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愛すべき存在
テレビにラジオ、携帯電話にファックス、インターネットに電子メール、
数え切れないぐらい多くのメディアからの情報と騒音に囲まれ、
価値観が急激に変化しつつある現代。
情報の過多とあいまって運動不足の現代人の精神的ストレスはこのところ急増する一方です。その積もりに積もった現代人のストレスを解消すべく、
いろいろなところで心と身体を癒す試みが行われています。
しかし癒されなければならない現代人の病んだ心と身体を作った本当の原因は何でしょうか。
資本主義が行き着くところまで行き着いた現在の日本、
最近は長引く不況で右肩上がりの経済成長はなかなか望めません。
しかし資本主義は消費者の欲望を喚起し、
次々と新しいものを求めることによって成長するという原則を持っています。
つまり現状に不満を持たせ、それをより改善するために
努力しなければ幸せになれないという意識を消費者に持たせることによって
この社会は成り立っているのです。
「あなたの肌は化粧をしなければ汚いですよ」、「髪の毛が薄いとみっともないですよ」、
「最新の電化製品を揃えなければ楽しい暮らしはできませんよ」、
すべてのメディアはこんな情報を一日中流し続けています。
このような情報に踊らされている現代人は、
さらなる消費に向かって突き進むことは得意ですが、
現在の状態に満足し感謝をするということはとても苦手なことのようです。
アトランタオリンピックの女子マラソンで銅メダルをとった有森裕子選手が言った言葉が
日本国民の大きな感動を呼んだのは記憶に新しいところです。
『自分で自分を褒めたいです』・・・この言葉、現在の自分の姿に不満を抱き、
自分自身を愛せない現代人の心に忘れかけていた
大切なメッセージを届けてくれたのだと思います。
まず初めに癒すべきはあなた自身ではなく、
あなたを愛することができないあなたの考え方そのものなのです。
愛するあなたへ素晴らしい言葉をプレゼントいたします。
あなたから、あなたの心に向かって、あなたの言葉で
労いと慈しみの言葉をかけてあげてください。
『私を受け入れます。 私を信頼します。 私を愛します。』
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