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ふたつでひとつ
私たちの身の回りにあるものは、
すべて他のものと調和を取り、共生し、
完全に単独で存在しているものは何ひとつありません。
陰と陽、心と体、海と大地、
対極なふたつのもので調和を取っている関係は数え切れないほどあります。
天地人、三位一体、三つで関係を保っているものもたくさんあります。
木火土金水、五行の関係は五つ、暦の月、星座は１２、
様々な共生パターンの組み合わせで、この時空は成り立っています。
その中でやはり圧倒的に多いのは、ふたつひとつの陰と陽の組み合わせです。
関係性を持てる数字、
つまり１以外の自然数で２は最も小さな数ですので、
それは当然のことでしょう。
あるものを見る時、
それが他のどんなものと調和を保った関係なのかを知るということは、
「魔法のメガネ」の基本中の基本ですが、
このきわめてシンプルな関係性の世界は、
知れば知るほど奥が深く、学ぶことの多い世界です。
私も含めて周りで何かジレンマのようなものに陥っている人たちを見ると、
この関係性というバランスが崩れている場合が多いようです。
悩み考えて、ひとつのことに頭を集中し過ぎているために他のことが目に入らず、
迷路のようなところをいつまでもさまよい続けているといった感じです。
何かいいアイデアが欲しい時、
そのことをずっと考え続けていてはダメです。
深く考えると同時に、それを忘れるリラックスタイムが、
いいアイデアを産むキッカケとなります。
緊張と弛緩、このバランスです。
数学者ピタゴラスも、お風呂にのんびり浸かっている時に、
ピタゴラスの定理を発見したではないですか。
中間子の理論でノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士も、
そのヒントは布団の中で発見したと言われています。
頭を使って疲れたら、それをリフレッシュさすために体を動かすのはいいことです。
知識をたくさん身に付けたなら、
それを実践で活かすことにより、
自分の中で知識を知恵として昇華さすことができます。
モノに対する執着を肥大化させすぎると、
心は決して喜べる状態にはなりません。
経済大国である今の日本がそうだと思います。
こんな例は、少し考えただけで枚挙にいとまがないですね。
何かちょっと身の回りに、あるいは自分自身に停滞感を感じたならば、
一歩後ろにに下がって、
自分を取り巻くバランスというものを考えてみるといいでしよう。
先日ある潜在意識に関する言葉を目にしました。
・ 私たちはポジティブとネガティブの両方を引き寄せている。
「価値」のところに書いたように、
どんなモノでもコトでも、それ自体には価値がありません。
それに価値を付けていくのは自分自身です。
どんなプラスと思えることにもマイナスとなり得る要素があり、
その逆もまた真です。
今何かで悩んでいるとしたならば、
その悩んでいる事柄で、自分はどんな学びや気づき、
どんなポジティブなことを得ることができるのでしょうか。
そんな風に考えることが、バランスの取れた思考だと思います。
・ 思考だけではなく、感情と行動を統合させると、
望むことが現実となる。
理論と実践、思考と行動はふたつでひとつです。
誰しもが頭では分かっていることなのでしょうが、
何かに没頭し、周りがよく見えなくなると、
人はついつい自分の最も得意なパターンだけで問題を解決しようとするものです。
私も思考、奉仕といったことが得意パターンですので、
このことを心に刻み、上の言葉を座右の銘とし、
バランスの取れた生活、生き方をしていきたいと考えています。
最も身近な心の内と体との調和を取るためには、
耳からのアプローチがとても有効で大切です。
口から発する言葉もそうですし、
いい音、いい音楽を聴くということもそうです。
音は、骨を伝わる骨伝導聴覚を通して心に響き、
鼓膜の振動で伝わる気道聴覚で体に届きます。
心と体、このふたつにダイレクトに届くのは、
五官の中では聴覚だけです。
ここ数日、家の中では一日中「水琴」の音を流しています。
潤いに満ち、限りなく透明で輝き水琴の音色は、
心と体、そしてその音が流れる部屋までをも浄化してくれるようです。
いい言葉を口から発し、いい音、いい音楽を耳に入れるよう、
今一度心がけてみてください。
2010.7.3 Saturday
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仕事しながらでも聞ける！
