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口周りの健康

昨年末、ある知り合い女性と話をしていて、
以前よりも滑舌が悪くなっていることに気がつきました。
彼女は奥歯が一本抜けてそのままにしているようで、
そこから息が漏れ、話し方にも影響を与えていました。

彼女に歯の大切さを資料を手渡し説明したのですが、
それを真に理解できるかどうかは本人次第です。

奥歯に欠損があると、
欠けている方では食べ物を噛むことができず片噛みになり、
自然と噛む回数自体が減っていきます。

噛む回数が減ると口の周りの口輪筋や歯茎の力が衰え、
口周りが痩せ、いわゆる“梅干しばあさん”のようになってしまいます。

年を取ってからの歯の残存数と認知症の発生率には高い相関性があり、
歯を欠けたまま放置しておくと、
脳の働きに大きな影響を与え、
認知症になりやすいというのは有名な話です。


認知症になり、意識がもうろうとしたお年寄りが描かれる時の
ステレオタイプな姿は、
顔を少し上に上げ、口をポカーンと開き、
視線は宙を彷徨っているというものです。

口が開くというのは、
多くの歯が欠損していて噛み合わせがきちんと整っていないということ、
また口の周りの筋肉が衰え、口元を閉じることができないということ、
さらには鼻が詰まっていて鼻呼吸ができず、
口から息をしているということ。

呼吸は、鼻毛というフィルターのある鼻でするのが本来の形です。
二つの鼻腔は左右の大脳と直結し、
鼻で呼吸をするからこそ脳に大量の酸素を送り込むことができます。
風邪で鼻が詰まると頭の働きが鈍くなるのはそのためです。

また視線、眼球が上向いた状態になることを三白眼と言い、
陰性(膨張する力)過多で、脳も圧迫され、
人相学では凶相のひとつと言われています。


人体の基本形は口から肛門に至る一本の棒、
いわゆるミミズのようなものであり、
その上端である口周りと下端である肛門付近が、
健康な肉体生命を保つ上で極めて重要であるとこは、
証明するまでもない自明のことです。

今日はそんな口周りの健康の大切さが、
日本テレビのニュースとしてネットで紹介されていました。
<死亡リスク高める「口の衰え」防ぐには?(日本テレビ系(NNN))>

先日、老化予防について、気になる研究結果が発表された。東京大学高齢社会総合研究機構による研究で、「口の衰えが死亡リスクを高める」ということが明らかになった。

東京大学高齢社会総合研究機構・飯島勝矢教授「特にささいな口の機能の衰えが複数積み重なると、最終的には要介護になってしまったり亡くなってしまったりって方が非常に多いということがわかってきました」

――果たしてそのワケとは?どうすれば口の衰えを防ぐことができるだろうか?

    ◇

■要介護や死亡リスクにつながる「口の衰え」

 Q:口の衰えというのは、あまり意識しないが?

簡単に言うと、年をとると、かむ機能が衰えていくということだ。それは介護が必要になるリスクや死亡するリスクにまでつながっていることがわかってきた。ここでその研究結果を見ていこう。

調査は東京大学高齢社会総合研究機構によって行われた。介護を必要としない状態の65歳以上、約2000人にまず、この6項目のうち、いくつあてはまるかを調べた。

1:残っている歯が20本未満
2:かむ力が弱い
3:舌の力が弱い
4:舌を巧みに動かせない
5:硬い食品が食べづらい
6:むせやすい

このうち3つ以上あてはまる人は口の働きが衰えている、衰えを感じている、ということになるのだが、約4年間追跡調査をしたところ、死亡率を比べてみると、口の衰えを感じていないグループを1とすると、衰えを感じているグループは、2.09倍、死亡リスクが高いことがわかった。

また、介護が必要になった割合では、口の衰えを感じているグループは衰えを感じていないグループに比べて、2.35倍リスクが高いという結果だった。差が明らかに出ているが、なぜこのような結果が出たのだろうか?調査をした東京大学の飯島教授に聞いた。

飯島教授「(口が)衰えてきますと、例えば硬い物を避けるようになってくると、そうするとそしゃくの筋肉が鍛えられずに、もっともっとかめなくなっていくと、食事の偏りが出てきますと、全身の筋肉も少なくなってくるだけではなく、色んな全体の身体機能の低下につながる」

■肉を食べることの重要性

また、飯島教授によると、特に口の働きが衰えている人には、かみにくいという理由で、肉類などのかみ応えのある食品を避けている人が多い傾向にあったという。たしかに肉は歯でしっかりとかむ必要がある。肉を食べることの重要性を飯島教授は次のように話している。

飯島教授「お肉を食べることによって、タンパク質をとれるわけですけども、それが筋肉を維持していくことにつながります。お肉とお魚にはそれぞれタンパク質はしっかり入っているわけですが、やはりそこにかみ応え、(肉は)しっかりかんでいかなければならないということで、そしゃく能力も維持されますし、積極的に盛り込んでいくことが重要」

■「普通」か「太ってる」人の方が長生きする傾向

お年寄りの中には、肉のかみ応えを嫌うだけでなく、太ることやカロリーを気にして肉を食べるのを避けている人も多いと思う。65歳以上の高齢者1048人の体格と生存率の関係を8年間追跡調査したグラフでは、太い人に比べて赤い線で示した“細い人”の生存率が低くなっていることがわかる。

痩せていると長生きしにくいということになる。それぞれの人の状況もあるので一概には言えないが、中高年にとっては、太っていることが生活習慣病など病気につながるので気にした方がいいのはもちろんだ。ただ、高齢者にとっては、「普通」か「太っている」人の方が長生きしていることがわかる。つまり“ちょい太”でも大丈夫、ということになる。

■むやみに肉を避けず、なんでも「バランスよく」

このことから見ても、太ることを気にしてむやみに肉を避けるのではなく、なんでもバランスよく食べることを心がけて欲しいと思う。楽しんでいろいろなモノを好き嫌いせずに食べること。また、家族や友人とのおしゃべりも大切。口をよく動かして、少しでも口の衰えを防ぐことが健康の秘訣(ひけつ)だ。



今は口周りの健康を保つためのいい器具や治療法が開発されています。
これらのページを読んでみてください。
  <ペコぱんだ>  <噛み合わせの驚異>

そしてその上で大切なことは、食べ物を感謝していただくこと。
その感謝の気持ちを表す行為として、
よく咀嚼するということです。

咀嚼不足は万病の元と言っても言いすぎではありません。
食べ物をよく噛む人は、
物事を深く考えることのできる人であり、
その人の生き方に直結します。

そのことを心に刻み込むため、
カバンの中にいつも箸置きを入れています。
この箸置きを意識することで、箸の動きをゆっくりにするのです。



お気に入りの箸置きとともに、
口周りの健康を考えてみてください。

2018.1.18 Thurseday
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