弘法筆を選ぶ
本当に何かの道に熟達した人は、
道具を選ぶことなく、どんなものでも与えられたものを使いこなすというのは、
一面尊い事実です。

けれどもそれとは逆に、
道具にこだわる中から何かを学び、
そのこだわり方によって、その人の生き方や考え方が見えてくることもあります。

道具にこだわるとは、
何も高価なものや特別なものを使うという意味ではなく、
どこにでもある普通のものでも、
使う用途や思い入れによっては、特別な存在となることがあります。

こだわりとは、道具というもの自体にあるのではなく、
ものに接する人の思いの中にあるのです。


私はものには結構こだわり派で、
シンプルで単機能のものに憧れを抱きます。

昔ステレオに凝っていた頃は、
CDデッキ、アンプ、スピーカーという最もシンプルな構成で、
しかもアンプは電源スイッチとボリュームだけ、
スピーカーは10センチのフルレンジ一発という、
考えられる最低限の機能で日々音楽を楽しんでいました。

今もママチャリに乗って遠くまで出かけることがよくありますが、
私の乗り継いできたママチャリは代々変速機のないもので、
一文字ハンドルに高いサドル、このスタイルが好きなのです。

私が東洋的生命観に惹かれるのは、
シンプルさと奥の深さを併せ持っているというのが、
大きな理由のひとつです。

私は天命としてその生命観を探求すべく生まれ、
だからこそシンプルなものに強い憧れを抱くのだと思います。


トイレ掃除やガム取りを行っていて、
そのシンプルな行の中に、深い学びがあることを感じます。

またこの素晴らしさを人様に伝えていくためには、
その方法も、道具も、こだわりを持ちながらもシンプルでなくてはならないと考えています。

トイレ掃除は基本的には素手で行いますが、
それでも数少ない道具は欠かすことができません。
その道具の代表選手であるのが、
クレンザー洗剤のカネヨンと、
それをつけて便器や壁、あらゆるところを磨くサンドメッシュ、
このふたつの消耗品です。

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カネヨンは掃除道の創始者である鍵山秀三郎先生ご推薦のもので、
たしかに使いやすく、値段も200円ほどと安いのも魅力的です。

金属部分はクレンザーを使わず、ピカールという金属磨きを使いますが、
それ以外、公衆トイレのほとんどすべてのところは、
このカネヨンが使えます。
シンプルながら汎用性が高いというのがいいですね。

そのカネヨンをサンドメッシュというヤスリにつけて磨くと、
便器のしつこい汚れも驚くほどきれいになります。



しつこい汚れは、同じところを何百回、何千回と磨くことがありますが、
『どんな汚れも必ず落ちる』ということを、
私はこのサンドメッシュとカネヨンから教えてもらいました。
  (心の汚れも落ちますよ☆)

サンドメッシュはなかなかホームセンターにも置いていないのですが、
100円ショップでたまに見かけると、大量に買い込むようにしています。
目の粗さはいろいろあって、私は240番がお気に入りです。


路面にこびりついたガム取りは、
まずはヘラで大まかにこさげ落とし、
ガムを溶かす力のあるガム取り用のオレンジ洗剤をそこにたらし、
それを金属ブラシで擦り、最後雑巾で拭き取ります。

この作業は道具によって、随分と効率に差が生じますし、
ガム取り用のオレンジ洗剤が高価なのが難点です。
洗剤は小さなボトルで3000円近くします。

先日街中の文具店で、大きなボトルに入った800円ほどのオレンジ洗剤を見つけました。
効果の程は分かりませんが、
今度使ってみるのが楽しみです。



金属ヘラは、腰の弱いしなるものはダメで、
硬い刃先の鋭いものがいいのです。
いいヘラは100円ショップになかなかなくて、
ホームセンターで売っているものは高価なのですが、
これも先日たまたま立ち寄った100円ショップで、
理想的な材質と形状を持つヘラと出合い、棚にあるものをすべて買い占めてきました。

ガム取りは、硬い路面を何度もヘラで擦りますので、
消耗が激しいのです。

金属ブラシも、いいものを使えば作業が楽です。
これもガム取りに理想的なものが100円ショップにあり、
在庫の3本をまとめて買いました。


道具はやはりいいものはいい、
けれどもいいものが高いとは限りません。
安いものでも適材適所、
その道具が最も力を発揮できる場所を与えて上げれば、
思わぬ力を発揮するのです。

これは道具だけではなく、人間でも同じですね。
まずは自分自身、最も能力を発揮できることに取り組んでいきたいですね。 (^o^)v

20118.5 Friday


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