しく砂防ダムが造られていました。

大阪名物岩おこしを思い出しました

表面に大きな石を並べているものの、
土砂がむき出しになった山肌とこの巨大な砂防ダムとの光景は、
なんとも毒々しいものを感じさせます。

かなりがっちり造られています

ダム工事は昨年完了していたようです。

ルート開通の一年半前に完成していたようです

ダムの下もこんなふうです。
土砂が流出したルート沿いにそのまま道を造ったという感じて、
とても登山道とは思えません。
せっかく苦労して大工事をしていただいて申し訳ないのですが ・・・ 。

崩落現場の視察道といった感じです

とは言え、爽やかな山の空気を吸いながら歩く山道は心地いいものです。
天気もとっても晴れやかです。

この日は少しずつ天気がよくなってきました

桟橋が見えてきたので写真を撮ろうと構えたら、
急に前を歩いていた外国人カップルがイチャイチャしだしました。
  (本当にそれを狙って撮ったわけではないんですよ ・・・ )

外国人はオープンでいいですね

彼らの熱さに刺激されたのか、
季節を勘違いしたツクツクボウシが約一匹、
“ツクツクボーシ、ツクツクボーシ♪” と鳴き声を上げていました。
もう十月も中旬ですよ。
いくら猛暑だったとはいえ、ちょっと異常ですね。

毎回弥山に登っていて思うのですが、
この大聖院ルートでは外国人の観光客と出会う率がとても高いのです。

宮島は超有名な観光地ですので外国人の姿をよく見かけます。
けれども下の厳島神社のあたりを歩く人は圧倒的に日本人が多いのですが、
山に登る人の外国人の比率は、下よりも少し多いように感じます。
体力のある外国人は、山登り果敢にチャレンジする人が多いのでしょう。

その山の中でも、ここ大聖院メートは毎回たくさんの外国人と出会うのです。
もしかしたら外国人向けの観光マップにこの大聖院ルートのことを
詳しく紹介しているのかもしれないですね。
一度調べてみたいものです。

ふもと近くの谷沿いは、このようにコンクリートで塗り固められています。

こうするよりほかなかったのでしょう

コンクリの厚さは何センチあるのでしょう

ただただ言葉を失うのみです。
けれどもこれはどう考えても、原因は元々あった自然の生態系を壊した人間にあり、
自然災害とはいうものの、人災という一面を否定することはできないのではないかと思えます。

平和公園にある原爆ドームが戦争、原爆の愚かさを象徴するものであるのと同様、
この土砂災害の惨状をむき出しにした大聖院ルートは、
自然環境を破壊しつづける私たち人類に対するモニュメントのような気がします。

ふと空を見上げると、秋らしいうろこ雲が美しい模様を描いています。

雲はいくら眺めていても飽きることがありません

やっぱり秋の雲は風情があっていいですね。
どうして曇っていろんな規則正しい形を織りなすのでしょうか?
雲のできる仕組みを研究すると面白いでしょうね。

ふもとの大聖院の手前にも砂防ダムが築かれていました。
もう以前の面影はまったくありません。

この景色もちょっとショックでした

大聖院横の護岸もコンクリと石(岩?)で塗り固められています。
以前は登山道の途中に大聖院の横に入る桟橋があったのですが、
それがなくなっていたのはちょっとショックです。

川幅も以前よりは広がっています

毎回その桟橋から大聖院に入り、お茶を飲んで一服したり、
砂曼荼羅を眺めるのを楽しみにしていたのですが、
山を登った後でいったん下まで下りて、再び石段を登って大聖院に入るのは、
ちょっとしんどいことです。
これから大聖院とは縁が遠くなるかもしれません。

下の方から大聖院横の護岸を撮りました。
すごく物々しい感じがします。

どこかの温泉地みたいです

いくら大きな石を使って自然らしく見せても、
ニセモノはニセモノ、豊かな自然林の中ではどうしても浮き上がってしまいます。

これだけの大工事をするため、相当の費用をかけられたのでしょうが、
残念ながらこの道を歩くのだったら、大元公園ルートの方がはるかに魅力的です。
たぶん、しばらくこのルートは歩くことがないと思います。


たくさんの観光客に混じって厳島神社を歩いていると、
数人のカメラマンがカメラを構えている場所がありました。

厳島神社近辺の景色は私にとっては珍しくも何ともないのですが、
ちょっとミーハーっぽく、その場所からシャッター切りました。

はじめて宮島に来た人にとっては素晴らしい眺めでしょう

潮の引いた鳥居の周りは大勢の観光客で賑わっています。

観光客の人たちにとってはいい記念になるでしょう

定番の写真スポットで写真を撮ってもらいました。
山を下りた時はいつも幸せ気分が一杯、
10日前に散髪した頭が涼しげです。

たまにはミーハー気分も楽しいものです

お昼が炒り発芽玄米だけだとやっぱりちょっと小腹が空きます。
商店街でもみじまんじゅう買いました。
一個80円です。

とても美味しかったです。ただちょっと小振りなのが残念。

ちょっとピンボケですが、チョイスしたのはクリーム入り、
もみじまんじゅうはチョコや抹茶などいろんな種類があるのです。

この日は早めにお風呂に入り、
その後のアルコールが普段の何倍もの美味であったことは言うまでもありません。
めでたしめでたし。 (^o^)v
  (こんなエンディングパターンが多いような気がします ・・・(^^ゞ )

