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食生活の注意点

T.感謝をしていただこう

「野菜は無農薬でなければ」、「冷凍食品は食べない」、・・・、
健康食にこだわっている人の中には、意外と不健康な感じの方が多く見うけられます。
食についての知識を覚えると、
ついつい普段とっている食事の悪いところばかりに目が入ってしまいがちです。
その食べ物の悪いところに心奪われ「マイナス想念」とともに食事をしたのでは、
せっかくの食の知識が全く役に立たないばかりか、かえってマイナスの作用をしてしまいます。

食物によって生かされているこの生命、
与えていただいた食物に感謝することは食生活の基本中の基本です。
同じ物をいただくにしても感謝を持っていただくのと、不満を感じながら食べるのとでは、
身体に入ってからの働きが全く違ってきます。
食事は楽しく、感謝の念を持っていただきましょう。

食事は『食べる』のではなく、『いただく』ものです。


U.よく噛んで食べよう

一回の食事で噛む回数は、
          弥生時代 卑弥呼  3,990回
         江戸時代 徳川家康 1,465回
               現代人       620回
               (斎藤滋 神奈川歯科大学教授)


こんなデータがあるくらい、ファーストフード、コンビニ食に慣らされた現代人は
噛む回数が激減しています。
しかし食べ物をしっかりと噛むことには様々な効用があります。

頭がよくなる
  噛むためにアゴをしっかりと動かすことは、脳に新鮮な血液を送るためにとても重要です。
  またアゴの運動は顔の筋肉を発達させ、顔の表情を豊かにしてくれます。
  ネズミを使った実験でも、粉食よりも固い飼料を与えてよく噛むネズミの方が
  知能の発育がよいという報告があります。

胃腸にいい
  食べ物を唾液とよく混ぜ合わせることで消化を助け、胃腸の働きがよくなります。
  ケガをすると傷口に唾液をつけるように唾液は万能薬なのです。
虫歯になりにくい
  これも唾液の働きです。唾液中のスタテリンというタンパク質が
  歯にしみこんで歯を丈夫にします。

ダイエットに効果的
  よく噛めば少量で満腹になり、健康的に体重を落とせます。

情緒を安定させる
  あなたの周りの人たちをよく観察してみてください。
  何事にも熱しやすく冷めやすい人は食べ物をすぐに飲み込む人。
  物事にじつくりと取り組むことができる人は食べ物をしっかりと噛みくだく人でしょう。
  その他にもガン、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病、頭痛、腰痛の予防、
  脊髄の矯正、視力の向上等々・・・、食べ物をしっかりと噛むことは、
  数え切れないほどたくさんの効用があります。

また『よく噛むこと』と『感謝をしていただくこと』はとても共通点があることが
経験的に分かってきました。
食べ物の有り難さを感じ感謝の念を持っていただくと、
自然とよく噛み味わうようになってきます。

ですから逆に食べ物をしっかりと長い間口の中で噛んでいると、
この食べ物が自分の身体の血となり肉となるんだという実感が湧いてきて、
生命を支えてくれている食べ物への感謝の念が湧き上がってくるのです。

『感謝をしていただくこと』と『よく噛むこと』、
このふたつが食生活を考える上で最も大切な事柄であることを
しっかりと覚えておいてください。


V.旬のものを食べよう

「身土不二」という言葉をご存じですか。
身(からだ)と土(その土地の気候風土)は密接な関係で結ばれているという意味です。
その土地に暮らす人は、その土地でその時期にとれる作物を食べると
バランスがとれるようになっていて、
例えば熱い国でとれる作物は体を冷やし、寒い国でとれる作物は体を温め、
それを食べた人がその土地で過ごしやすい体を作ってくれます。
その土地の伝統食(日本では和食)の旬のものをいただくのが最も健康的ということです。

テレビで「バナナが体にいいよ」と聞いたからといって、
真冬にジャンパーを着込んでバナナ(熱帯の果実)を買いに走るのはおかしなことです。


W.全体食を心がけよう

食事は本来命あるものを命あるそのままの状態でいただくのが基本です。
魚は切り身よりも丸ごと食べられる小魚を、野菜もなるべく皮をむかず葉っぱも捨てずに、
お米もできれば玄米か精白度の低い分搗き米をいただきましょう。
そうすれば不足しがちなミネラル(微量栄養素)をしっかりと補え、
ムダなく地球にも人体にもやさしい栄養バランスのとれた健康食となります。

現代人の食による病気の最大の原因は過食です。

現代食はミネラル不足(精製食品、部分食品が多いため)
                   ↓
ミネラルを必要量とるため食事全体の量が多くなる</p>
                   ↓
有機物(タンパク質、脂肪、炭水化物等)のとり過ぎで過食となる
                   ↓
数多くの生活習慣病、肥満の原因に全体食は、
よく噛むことと同じくダイエット、健康への近道です。


