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読書について

古今東西、数多くの知識人が「読書論」について述べています。

本をただ楽しむためだけに読むのであれば、
その方法論について深く考える必要はありません。
けれど本から何らかの知識を習得し、人生の糧としたいのであれば、
より理想的な本との関わり方を考えるということは、
豊かな読書ライフを築くために必要不可欠です。

ここでは私の読書に対する考え方を「食とのフラクタル理論」から
述べさせていただきます。
ちょっと変わった見方かもしれませんが、
どなたにでも納得していただけるものと考えています。

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本から有益な知識、情報を吸収し、それを頭の中に取り入れ、
自らの価値観、人生観を作り上げていく、
これは食べ物を身体の中に取り入れ、その栄養素を消化・分解・吸収し、
自らの健康な肉体を作り上げていく過程ととてもよく似ています。

つまり食との健康的な関わり方を考える中から、
有益な読書のあり方というものが見えてくるということです。

食と読書、ひとつずつ対応させながら見ていきましょう。


T.原典、原理・原則の書かれたものを読む

現代は超スピード時代、書店にはさまざまなノウハウ本や
「即売上げアップ」などと書かれた即効性を売り物にする本が数多く並んでいます。

これは食に例えるならば、機能性食品、人工的に栄養素を濃縮した
ビタミン剤のようなもの、
短期的には高い効果を発揮するかもしれませんが、
主食とはなりえないものです。

このようなものを長期間、大量に摂り続けることが、子供たちの早熟化、
若年性生活習慣病を引き起こし、
ひいては人類の短命化へと繋がっているのです。

食の中心、主食となりえるものは本に例えると何になるのでしょうか、
それは古から伝わる古典、原典と呼ばれる書物であり、
さまざまな社会的、科学的現象の根本となる原理・原則を
説いた書物であるといえるでしょう。(例:「7つの習慣」

世の中の主軸となる価値観は時とともに移ろうものです。
しかしながらその底流に流れる原理・原則は、
いつの時代になっても変わることがありません。

人の価値観、思想の根底となるべきものは、
普遍的なものでなければならないのです。

現代人の食生活は、主食となるべき穀物の摂取割合が低すぎます。
読書もまたしかりでしょう。


U.厳選した良書を精読する

食べ物をよく噛むということは食生活の基本中の基本です。
  「よく噛んで食べよう」
よく噛むことによって健康な身体が作り上げられ、、
腹八分目で満足でき、余分な食べ物を必要としなくなってきます。

本もその内容をしっかりと噛み砕くべく精読し、
有益な生きた知識として身体の中に取り入れたいものです。

私はいい本は必ず緑のラインマーカーで線を引きながら読むようにしています。
そうすることでポイントとなる重要な箇所はどこか真剣に探して読むようになり、
深く全体を読み取れるようになります。

そして読み返す際にはポイントが素早く目に入ってきて、
再度それを効率よく頭に入れることができるのです。

ラインマーカーで線を引くのは必ず最初に読んだ時です。
二回目に読んだ時にはすべてが分かったつもりになっていて、
ポイントを探すのにとても苦労します。

「無知の知」と言いますが、知ったつもりになるのは怖いものです。

どんな優れた本でも、その内容を100%記憶することは不可能です。
自分にとってポイントとなるべく箇所はごくわずか、
そこをいかにしっかりと自分の中に取り入れるかです。

いい本を自分のものとしてしっかりと取り入れると、
他の類書やノウハウ本に興味がわかなくなってきます。
いい本を精読すると少量で満足できるのです。

食べ物を早飲み込みし、過食することは健康に最も悪い行為であるのと同様、
大量の知識を斜め読みで分かったつもりで取り入れることは、
深い知恵を生み出す妨げにもなりかねないのです。

ただし短時間で物事の本質を読み取り、
大量の情報を知恵として昇華させる技量が身に付いているのならば
その限りではないのですが、
その技量そのものも基本的な読書習慣が身に付いていればこそ
培えるものであろうというものです。


V.習得した知識、情報は活かしてこそ宝となる

食べ過ぎて運動をしなければ肥満になります。
また栄養として消化・吸収した後、余分なものは排泄することも必要です。
その排泄したものは大地に還り貴重な栄養源となるのです。

本を読んでせっかく貴重な知識を習得しても、
それを日々の生活、考え方の中で実践として活かさなければ
宝の持ち腐れとなってしまいます。

そしてそれはもったいないだけではなく、逆に頭でっかちとなり、
判断力を狂わすことにもなりかねません。
これは悪い表現をするならば、知識が体内の悪玉コレステロールや宿便のように
なっている状態とも言えるでしょう。

食べたら運動、排泄するのと同様、
習得した知識は実践として活かす、
インプット(知識)とアウトプット(実践)のバランスが大切なのです。

人間は成人になれば身体の大きさ、
必要とするエネルギー総量にそう大きな差はありません。

けれども日常を漫然と過ごす人と創造的エネルギーに満ちた生活をする人、
知的活動量には相当の開きがあります。

人それぞれ、自分に合ったインプットとアウトプットの
バランスを考える必要があります。


W.彩り鮮やかな楽しい読書を

食卓には彩りが必要です。
身体にいいからと不味いものを食べ続けることはできません。
(けっして身体にいいものが不味いものばかりとは限りませんが・・・)

時には甘いもの、香りのいいもの、季節のフルーツ、
暑い時には渇きを潤す清涼飲料水が欲しくなるものです。
野菜も彩り豊かな者がバランスがいいと言われています。

彩り鮮やかな楽しい食卓は、身体だけではなく心にも栄養を与えてくれます。

時にはさまざまな楽しい本に触れ、
読書の楽しさを身をもって体験することも大切です。

私は夜寝る前は、好きな趣味の本やきれいな写真集を見て、
楽しい気持ちで一日を終えるようにしています。
これはいいですよ、おすすめです。(^o^)v


  健康的な食生活で健やかな体を育てるのと同様、
  豊かな読書ライフを実り多き人生の糧としてください。
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