スペースクリアリング<5>
〜 ベッドルームの家具 〜

ベッド近くに家具を配置するとき、
殺気を作る鋭い角に気をつけなければなりません。
四角形のベッドサイドテーブル、キャビネットなどはよくある問題です。
      ・ ・ ・ ・ ・ 
殺気は、それを発するものから離れるほど弱くなるので、
スペースが許すなら家具を少し離すのは一つの方法です。
ベッドサイドテーブルは布地をかければ殺気が弱くなりますが、
さらにいいのは丸いものにすることです。

               ガラクタ捨てれば未来がひらける  277ページより



家具などのコーナー(角)からは鋭い気が発せられ、
それを寝ている自分の体に向くよう配置していると、
その人の運気や健康に悪い影響が出てくるとのことです。

角の発する力というとすぐに思い浮かぶのが、
“香港風水戦争”ということで大きな話題となった
香港にある中国銀行香港支店の建物です。

中国銀行香港支店

前面総ガラス張り、しかもそのガラスの形は
“毒が塗られている短剣”を意味する三角形、
この鋭い刀のような建物の切っ先(角)は、
香港総督府や英国軍隊のオフィス、香港上海銀行に向けられていて、
当時の英国総督が急死し、時期総督も着任早々大病を患ったのは、
この風水が原因だ言われています。

香港上海銀行もこの中国銀行の新社屋が建ってから業績を悪化させ、
その対抗策として屋上に砲台を作り、
その大砲を中国銀行に向け気を跳ね返し、
実際にそれで業績が回復したのだそうです。

香港上海銀行


町や家の中にある人工物と海や山にある自然の造形物を比べてみるとよく分かりますが、
自然のものはまろやかな丸みを帯びたものが多いのに対し
私たちの身の回りにある人工物は、
直線的で四角いもの、鋭く尖ったものの存在割合が高くなっています。

四角く角張ったり鋭く尖った角のエネルギーを
日常的に過剰に受ている私たち人間は、
本来自然の一造物であるという原点に立ち返り、
“形のエネルギー”の上でも自然と調和の取れたバランスのいい生活を
心がけることが大切です。


ヨガナンダのトップページに掲げている
    自然にあるものこそが素晴らしい、
        我々はそこから学ぶだけである。

この言葉は建築家アントニオ・ガウディの言葉です。

ガウディの作った建築作品は、有名なサクラダ・ファミリア教会をはじめ、
すべての作品が自然の造形物を手本にしたといわれるだけあって
有機的で不思議な生命観を感じさせます。

    <ガウディの遺産>

サクラダ・ファミリア教会

アントニオ・ガウディ

アントニオ・ガウディ

極論を述べるならば、
スペース効率を最優先させ家や町の中に直方体の物体のみを作りすぎたことが、
そもそも自然の理に反する行為なのだと言えるでしょう。


部屋の家具を変えたり少し動かしただけでもその部屋の気は微妙に変化します。
それをストレートに感じ取れるほど私は気に敏感ではないのですが、
車を運転している時、バイザー(日よけ)の角から受けるエネルギーには
いつも悩まされています。

私は長身の分だけ座高が高く、
車の座席に座っても目線が普通の人よりも高い位置にあります。
そのお陰で運転中夕日の眩しさに困ることはあまりありませんが、
それでもどうしても困った時にはバイザーを下ろします。
すべてウインドウにくっつくぐらい下ろしてしまうと遠方の視界が遮られてしまい、
少し斜めに、ちょうどそのバイザーの角が自分の頭に向くぐらいに下ろすのが
ちようどいいのですが、
そうするとバイザーの存在がとても気になり、イライラし、落ち着かなくなってしまいます。
そして結局はバイザーをすべて下ろして、猫背になり縮こまって運転するか、
バイザーを上げ、背筋を伸ばし、目を細めながら運転するかどちらかになります。