X.穀物を食べよう

食べ物を噛むための歯を見れば、食の理想的配分がよく分かります。

   穀物を咀嚼するための歯:臼歯・・・28本中16本・・・57.1%
   野菜      〃      :門歯・・・28本中 8本・・・28.6%
   肉、魚     〃      :犬歯・・・28本中 4本・・・14.3%

つまり穀物、野菜、肉、魚のバランスは4:2:1があるべき理想の姿ということです。

しかし普段の食生活では主役であるはずの穀物(米、麦、トウモノコシ、雑穀等)が食卓のスミに追いやられているのが現状です。
今一度ご飯の大切さを再認識しましょう。
*パンは小麦が原料ですが、粉末にして砂糖その他の添加物をたくさん加えるため、
  食べたあと血糖値が急上昇し、糖尿病の一因となります。


Y.野菜を食べよう

「野菜スープがガンに効く!」、十年ほど前にこんなブームがありました。
周りで試された方がたくさんいましたが、多くの人が体調がよくなった、
特に肌がきれいになったとその効果を認めていたようです。

野菜の最も大切な栄養素は、その細胞内の固い細胞壁の中につまっています。
しかし人体の弱い消化能力では細胞壁を壊すことができず、
野菜は煮炊きすることによって細胞壁が壊れ、煮汁に栄養が溶け出してきます。
野菜を煮炊きしたものは、煮汁も残さずにいただきましょう。

しかし野菜の栄養素の中には、酵素やビタミンB群のように熱に弱いものもあり、
生野菜ならではの栄養もあります。毎日生野菜をジューサーにかけ、
それを飲むことによって難病も克服しようという食事療法があるぐらいです。

野菜は煮炊きすることも生で食べることもそれぞれの効能があるのです。
今よりもっと季節の野菜をふんだんに摂るようにしたいものです。


Z.発酵食品をとろう

味噌、醤油、納豆、漬物、梅干し等の発酵食品には有用な微生物が豊富に含まれていて、
食べたものを分解したり解毒したりして消化を助ける働きがあります。
日本の伝統食にはこれら発酵食品が数多く含まれています。
しかし食の洋風化に伴ってその摂取量は減少傾向にあり、
若い人の一日の食事の中に植物性の発酵食品がほとんど含まれていないということも
珍しくありません。

発酵食品が不足すると腸の働きが弱まり、免疫力が低下し、
アトピーなどのアレルギー体質を作り出す原因となります。
腸の働きは便の状態で分かります。
理想のウンチとは、バナナのような形で、練り歯磨きほどの軟らかさ、
臭いはほとんどなく、トイレットペーパーいらずというものです。

健やかなお腹のために、良質な発酵食品を毎食必ずとるようにしたいものです。
   *同じ発酵食品でも、ヨーグルトは動物性食品を多食する牧畜民族のものです。
    農耕民族の日本人には、植物性の発酵食品が最も適しています。


[.精製食品は避けよう

特定の栄養成分のみを抽出、精製した食品は、
本来地球上にそのままの形では存在しないもの。
つまり人体にとって異物です。たとえそれが健康にいいといわれるものであり、
短期的に見て効果のあるものであっても、
長期間とり続けることは健全な食生活とはいえません。

人間も自然のサイクルの中で暮すひとつの生き物であるという観点から考えてみてください。
  *チベット医学では、精製食品は体内の消化、吸収、分解のサイクルを縮め、
    老化を速めると考えられています。


\.白砂糖は避けよう

精製食品の代表的なものが白砂糖、別名『白い悪魔』と呼ばれています。
白砂糖は原料植物(サトウキビ、テンサイ)の90%を占める繊維質とタンパク質のすべてを
除去した大欠陥食品で、食品というよりも薬品と呼ぶべきものでしょう。

イギリスの栄養学者J.ユドキンは
「砂糖は万病のもと、国家が法律でもって禁止すべきだ」
とまで言っています。

キレる子どもたちの増加が社会問題化していますか、
彼らのほとんどが日本の伝統食を捨て、
スナック菓子、ファーストフード、炭酸飲料中心の砂糖漬けの生活を送っています。


].牛乳、乳製品は避けよう

牛乳は人間よりも成長の速い牛が、最も急速に成長する仔牛の期間に飲むもので、
急速に成長するために必要な栄養素が濃縮して含まれています。

成人、子どもを問わずこれを人間が習慣的に摂取することは極めて不自然なことです。
大量に乳製品をとる子どもが早熟化し、初潮年齢の低下、若年生活習慣病の増加、
(体格はよくなったが)体力の低下を招くのは当然の結果でしょう。

早熟化はその分老化も早まるということで、
これからの日本の将来を考えると恐ろしいことです。

  *生後体重が2倍になるまでの日数は、ヒトが180日、牛は47日、
    成長の速い牛の乳はタンパク質、カルシウムなどの乳成分が濃く、
    牛乳の濃さは母乳の2.5倍です。

  *最近オッパイの大きな女性が増えています。
    彼女らが小さいころ牛乳をたく   さん飲んでいたという雑誌の記事を
    何度も目にしました。
    これは明らかに人体のウシ(乳牛)化現象でしょう。

