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2017年11月23日 ・・・ 適度な負荷

元来メカが好きなので、写真を撮るのは好きな方ですが、
もっぱら周りの人たちや自然を撮るばかりで、
自分の写真を人に撮ってもらうのはあまり好きではありません。

それでも自分の写った写真は専用のフォルダーに入れて管理しています。
インドに行った時に子どもの頃の写真なんかを見せると喜んでもらえますし♪

先日その中の一枚を見てみると、
日付が印字されていて、
それがちょうど今日勤労感謝の日で、
31年前のものであることに気がつきました。

よく撮れているものなので、その年の年賀状にしたのです。



この時は26歳、まだ若かりし頃です。
ブリジストンのマイル112というロードレーサーに乗り、
大阪のスポーツタカハシというショップで買ったつなぎを着ています。

バックに写っているのは亀嵩駅の駅舎です。
亀嵩をご存じでしょうか?
あの松本清張不朽の名作「砂の器」の舞台となったところです。



島根県の奥出雲地方にあり、
東北地方以外で唯一ズーズー弁を話し、
亀嵩そろばんと呼ばれるそろばんの産地でもあります。

出雲地方は出雲そばが名産で、
亀嵩駅は無人の駅舎ですが、
その駅舎の一角がそば屋になっていて、
そのそばも名物のひとつになっています。
この時はそのそばを美味しくいただきました。


あの31年前の亀嵩へのサイクリングは、
今もしっかりと記憶の中に残っています。
当時は島根県の県庁所在地松江市に住んでいて、
松江の自宅から国道9号線を走って安来節で有名な安来に行き、
そこから奥出雲へと入っていきました。

松江から安来までは約20キロ、そこはほぼ平坦な道ですが、
安来から奥出雲へは全体的に少しずつ標高が上がり、
たしか川沿いの国道をひた走った記憶があります。



亀嵩への道はとても快適でした。
木々に囲まれた一本道、
周りの景色を楽しみながら淡々とペダルを踏んでいると、
脳波がα波になったかのように快感が湧き上がり、
上り勾配であるにも関わらずも
ハイスピードでペダルを踏み続けることができました。



帰りは来た道と同じルートを逆向きに走ります。
行きは上り勾配だったので、
帰りは下りでより楽にペダルを踏むことができます。

けれどどうでしょう、
帰りは来た時よりもペダルの負荷が少ないにも関わらず、
スピードが乗ってこないのです。


これは経験された方なら分かるかもしれません。
もちろん帰路は疲れが溜まっているというのも一因ですが、
ペダルが軽くなり惰性で回るような状態だと、
ペダルを踏んだ時にスポッと力が抜けた状態になり、
コンスタントに踏ん張ることができないのです。

逆にほんの少しの負荷がペダルにかかった状態だと、
無意識的にその負荷に抗うようにそのペダルを踏む足に力がこもり、
気がつけば懸命にペダルを回しているという状態になっています。

その負荷は大き過ぎてはいけません。
根負けしない程度、その塩梅が大切です。

意識的に速く走ろうとした場合は、
当然下り勾配の方が有利ですが、
楽な状態ではあまり力が入らず、
少しは抵抗があった方が力を入れて踏ん張り続けられるというのは、
人間の生理的反応なのだと感じます。


その後もサイクリングには何度も出かけました。
目的地は自然の豊かなところが多く、
ほとんどは住まいのある出発地より標高の高いところで、
亀嵩のサイクリングで感じた “帰りより行きが楽”、
“少しの上り勾配が最も力が入りスピードが乗る”
ということをたびたび経験しました。

これはサイクリングだけではなく、
人生全般に当てはまることだと感じます。

『可愛い子には旅させよ』、『苦労は買ってでもしろ』、
『艱難汝を玉にす』、
そんな言葉にも通じます。

また何かものを頼む時は、
暇を持てあましている人よりも、
常に多くの仕事を抱えている人の方が迅速丁寧にしてくれるものです。

少しの負荷、そしてそこから生まれる “ノリ” が大切です。


亀嵩に行った11月23日は勤労感謝の日、
適度な負荷に喜びを感じるというのは、
勤労の本質でもあると感じます。

汗をかくというのはやっぱり喜びですね♪
適度な負荷とともに、その喜びを積み重ねていきましょう♪

2017.11.23 Thurseday  
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