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身体との対話<2>

身体との対話を続けて数年、そのことの意味がだいぶ深く分かるようになってきました。

自己の体調の変化は、その時々の生活、運動習慣だけではなく、
その時の心のあり方に大きく影響を受けるものです。
不規則な生活を続けていても、気が張っていれば病気にならない。
大きな心労をかかえ、精神的にも肉体的にもダウンした。
そんなことは大なり小なり誰しもが経験のあることです。

では健康な状態を保つにはどの様な心の持ち方をすればよいのでしょうか。
一言で表現するのは難しいですが、日々身体との対話を心がけていれば、
自分の身体の変化と気持ちの変化、このふたつの面から
「身体と心の処し方」が少しずつ分かってくるものです。

身体との対話、言葉がけをする際のポイントはふたつです。
ひとつは実際に口から声として言葉を出すこと
もうひとつは声をかけながら手で触るということです。

言葉は口から出る音となって言霊としての力を持ち、
手は実際に身体に触れて手当てとなります。
言葉がけはお風呂の中が最もやりやすいでしょう。
お風呂の中で、掌で石鹸を身体に擦りつけながら語りかけてあげてください。
「右足さん、今日一日よく歩いたね。
あなたが頑張ってくれた蔭でいろんなところへ行くことができたよ、ありがとう」
「お腹さんありがとう。今日もしっかりと食べ物を消化、吸収してくれて感謝します。
あなたのお蔭で美味しいご馳走がたくさん食べられました」
「心臓さん、今日も一日休みなく、体中にエネルギーを行き渡らせてくれてありがとう」
こんな感じで全身にくまなく言葉をかけ手当てをしてあげます。

続けていると、身体だけではなく自分自身の気持ちの変化に気づくはずです。
初めの内の「健康だからありがたい・・・」という思いが、
少しずつ「ただ生きていることだけでありがたい」、
「身体を与えていただいていることに感謝します」というように気持ちが変ってくるのです。
けれども実際これは、ただ当たり前のことに気がつくということなのです。

毎日好きなものを食べて、それが身体を動かすエネルギー、肉体の一部となること。
心臓が生まれてから今日まで休むことなく動き続けているということ。
人体の精妙なる働きは、宇宙の神秘であり奇跡です。
イチローが大リーグでヒットを連発させるのはすごいことです。
けれどもそれ以上に、それ以前に、人間が日々生命を維持させている
ということに勝る奇跡はないのです。

身体への言葉がけの効果は身体の内側から感じることができます。
力が漲るというか身体が喜んでいるのが分かります。

個人的体験ですが、先日私の住んでいる広島市内から倉橋島という瀬戸内海の島まで
サイクリングに出かけました。
距離にして約60キロ、変速機の付いていないママチャリで、
上り坂も休むことなく約3時間弱で走りきることができました。
道中ペダルをこぎながら、しっかりと太ももにタッチをして
励ましと労いの言葉をかけ続けました。
その効果があったのでしょう、途中スピードも落ちず、
島についても全く疲れを感じません。以前では考えられないことです。
もちろん最近身体を鍛えるための特別なことなど一切していないのにです。

感謝の気持ちには、身体は大いなるお礼で応えてくれます。

  身体との対話<3>

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