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2月27日 カニャクマリ


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カニャクマリも今日が最後の日、
今夜の夜行バスで飛行場のあるチェンナイに向かいます。

みんなに配った写真は大好評で、
まるで宝物かのように扱い、喜んでくれています。
あれだけ写真好きで、しかも自分の写った写真をほとんど持っていないのですから、
大喜びするのも当然でしょう。
「ブラザ〜♪ ベリ〜・ベリ〜・サンキュ〜♪」
下手な英語でたくさんの喜びの言葉をもらいました。

日本のサービス版にあたるインドの写真の標準的大きさは、
サービス版より一回り大きいハガキ大の大きさです。
これを一枚プリントするのが6ルピー、約10円、
子どもたちには200枚ぐらいプリントして渡しましたので、
約2000円の出費です。

少し手間はかかったものの、
子どもたちにとってのかけがいのない思い出の品を提供できたかと思うと、
こんなに安いものはありません。
子どもたちの喜びの大きさが、自分とっても最高の喜びと宝物になりました。 (^o^)v


光大きければ影もまた深いもの、
ホームの可愛い子どもたちにまったく問題がないわけではありません。
先日ホームにいる数人の大きな男の子たちが、
ホームの中にある椰子の実やカシューナッツを外に持ち出しお金に換え、
学校をさぼり、そのお金を持って近くの町まで行き、
映画を見ていたとのことです。

その他ドイツからもらった文房具も売ってお金を得ていたそうで、
彼らには厳しくしなければいけない、
甘くしていると、大きくなってもそういう癖が抜けなくなり、
最後にはナイフで自分を刺すようになるだろうとまで
スギルタンは言っていました。

ホームの中でのスギルタンの権威は絶大で、
子どもたちは遠くからでもキチンと丁寧な挨拶をしています。
少し恐れているのではと思える面もあるのですが、
そのぐらいしなければ子どもたちを統率することができないのでしょう。

「お前はホームの実情が何も分かっていない」
スギルタンは自分に対してこう言いますが、
いけないことをした子どもたちでも、周りからの愛情をたくさん受けて育っていれば、
きっとそんなことはしなかっただろう、そう信じています。
また今の環境の中でも、これからいい育ち方をしてもらいたい、
そのことを切に願います。

自分にできることはただ彼らを抱きしめてあげることだけです。
凜々しい顔をし、立派な体格をした男の子でも、
自分にさかんに抱きついてきますが、
愛情を求める彼らの気持ちがよく分かります。


インド社会も大きく変わりつつあります。
ここカニャクマリのホームも、二十数年前のできた当初は、
三百名以上の子どもたちがいてすべてての施設が満杯状態だったそうです。
けれど昔は五人、十人子どもがいるのが当たり前だったインドの家庭も少子化が進み、
子どもの数が減り、現在のホームにいる子どもたちの数は約60名程度です。

スギルタンは現在60歳、後継者がいないホームは今後どうなっていくのでしょう。
また三つのホームの支持母体であるドイツの団体も、
今はヨーロッパ全体がユーロ危機で大変な状態のようです。

けれどどんな状態であろうとも、
今目の前にいる子どもたちの顔がイキイキと美しく輝いていることは事実であり、
この笑顔を曇らせないよう、
外国人の自分としては何ができるのか、
問題は単純ではありませんが、ただそのことを深く思います。


今日はすべての学校がお休みです。
女の子数名がスギルタンの家に入り、
床を丁寧に掃き、水拭きをしてくれました。
台所も片付けて、冷蔵庫の中も整理しています。



一生懸命しているところを写真に撮ろうと思ったら、
ジャスピンが恥ずかしがって顔を隠してしまいました。



けどみんながんばってますね♪
その労をねぎらい、掃除している女の子たち全員にキャラメルをあげたら、
後でジャスピンが「サンキュ〜♪」と言って、
ほっぺにチュ〜してくれました。 ^^☆

ジャスピンは18歳の乙女ですからね。
ちょっとドッキリしますよ♪ (*^・^*)


男の子たちはいつものようにコマを回したりして楽しんでいます。
久し振りにカメラを持ち出してレンズを向けると、
気がついた子がすぐに駆け寄ってくるのです。



女の子のコテージでは、DVDプレーヤーを運び込んで音楽を聴こうとしています。
けれど機械の調子が悪いのか接続がおかしいのか、なかなか音が鳴ってくれません。
そこで自分のパソコンを部屋から運び、外部スピーカーと接続したところ、
バッチリ音が聴けるようになり、また映像も見られるようになりました。 (^o^)v



先日コモリン岬に行った際に、
インドのポピュラー音楽がたくさん入ったDVDを買っていたので、
それを子どもたちに見せると大好評です。
みんな食い入るように見つめています。
映画、音楽、ダンス、・・・ インド人はみんなこれらが大好きです。 ^^☆

音楽に合わせてダンスも披露してくれました。
学生YMCAの彼女も見よう見まねで一緒に踊ってます♪



普段なかなか音楽に合わせてダンスを練習する機会なんてないでしょうに、
それでも女の子たちのダンスの上手さは目を見張るものです。
元々体がしっかりできていますし、センスがいいのでしょうね。

男の子だって踊っちゃいますよ♪




ここでの楽しい時も終わりに近づいてきました。
みんなたくさんの喜びをありがとう。
みんなが幸せになることを祈っています。



日本に帰らないで〜という声を聞くと胸が痛くなりますが、
出会いがあれば別れもあるのですね、また会える日を楽しみにしています。
元気でね〜♪





ナガラコイルの町まで車で送ってもらいます。
窓を開けて手を出すと、そこにちっちゃな手が何本も伸びてきます。
“レイター” (さよなら、また)という言葉がたくさん聞こえます。

子どもたちの素直さ純粋さを、別れ際になってまた強く感じます。
もっともっとこの子たちと遊んであげればよかったな〜、そんな思いも湧いてきます。
スギルタン夫妻からは、またサカイが泣くんじゃないかとからかわれますが、
やっぱり別れは寂しいですよ。 ……(つд`)


そんな思いを吹っ切るように、車は町に向かって走り出しました。
ナガラコイルのバスターミナルにはたくさんのバスが並んでいて、
しばらく椅子に座って待っていると、乗るべき夜行バスがやって来ました。
生まれて初めて体験する寝台バスです。



車内には通路を挟み、シングルとダブルのベッドが二段ずつ並んでいます。
日本では法律の関係でこういうバスを走らせることはできないのでしょうが、
これはとても快適でした。
ゆったりとしたリクライニングシートもいいですが、
やっぱり完全に横になった方がよく寝ることができます。



ナガラコイルを出発するのがなぜか一時間以上遅れたものの、
途中何度か休憩をしながら、快調に目的地チェンナイに向かって走ります。

明日から飛行機に乗るまでの丸四日、
チェンナイの子どもたちと過ごします。
それはまた大いに楽しみなことであります。 (^o^)v



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