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2018年2月6日 ・・・ 心で記憶する

2011年8月、初めてカンボジアを訪ねた時、
ホテルで日本のニュースをネットで見て、
当時司会者として人気絶頂だった島田紳助が引退するということを知りました。
もうあれから六年半近く経ったのですね。

漫才ブーム全盛の頃は、
「オレたちひょうきん族」をはじめお笑い番組でよく紳助を見ていましたが、
2011年にはすでにテレビを手放し、
紳助司会の番組はほとんど見たことがありませんでした。

紳助は明石家さんまと同期なのですね。
紳助はさんまのことを、天性の明るさと華があるスターで、
二十四時間いつでも明るく、
野球に例えるなら、平凡なサードゴロでも
ファインプレーに見せる力のある人間だと話しています。

その野球選手に例えるなら、
明石家さんまはスター性あふれる長嶋茂雄、
島田紳助は理論派でぼやきの多い野村克也といったところでしょうか。

長嶋と野村を比べると、
スター性、カリスマ性は長嶋が圧倒的ですが、
現役時代の成績は野村の方が勝っています。

紳助は司会者としての技量は圧倒的ですが、
そのキャラクターにはアンチも多く、
自分もどちらかというとあまり好きなタイプではありませんでした。


YouTubeにはその島田紳助の話を収録した動画が何本もアップされていて、
先日その中の一本を見て、
紳助の放つ言葉の重みに驚愕しました。

紳助はまさに実践、感覚の人です。
本は年に一冊すら読むことはなく、
映画を見るのもせいぜい年二本とのことです。

本で読んだ知識はクイズやペーパーテストには役立つものの、
ただそれだけのもの、
普通の人間は知識を脳で記憶するが、
紳助はそうではなく、心で記憶するのだとのこと。

話した内容を要約すると、こんな感じです。

俺たちが覚える場所は一般人とは違う。
俺たちは心で記憶する。

「そうかー」と強く思ったことは脳で記憶していない。
心で記憶している。
だから一生忘れない。

高校で教わった数学の公式は覚えていない。
けど高校時代、親しい友人と話した言葉の内容は、
その一言一句を正確に記憶している。

心で記憶したものは絶対に忘れない。
それが心のどこにしまってるかは分からないが、
同じ感情になった時に勝手に開く。

トーク番組でも講演でも話すことは事前にまったく考えない。
歩いて行って顔を見て、その時に感じたことを話す。


この『心で記憶する』という言葉に激しい衝撃を受けました。
解剖学者、発生学者であった三木成夫氏は、
『心は腸にある』と説いたように、
深い記憶、それが腸にあり、
心に深い記憶が宿るというのは理に適っています。

自分はそのことを東洋を知ってから様々考察を重ね、
少しずつ感じ、確信を持てるようになりましたが、
紳助はまったく本を読むことなく、
自らの感性でその真理をつかみ取ってしまったのですから、
まったくもって驚愕の一言です。


心で記憶できるのは才能であって、
それは感情の起伏が激しくなくてはダメで、
いつも感じていなければいけないとのこと、
これは俗に言う「感性が豊か」ということ、
本当の意味で自分に素直ということでしょう。

紳助の本名は長谷川公彦、
その名前を取って「バー長谷川」というのを経営していて、
そこでRYOEIという歌の上手い歌手が歌い、
それを聴いたタレントたちはほとんどみんな涙を流すそうです。

それは名の売れたタレントになる人は感性豊かで、
心で記憶できる人間だからとのことです。

YouTubewで聴くと、たしかにRYOEIという人の歌は心に響きます。




紳助がこれほど深い心の世界を持った、
まさに実践人であるとはまったく知りませんでした。

他の動画では、自分がタレントとして成功したノウハウは、
他のどんな分野にでも通じると考え、
まったく金儲けの目的ではなく、
バーやお好み焼き屋を立ち上げ、
見事成功させたと語っていました。

とても納得できます。
これだけの人間力があれば、
どんな分野でも一流になれるでしょう。


これが『心の記憶』を語っている動画(音声のみ)です。
5:38からスタートします。




それと紳助がイジメで登校拒否になった娘の問題を解決する話がすごい!!
普通の人間とは根本的に物事の捉え方が違うんですね。
これは是非動画でご覧ください。
紳助の話を聴きながら胸の動悸が激しくなるのをハッキリ感じました。


紳助の人間力の大きさに比べ、
後ろに居並ぶ僧侶たちの言葉の薄っぺらなこと ・・・ 。
現代日本の宗教者はこんな感じなのでしょうか。

その人の生き様は、言葉ひとつとっても隠しようがありません。
島田紳助から大きなものを学びました。

2018.2.6 Tuesday  
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