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トイレ掃除

先日、積極人間の集いでトイレ掃除の話を聞き、
その後でトイレ掃除の意義ということについて考えてみました。

私の周りには、トイレ掃除について、己のライフワークか趣味のように
一生懸命語る方が多々おられます。

鍵山秀三郎「一日一話」―人間の磨き方・掃除の哲学・人生の心得
鍵山秀三郎「一日一話」―人間の磨き方・掃除の哲学・人生の心得
鍵山 秀三郎, 亀井 民治

全国組織である「掃除に学ぶ会」、広島にも支部があり、
知人が多数参加しており、度々会への参加を誘わます。

私はまだ自分の家の掃除が完璧でないので、
集団で外の掃除をするのは時期尚早だという思いで未だ参加しておりません。

しかしながら、トイレを掃除するということは、とても気持のいいものです。

私は子供の頃より部屋の掃除、片付けは大の苦手でした。
モノは散らかり放題、どこに何があるのかさっぱり分からないという状態の中で
長年暮らしていましたが、一人暮らし暦が長くなるにつれて
少しずつでも掃除能力というものが身に付いてきたようです。

特にここ十年ぐらい、トイレだけは念入りに掃除をするよう心がけています。

部屋全般が散らかっていても、トイレだけでもきれいだと、
なんとなく心が落ち着くものです。

トイレを磨くことは、心を磨くことだとよく言われます。

口を通して己の身体に入ったものの最終到達点、
そこをきれいにすることが、
目に見えないものをきれいにすることに通ずるということは、
陰陽、バランスの対比ということでとても納得のいく道理です。

その人の頭の中の状態を知るには、その人の部屋を見ればいいとも言われます。

使ったものを出しっぱなし、やりかけのものが散乱している、
細かいものは引き出しの中にしまっているものの、それらの整理がついていない、・・・
部屋の中にある「目に見えるモノ」の扱い方は、
頭の中にある「目に見えない思考」の傾向と類似したフラクタル構造であるということです。

人間関係等、精神的な悩みを抱え、心の整理が付かない時は、
モノの整理をすることで、心の整理もできてくるはずです。

部屋をきれいにし、片付け、整理整頓することで、心の中も明るくなり、
悩んでいることの問題点の本質がハッキリと見えてきて、
その解決のための糸口が明らかになってきます。

数年前に『「捨てる!」技術』という本がベストセラーになりました。

「捨てる!」技術
「捨てる!」技術
辰巳 渚

こういった本がベストセラーになるということは、
目に見えるモノ、見えない情報にあふれている現代、
それらを整理しきれずにいる人がいかに多いかということの
現れに他ならないでしょう。


「トイレ掃除をするとお金持ちになれる」、という話をよく耳にします。

  大金持ちになった人たちのの共通点は何なのか、  調査会社が調べた結果、
  トイレがきれいで、便器のふたを必ず閉めている。

  トイレを掃除すると、臨時収入が入る。
  特に素手でするのが最もよい。

このような情報がインターネットにもたくさん流れています。

私の周りに「実際にそうなった」という人は未だおられませんので、
真偽のほどは定かではありませんが、これも道理の上では納得がいきます。

身体に入ったものの最終到達点の対極は心であるのと同様に、
口に入ってくる食べ物、食べ物となる前のお金であるとも観ることができます。


「天狗になる」という言葉があります。

人は地位や名声を得たり、人の上に立つようになると
下にいる人の気持が見えないようになるものです。

上に行って、下が見えない、陰陽のバランスが崩れるということです。

そのために昔から下座業、下積み、現場の大切さが説かれています。

トイレ掃除は最も基本的な下座業と言えるでしょう。

「下座業」というキーワードを
「Yahoo」、「Google」で検索してみました。

「Yahoo」で5件、「Google」でたった3件しかヒットしません。
下座業という言葉は、ほとんど死語に近いのでしょうか。

廃れいく下座業という文化、伝統、はたまた智恵、
それゆえに、ますますトイレ掃除の大切さが増していると言えるのかもしれません。

この文章を打つ前に、トイレを徹底的に掃除しました。
お陰で気分爽快です。

お陰・・・、食べ物、お金、華やかなものが日の当たる陽の世界なら、
尿や便、トイレは日の当たらない陰の世界です。


トイレ掃除とは、お陰様の世界なのです。
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