![ヨガナンダ](img/001.gif)
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2016年1月17日 ・・・ 関係の質
2016年は年明け早々大きな波乱に満ちています。
イラクとサウジアラビアの関係悪化、北朝鮮の水爆、
中国、日本の株価下落、バス事故、廃棄食品問題
芸能界でも不倫やグループ解散等、
時代の大転換期はその中心点へと向け、
ますますその変革の速度を増しています。
少し補足説明をしますと、
自然の変化、循環のリズムはきれいな波を描きます。
それは学校の数学で習うサインカーブと同じです。
そのサインカーブは、下向き、上向きの波の中心点
波の腹にあたる部分では変化の速度が最も緩やかになり、
波の変わり目である横軸(X軸)と重なるところでその速度は最大となります。
ブランコで一番上まで昇り、上向きの動きから下向きの動きへと変わる時、
その瞬間はほとんど停まったようになります。
太陽の運行も同様で、ここ広島では今年の日の出が最も遅くなる時期は、
1月2日から14日までで、この13日間は午前7時17分と同じ時刻で並びます。
それとは逆に変化の速度が最も速くなるのはサインカーブが横軸と交わる点、
ブランコで言えばブランコが最も低い位置に来た時で、
日の出は2月8日から5月15日まで約三ヶ月間は
同じ時刻表示になることはありません。
![文明法則史学](img/160117_1.gif)
ノートに描いたサインカーブとは異なり、
文明法則史学で提唱する文明サイクルの図に、
波の中央に位置する横軸を見ることはできませんが、
最も変化のスピードが速くなるその地点は、
東と西の文明が覇権を交代する今現在のような文明転換期であり、
今は東の文明が最も勢いづいてその影響力を伸ばし、
これまで大きな勢力を保っていた西の文明が急速に没落する時期であり、
過去の転換期を見ても分かるように、
没落する文明は、地域紛争や数多くの難民を抱え、
壊滅的までの崩壊をする運命(法則)を持っています。
文明法則史学の提唱者である村山節先生の見解では、
このたびの文明転換期は1975年から2075年あたりであろうとのことなので、
その変革期の中心である2025年頃までは、
この変革のスピードはさらに勢いを増すものと思われます。
今日はこのことを書こうと思ったのではないのですが、
その変革速度の急激な増加に自らも巻き込まれたのか、
ここ最近身の周りでいろんなことが起こり、
年明けにホームページの更新頻度を上げることを誓ったにも関わらず、
なかなかそれを守ることができず、とても心苦しい思いをしています。
五年前の東日本大震災直後、
毎日更新していたあの頃と比べ、
インドで数ヶ月間まったく更新しなかったこともあり、
現在のアクセス数は当時の五分の一以下になっています。
それでも定期的にアクセスしてくださる有り難い方もおられ、
その方たちのため、そして自分自身のため、
できるだけ更新頻度は上げていきたいと考えています。
そのためには自分の中にある
「少しでもいいものを書いて人に認められたい」
という承認欲求を手放さなければなりません。
それを今年の大きなテーマにしたいと考えています。
一昨日、毎週参加している積極人間の集いという異業種交流会で、
とてもためになる言葉を聞きました。
それは『関係の質』という言葉、考え方です。
人でも会社でも、何か行動を起す時、
そこから生まれる結果に期待をしますが、
そのためには、結果のことばかり考えるのではなく、
それを得るためにはどのようにするべきなのか、
その根本を頭に置き、行動し、思考しなければならないということです。
自然界を見ればそれは自明の理です。
得られる実りばかりを期待して、
「早く芽を出せ柿の種 ・・・ ♪」と繰り返し唱えたところで、
その実りが得られるための行動、環境作り、
根作りをしなければ、
素晴らしい実りを得ることはできません。
これが『関係の質』の概念を示した図です。
![関係の質](img/160117_2.gif)
いい結果の質を得るためには、行動の質を変えなければなりません。
いい行動の質とするためには、思考の質から変えていかなければなりません。
いい思考の質とするためには、関係の質、周りの人たちとのチームワーク、