2008.10.12 Sunday




10月の12、13日は体育の日で連休です。
宮島に行った翌13日は、呉ポートアイランド(呉ポー)にママチャリをこいで行ってきました。

この日は雲ひとつ無い快晴で、真夏のような強い日差しが照りつけています。
ホント暑かったです。
半袖シャツで十分過ごせるほどでした。

今日呉ポーに来たのは、踊る音符でご紹介した野口美紀さんがここで演奏されるので、
友人のFさんと一緒に聴きに来たのです。
Fさんが以前 “オカリナに興味があって習ってみたい” と話されたことがあって、
その時から野口さんの演奏を是非一度耳にして欲しいと言い続けてきたのですが、
今日はやっとそれが実現しました。

今日の演奏は、呉ポー南側にある住宅展示場に設けられた特設ステージ、
最近ご一緒に演奏する機会が多いというチューバ奏者の斉藤みこさんとのデュオです。

会場には音があふれていました

座って聴いている人の影の濃さで、日差しの強さが分かっていただけますでしょうか。
日差しもパワフルですが、演奏もそれに負けないぐらいパワフルでした。

観客は呉ポーに遊びに来た家族連れの方たちが中心でしたが、
ちょっとまばらな感じて寂しいですね。
こんな素晴らしい演奏を生で、しかも無料で聴けるなんて最高なのに、
なんとももったいないことです。

野口美紀さんと斉藤みこさんのデュオ

野口さんはいつものようにアコーディオンとオカリナを持ち替えながら、
様々なジャンルの曲を演奏してくださり、
今回は子どもさんが多いということで、
「崖の上のポニョ」など小さな子でも楽しめるような曲が中心でした。

野口さんの演奏は本当にものすごい力を感じます。
あのスリムな体のどこからそんなパワーがあふれ出てくるのでしょうか?
この音の実在感(リアリティー)は、数年前に初めて耳にした
あのSPレコードの体の芯に直接響いてくるようなサウンドを思い起こさせます。

一流の腕を持ったゴルファーは、
一見ゆっくりとしたスウィングをしているようでも、
ボールをクラブのスイートスポットにしっかりと当てることができるので、
ボールを遠くまでまっすぐに飛ばすことができます。

野球でも同じです。
一流のバッターはバットの芯でボールをとらえ、
打たれたボールは上昇気流にでも乗ったかのように
大きな弧を描きながら遠く彼方まで飛んでいってしまいます。

彼女の音もまさにこの芯をしっかりととらえたジャストミートのサウンドで、
物理的音量を超えたパワーとリアリティーを持っています。

そしてそのリアリティーは、彼女の奏でるアコーディオンとオカリナ、
そのどちらからも感じることができるので、
きっと技術を超えた、彼女自身のパーソナリティーに由来するものなのでしょう。

ステージは11時半と2時半の二回あったのですが、
結局二回とも聴いて、二回とも同じように感動してしまいました。


呉ポーは入場無料で、休日はいろんな催し物をやっていて、
素晴らしい海や山の景色を眺めながらゆったりと時間を過ごすことのできる
とても素敵なところです。

フリーマーケットでは、日用雑貨から服や靴、書籍まで
いろんな商品が所狭しと並べられていました。

フリーマーケットはしょっちゅうやっているようです

その横には昔呉市内を走っていた電車が展示されていて、
中に入ることができます。

なかなかかっこいい電車ですね

しばらく中のシートに座って休憩しましたが、
子どもたちは大はしゃぎしていましたね。
特に運転席に座ってレバーを操作するのが楽しいようです。
今も昔も子どもの興味があるものは変わらないですね。
私が子どもだった頃を思い出しました。

中の広さは広島市内の市電とたぶん同じです

お昼は普段口にすることのないような
Fさん手作りの豪華なお弁当を食べさせてもらったのですが、
あまりに空腹状態で豪華な弁当が出たため、
うっかりして写真を撮り忘れてしまいました。 (^^ゞ

大盛りの栗ご飯、栗の量がものすごく多かったです。
おかずやサラダも彩り豊かですっかりお腹がいっぱいになりました。
デザートのフルーツとお菓子はさすがに食べきれなかったので、
お持ち帰りさせてもらいました。

今日も山用のガスを持っていったので、
お湯を沸かして美味しい味噌汁とコーヒーを飲みました。
味噌汁はインスタントですが生味噌タイプ、
コーヒーはだいぶ前に知り合いからもらった簡単なドリップ式です。
やっぱり屋外で飲む味は最高です。


いつも見慣れた瀬戸内の風景ですが、
場所によって見える島並が様々なので、
目に入る島や山の名前に思いを巡らすだけで楽しいものです。

ここからの海の眺めも絶景です

空気がいっぱいに入ったゴムの上を子どもたちも飛び跳ねながらはしゃいでいます。

これってとても楽しそうでした。うらやましい・・・。

こんなのが無料で開放されているのですから、
親御さんは大助かりでしょう。

それにしても子どもって可愛いですね。
と言うことで、最後は最近お気に入りの子どもの可愛いらしさをたっぷりと堪能できる
動画をご紹して日記の最後といたします。 ヾ(´ー`)ノ。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'



2008.10.13 Monday


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