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ヨガナンダ



生命の時代

独断と偏見、勝手な思い込みや憶測だけで物事を判断するのは間違いの元であり、
きちんと論理的に筋道を立てて考えなければいけないというのは一般的な認識です。

けれども時には虫の知らせや直感でもって行動し、
とっさの危機を回避したり、思わぬ成功を収めることがあります。

私たちの経験で培った判断力の中には、
表層的な論理、理屈を超えた偉大なる知恵が隠されています。


論理的とは何でしょうか?『論理』を辞書で調べると、
  (1) 思考の形式・法則。議論や思考を進める道筋・論法。
  (2) 認識対象の間に存在する脈絡・構造。
と書かれています。

つまり論理的とは、考えようとするものに対して、
順序立てて正しい判断を積み重ねていくといった意味です。

科学的という言葉があります。
科学的に正しいものは論理的にも正しいものですが、
非科学的なものはすべて迷信、オカルト、訳の分からないものと判断され、
  科学的 = 論理的 、 非科学的 = 非論理的
と考えられてしまうことがよくありますが、これは明らかに誤りです。

正しい事実(真理)を検証するのには、
科学という手法のみが有効であるというのは、一種の思い込みに過ぎません。

科学的でない、非科学的で超常識的なことを提唱すると、
それは疑似科学だと揶揄されることがあります。
植物博士の故三上晃先生の研究、美波動などがまさにそうですが、
これらは本当は科学の擬似的なものではなく、
科学とは違う、対極的な非科学、あるいは科学と対極にある反科学的なものなのですが、
残念ながら
  『科学のみが真理探究の唯一絶対なの手法である』
という思想がほぼ一般常識となってしまっているがため、
科学と比べてどうなのかという観点で “疑似・・・” と表現されてしまうのです。


科学の “科” とは、物事を分けるということ、
科学とは物事を細かく分け、バラバラにして分析をするという意味です。

還元主義的手法ともいいますが、
全体を細かく分け、その全体の要素となる細かい部分を分析することで、
全体の性質を知ろうという手法です。

人間を見る時、まず心と体、このふたつに分け、
体も手足と頭、胴体、目、鼻、口、内臓諸器官、
さらには細胞、それを構成する分子、さらには原子、素粒子、・・・
こんな具合に全体を細かく分け、解析し、
そこから得られた情報の総和でもって全体の性質を判断するのです。

この科学的手法は西洋思想の象徴ともされ、
価値ある真理探求のためのひとつの論理的手法ではありますが、
これだけがすべてではありません。
唯一絶対のものではないのです。


東洋思想の基本である陰陽論から見ると、
陰の東洋に対して西洋は陽であり、
このふたつの価値観はまったく異なり、お互い補い合うような共生、協力関係にあります。

陰と陽の共生関係に優劣はありません。

植物と動物は陰と陽の共生関係であり、
植物は一箇所に止まりながら生命を維持し、
動物は動き回ることによって生きながらえるように性質はまったく対極にありますが、
植物は二酸化炭素を吸収し酸素を排出し、
動物は酸素を吸って二酸化炭素を排出し、
お互いの真逆の性質を利用し合い互いに生命を維持しています。

このバランスはどちらかに偏ってしまってはお互いの生命維持に大きな支障をきたしてしまい、
その性質は対極でも、
お互い対等のバランス関係を保つことが何より重要です。

人間の男女の関係も同じです。
どちらも同じ人間、二本の手足、ふたつの目と耳、そして口と鼻という
人間としての共通の基盤を持ちながら、
その男女の特性を表わす性質はまったく対極的です。

陽性の男性の肉体は硬く引き締まり、
陰性の女性の肉体は軟らかくふくよかです。
男性性器は硬く外に向け突出しているのに対し、
女性性器は軟らかく体内に向けてな内包されています。

男性性器から放出される精子は、小さく細長く、激しく運動をするのに対して、
それを受け止める女性性器の卵子は、大きく丸く、女性の体内に静かに留まっています。

その他男女の違いは、脳の働き、行動、趣味趣向、
あらゆる面に現れますが、
やはり生命の根源である性、生殖に関する面で、
男女の陰陽の理合いが特徴的に現れるのは自然の摂理でしょう。

男性と女性も優劣のないまったく対等の関係であり、
対等であるがゆえ最も効率的に子孫を残し、
人間という種を存続していくことができます。

出生率の男女比はほぼ同じですが、
男性の平均寿命は女性よりも若干短い関係で、
男の子の出生率の方が女の子の出生率をほんのわずか上回っています。

また戦争で男性の死亡率が高まると、
自然と男の子の出生率が高まってくると言われています。
生命の持つバランス感覚は、きわめて絶妙なものなのです。


陰と陽の共生、バランス関係は、
まさにヤジロベーのようなものです。

ヤジロベー

ふたつの重りの重量バランスがきちんと保たれていなければ、
この形を維持することはできません。
バランスが取れ、この形を維持しているからこそ、
指でヤジロベーを動かすと、いつまでも左右に揺れつづけます。

左右のバランスが陰陽の共生関係であり、
左右に揺らぐヤジロベーの動きが循環を表わしています。

一年は四季折々、様々な季節の移ろいを見せてくれます。
一日は24時間サイクルで日が昇り、そして沈み、
このリズムはけっして崩れることはありません。

これは地球と太陽の共生関係がきちんとしたバランスの上に成り立ち、
きわめて正確な循環リズムを形成している証です。


私が提唱している宇宙の三大法則、共生、循環、フラクタル(自己相似形)とは、
陰陽ふたつ、あるいはもっと多くのそれぞれの要素が、絶妙なバランス関係を保ち、
そのバランス関係を保った状態のまま一定のリズムで形態を変化させ続けるということであり、
その法則性が、原子、素粒子のミクロの世界から、
太陽系、銀河系といった宇宙のマクロの世界まですべてを貫いているということです。

西洋と東洋もこの絶妙のバランスの上に位置する対等の関係であり、
今は時代の流れ(循環のリズム)として、
西洋合理主義に取って代わり、東洋の英知が脚光を浴びようとしています。

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