または自分自身と身の周りのものとの関係の質を変えていく必要があります。
一本の木から立派な実りを得るためには、
その木の最も土台となる根っことは何なのか、そこを見据え、
その根っこである関係の質を変えていかなければなりません。
これはマサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授という方が提唱し、
元々は組織論として生まれたもののよううですが、
この考え方は組織論を超え、
個人、その個人を取り巻くすべてについても当てはまるものです。
ですからこの関係の質という考え方を知った時、
どう感じるかは人様々だと思います。
会社の中での仕事、上司や部下、同僚との関係を思い浮かべる人もいるでしょう、
あるいは家族とのことに目が行く人もいるかもしれません。
すべてのものは身近なひとつひとつ、一人一人との関係の中から生まれます。
自分はこの関係の質という考え方から、
今この瞬間、この場所、そして自分自身のあり方、
それらのことの重要性をあらためて深く感じました。
関係という広がりを持つマクロ的概念、
それを活かすため、その対極にあるミクロ的な時空、小宇宙である自己、
そこに目が向いたのです。
いい結果の質を得るための根本である関係の質、
そこからマクロ的に見て、大きく人生に於ける幸せを得るためには、
その根本である今この瞬間、この場所、自分自身、
そういったミクロ的関係の質を高めていかなければなりません。
今この瞬間をいかに大切に生きるのか、
これは最も根本的な時間との関係の質を高める方法です。
断捨離、整理整頓、今この瞬間にいるこの身近な空間、
その空間をいかに活かすのか、
これも最も根本的な空間との関係の質を高めるためのものです。
時間に過去も未来もない、あるのは現在、今この瞬間だけ、
その考え方に基づき、
今この瞬間を五感すべて、心の内で感じ取り、
その瞬間との関係の質を高めていく、
これがすべての根本です。
極論と思われるかもしれませんが、
過去や未来との因果律を説く『原因と結果の法則』、
ここに意識を傾けすぎると、今を生きることができなくなります。
たしかにそういった因果律は歴然と存在するとは思います。
けれど何が正しいか正しくないかではなく、
己の想念がすべての現実を創るのですから、
自分がどう考えるのか、
どう考えると自分が最も望むべきものを得られるのか、
それに基づいて解釈していただきたいと思います。
これは深い概念の世界であり、容易に言葉で説明することはできないのですが、
時代は有史以来のすべてのことをリセットするぐらいの大きな転換期に入り、
すべての関係性を断ち切った無機的ミクロ思考から、
関係性の中にこそ命を見い出し、すべてのつながりを有機的に捉えるマクロ思考へ、
そして時は過去から現在、未来へと流れるというものから、
あるのは今この瞬間だけ、それが永遠に積み重なって続くという考え方へ、
過去のトラウマを重要視するユング、フロイトの説く結果論から、
自らの意志で今を創っているというアドラーの目的論へ、
時代は確実に移り変わっています。
これは時代の流れとともに人類の意識が成熟し、
より真理に近い概念が受け入れられる時期が来たということです。
大切なのは今、ここ、自分、それらを確立すること、
そしてそれらと周りとのよき関係を築くということです。
この “関係” というものこそが、
これからの東洋の時代、命の時代、
命とは何かを示す極めて重要なキーワードです。
平成元年、文明法則史学を知り、
歴史の持つ命、そしてすべてのものが持つ命というものを感じてから、
この二十数年間、命とは何かということを追い求め続けてきました。
そして今思うに、
命とは形ある何か、といったものだけではなく、
目に見えない時間、空間といった概念、思考、
それらすべてを合わせ、それらが有機的に息づいている、
その “関係性” こそが命そのものであると感じるようになりました。
つまり『関係の質とは命の質に他なりません』
命を大切に。
時間、空間、今、この場所、すべてのものとの関わりを大切に。
2016.1.17 Sunday
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