あんな小さなバイザーひとつでも、最も敏感な頭に直接鋭い角が向くと
そのエネルギーの影響は無視できないものです。


ものの形から発せられるエネルギーは、立体的なものだけではなく、
平面の図形にも存在します。

十年以上前にワンダーゾーンという関口宏が司会を務める
不思議なことを解明するテレビ番組があって、
「神秘の図形」というものの形の不思議を取り上げた回では、
六芒星の持つエネルギーをスタジオでの実験で確かめていました。

六芒星

大きめの画用紙に上のような六芒星をマジックで手書きし、
その画用紙をお腹に挟んで重いバーベルを持ち上げたところ、
女優の鶴田真由をはじめ何人かのゲストが
前よりもラクラクとバーベルを持ち上げることができ、
スタジオが驚きの歓声に包まれていました。

宇宙エネルギーのページ等にその原理を紹介していますが、
簡単に言うならば、
自然界にほとんど存在しない“不自然”な図形などからは、
自然物である人体に悪影響を及ぼすエネルギーが発生し、
自然界の理論から見てバランスの取れた形、図形は、
宇宙エネルギー、生命エネルギーを受発信することができるということです。

六芒星は上向きの三角形(陰)と下向きの三角形(陽)か合体・共生し、
陰陽バランスの取れた合一を最もシンプルな形で現わしているから
パワーがあるのです。
(男女が合体し、新しい生命エネルギーが誕生するが如くです)

宇宙の基本法則は共生・循環・フラクタル、この三つです。
これを平面図形で象徴的に現わしたものが太極図であり、
立体的に現わしたものがDNAに代表される二重らせん構造です。

太極図

遺伝子DNA

DNAは構造的に最高の宇宙(生命)エネルギー受発信装置であり、
そのDNAを60兆個有する人体は、
その力でもって生命を維持、継承していくことができるのだとも言えます。


自然界に存在するもの、地球生命体ガイア、人間、様々な動植物、
これらみな生命あるものは、宇宙原理を体現した構造を持っています。

このスペースクリアリングで部屋の気を整えるということも、
部屋の構造、家具の配置を自然の原理、構造に近づけ、
理想的には、部屋全体をひとつの宇宙の縮図である曼荼羅(マンダラ)にしよう
ということなのです。

曼荼羅(マンダラ)

ガラクタ捨てれば自分が見える―風水整理術入門の77ページ、
ガラクタ捨てれば未来がひらける の258ページには家を縦横各三等分、
全体を九等分した風水定位盤という図が紹介されていて、
それぞれの場所が人間関係、財産等どのような運気を司っているかが
書かれています。

文中には曼荼羅という言葉は出てきませんが、
これはまさに上図左側の金剛界曼荼羅そのものです。

話がドンドン飛躍してしまうのですが・・・、
生命システム<2>に書きましたように、
宇宙の基本構造の原理は時空の概念を越えています。

自然物はみな曼荼羅を描き、
家や部屋も理想型でありバランスの取れた曼荼羅に近づけば
そこに住む人にとっていい影響を与えることができます。

これは人間の思考も同じで、
曼荼羅を描くような考え方、生き方をしている人は
宇宙エネルギーの恩恵を受けることができます。

生命体が種として長期間存続しうる絶対条件は多様性です。
多様性であるがゆえ環境の変化に耐え、適応、進化していくことができます。
    (画一化教育というのは民族的生命力衰退につながります・・・)
ですから人の描く曼荼羅も人それぞれです。
ただし曼荼羅ですから、バランスが整い、自己完結性がなければなりません。

悪党でも悪びれず堂々している奴はうまくいき、
お人好しでも自己否定想念の強い人は日の目を見ないのは、
こんなところに原因があるようです。


前々項で「スペース(空間)クリアリングはライフ(人生)クリアリングに通じるのです」
と書きましたが、
スペースクリアリングで空間を理想の曼荼羅に近づけ、
それを自分自身の生き方の曼荼羅をきれいに描く一助とするというのが
本来のあり方なのだと感じでいます。

2005.12.27 Tuesday




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