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身体からのメッセージ

先日循環農法で有名な九州大分の赤峰勝人さんのお話を聴きました。
  なずなグループ
  「ニンジンから宇宙へ」―よみがえる母なる大地
  アトピーは自然からのメッセージ

赤峰さんはこれまで二十数年の間、農薬、化学肥料を使わない自然農法を実践してこられ、
自然の循環の営みを壊さず活かすことが農業の基本と考えられ、
ご自分の農法を循環農法と名付けておられます。

この世の中に存在するものにはすべて意味があり、私たちが「悪いもの」と決めつけ、
排除しようとしている雑草、バイ菌、害虫にもすべて存在意義があり、
自然の生命の営みの中で大切な役割を果たしているとのことです。

神草 = 雑草?
  すべての草は何らかの使命を持っていて、その土地に不足しているミネラルを
  作り出してくれる。

神菌 = バイ菌?
  菌は死んだ細胞を食べてくれる循環の担い手である。
  健康な細胞は食べない。

神虫 = 害虫?
  亜硝酸態窒素(猛毒)を含んだ苦い野菜を食べてくれる。

人間にとってわずらわしい存在である蚊やブヨも害虫ではなく、
酸性血液の人に免疫を植え付けてくれる大切な役割があるとのことです。

ヒルは人間の汚れた血、悪血(おけつ)を吸うので、患部にヒルを当てて血を
吸い取ってもらう療法があるというのは聞いたことがあります。
誰もが忌み嫌うウジ虫も、傷ついた患部にわいた場合、その部分の腐敗菌を食べ、
患部が腐るのを守ってくれています。

ですから、蚊やブヨも何らかの意味を持って身体を刺しているのだということも
うなずけます。


ではその意味をどのように解釈すればいいのでしょうか。
「自然法則」の中の「陰と陽」「陰と陽<2>」でこの宇宙、自然、人体の陰陽について
簡単にご説明しました。
この陰と陽の理から考えれば、蚊やブヨの刺す意味も解釈できるというものです。

人体の陰陽図

陽性の部分(右側、足、下半身、お腹)ばかり刺される人は、
陽性の食品の害が身体に出ているということです。
具体的には動物性食品(肉、魚、乳製品)の取りすぎが原因と考えられます。

逆に陰性の部分(左側、頭、上半身、背中)ばかり刺される人は、
陰性食品の害が身体に出ていると考えられます。
陰性食品の代表は、お酒、砂糖類、お菓子、果物、アイスクリームなどです。

この陰陽の法則は、当然ながら蚊やブヨだけに当てはまるものではなく、
例えば胃ガンでも、腫瘍のある箇所が上部(陰性)なのか下部(陽性)なのか、
腎臓疾患の場合、問題があるのは左側(陰性)なのか右側(陽性)なのかで
原因が違うわけですから、当然対処すべき方法(治療法)も違ってくるべきなのです。

陽性のガンの場合、放射線治療のような極陰性の方法は効果がありますが、
陰性のガンの場合、効果がないばかりか、それでもって骨まで冒される
危険性を持っているのです。

一般論ですが、マクロビオティックの世界ではこの様に考えられています。

  陰性原因のガン・・・身体のよりふくらんだ柔らかい部分、皮膚、食道、乳房、胃壁、
               腸管、とくに上行結腸、横行結腸、膀胱など
  陽性原因のガン・・・身体のより陽性のひきしまった部分、肝臓、十二指腸、膵臓、
               腎臓、脳など
  陰陽双方が原因のガン・・・咽喉、肺、子宮、前立腺、下行結腸、直腸など

                          マクロビオティック健康法―正食のすすめ より

「西洋医学」の根本は対処療法であり、病気になった最も深い原因を追及し、
そこから治療法を考えるということは、残念ながらほとんどなされていません。
医療というものを大きく見直すべき時期がもう目の前に来ていると言えるでしょう。


赤峰さんは、これまで正しい食事指導で、
たくさんのアトピーで悩む人たちを救ってこられました。

赤峰さんは、
「アトピーは、体内に入った化学物質を排出する免疫反応です」
と言い切られます。

農薬、化学肥料、様々な食品添加物、これら人体に入り込んだ異物を排出しようという
働きがアトピー性皮膚炎という形で現れているのだということです。

アトピーになられる方は、たいていみそ汁をあまり飲まず、
コーヒー、パンを主食とされている場合が多いのだそうです。

これを農薬、化学肥料を使わない玄米、野菜中心の食事に変えただけで、
ほとんどのアトピーの症状が治まるのですから、
食事の人体に与える影響は計り知れないほど大きなものがあります。

食事に含まれる化学物質の害は、その種類によって、身体への出方が異なり、
アトピーの方につけてもらっている「食事ノート」からその相関性を発見されました。

  首から上の赤い斑点 ・・・ 小麦粉、お菓子、パン
  腕の内側、ヒザの裏 ・・・ 牛乳、卵、お肉
  お尻の乾燥した発疹 ・・・ 合成甘味料
  ヒザから上腕、背中 ・・・ 抗生物質、薬
  指先 ・・・ 養殖魚の毒物
  頭の表面 ・・・ 果物

私たちは農薬、化学肥料、化学物質の恐ろしさを、もっともっとよく知るべきですね。


「身体との対話」等で、身体に声をかけ思いを寄せれば、必ず返事が返ってくる
ということを書きました。
私の周りでもすぐに実践され、
「身体に声をかけたら、思いがけないところから治療についての
 いい情報が入ってきました」
という声もよく耳にするようになりました。

この宇宙、自然にはなにひとつムダなものがないのと同様に、
私たちの身体に現われている病や症状も、すべてなんらかの意味、
役割を担っています。

身体は、今この瞬間もたくさんのメッセージを発信し続けています。
それを何であるかを知る力、それが「生きる知恵」ではないのでしょうか。
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