フィリピンでは、粉ミルクを与えた栄養状態のいい子どもほど
肝臓ガンの発症率が高いという報告があります。
骨を強くするといわれる牛乳ですが、牛乳のカルシウムはかえって骨をもろくし、
カルシウムをたくさんとっている人ほど腰の骨を折りやすいという報告が
世界中からあがってきています。
『別の種の母乳を飲むのは人間だけ』です。

「栄養が豊富である」 → 「健全な身体作りに欠かせない」 → 「積極的に摂るべきである」
このただ単に効率的な栄養摂取だけを追い求め、
自然の摂理を無視し続けてきた現代栄養学の考え方には大きな欠陥があるのです。


<補記>今日のため、明日のために・・・

現在の日本の食糧自給率はカロリーベースで40%、穀物ベースで約20%、
生きるために最も大切な食料のほとんどを外国からの輸入に頼っているのが現状です。

しかし近年は世界中で異常気象が多発しており、
大規模な食糧危機がいつ起こってもおかしくない情況です。

飽食の時代といわれ、コンビニエンス・ストアではお金さえあれば24時間
いつでも様々な食料品を買うことができ、
東京都だけでも一日に6,000トンもの残飯を出す経済大国日本。
しかし世界の貧しい国ではこうしている間にも一秒間に28人、一日4万人、
年間では1,500万人もの人々が飢餓によって尊い命を落としています。

豊かな経済力と異常なほど不均衡な世界の食糧需給バランスの上に成り立っている
今のこの日本の享楽的食生活。
これからもこのいびつな状態が永久に続いていくとは到底考えられません。

今こそもう待ったなし。正しい食生活のあり方を見直すべき時なのです。

命あるものすべてを活かし、ムダのない食生活を、全体食がこれにあたります。
お米を例にとりますと、玄米は栄養バランスがとても優れているので、
精白した白米と比べはるかに少量で満腹になります。おかずも少量で満足できます。

魚も野菜も同様です。全体食でムダをなくし、命あるすべてを使い切るように心がけましょう。
生ゴミの出ない生活が理想です。

<エネルギー効率のよい食べ物を>

世界の穀物生産量18億トンのうち、三分の一は家畜の飼料です。
ステーキ用の食肉タンパク質1キロを得るために飼料穀物20キロが必要です。
肉は世界的な食糧危機のキッカケを生む極めてエネルギー効率の悪い食物です。
肉よりも野菜や穀物が、魚は高級養殖魚の切り身よりも小魚の方が
数倍から数十倍限りある地球資源を大切に守ってくれます。
しかもエネルギー効率の悪い享楽的な美食は、
人体にとっても生活習慣病を引き起こす大きな原因となるものです。

つまり粗食こそが地球環境にも、人体にも優しい健全、健康食なのです。

<命なき食物・・・F1品種>

大国中国をはじめとして、世界の肉食文化はますます広がりつつあります。
それに人口の増加も加わり、世界の穀物消費量は急激な増加の一途です。

そしてその穀物の大部分はF1(エフワン)品種、命のない一代雑種です。
F1品種は品種改良の結果、病害虫に強く実り豊かですが、
種子を残すことのできない命なき変異体です。
種子が残らないのですから収穫を得るためには、
毎年アメリカの穀物メジャーといわれる巨大資本グループから
種子を買い続けなければなりません。
種子はアメリカの重要な『戦略物資』となっています。

このF1品種、遺伝子組み替え食品(フランケン・フーズと呼ばれています)と同じく
長期的に見て人体の生命力を弱め、
生殖能力にも危機的な影響を与えるであろうことは十分に予測できます。

現在、人類全体で壮大な人体実験を行っている最中なのです。


栃木県の那須高原で田舎暮らしをスタートさせて5年目。最近、私の食生活に、
ある特徴があることがわかった。
不思議と、家にいる時は食事の量が少なくても満足感が得られるのに、
外食の場合だと、満腹になるまで食べても物足りなさを感じるということだ。
これは、家の畑でとれた野菜類が、新鮮で生命力たっぷりなせいだと私は推測する。
だから少量で満足できるのだ。
ということは、食事というのはつまるところ、
生命力の摂取のための行為と考えられないだろうか?
                               高木美保(タレント,エッセイスト)



私はこの数年間、観相(人相占い)を業としてきたが、食の大切さを知らずにいた。
そして、貧窮短命の相があっても、裕福で長命の者がある。
また富貴で延命の相でも、実際には貧窮短命の者があり
、観相学ではその人の運命の吉凶を明白に言いあてることはできなかった。
そしてこのごろようやく人の運命の吉凶は、
食を慎むか慎まないかという一点に在ることを悟るようになった。
そうして、人を観相する場合、先ず食の多少を聞き、
それによってその人の生涯の吉凶を占えば、万に一つもはずれないことに自信を深め、
それを私の観相法の奥義・極意とした。
                                   水野南北「相法極意修身録」

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