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5月27日 花祭り


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お寺の朝は午前4時半の法要からスタートします。
遠くで鳴る太鼓の音が耳に入り、
横で寝ている二人を起こさないようにしてベッドを抜け出します。



まだ外は真っ暗で、本堂の中の電気も最小限しか灯されていません。
お上人さんや庵主さんたちの太鼓の音、南無妙法蓮華経の声に合わせ、
私も団扇太鼓を手にお経を唱えます。

実は私の足はなかなか腫れが治まらず、
たぶん内側からきているのだろうということで、
今日は医者に診に連れて行ってもらうことになっています。

足は全体が腫れて、立っているだけてズキズキと痛み、
びっこを引くようにして歩いています。

そんなことで床に直接座ることができず、
椅子をお借りして、椅子に座っての参拝です。
インドの習慣で朝は熱いコーヒー(もちろん甘いミルクコーヒーです)を飲むらしく、
私にも一杯入れてくださいました。



一時間半のお勤めが終わり、
参拝したインド人たちには小さなキャンディーが手渡されます。



午前6時過ぎ、本堂を出たところから朝日を拝みます。



これが5月27日、今朝の南インド、サンカランコービルの夜明けです。



つづいて大きな石碑、玄題宝塔にお参りします。
花は摘み取ったばかりのハイビスカスのつぼみをお供えします。



その次は現在建設中の仏舎利塔の模型に参拝です。



完成する実物は高さ40メートルとなる予定ですので、
この十倍以上の大きさです。

その横にある仏舎利塔工事現場に手を合わせます。



石谷上人が手を合わせておられるのが仏舎利塔の中心となる場所で、
その下に本物の御仏舎利(お釈迦様の遺骨)が収められています。

これはお釈迦様がこの木の下で悟りを開いたといわれる菩提樹の木です。



最後は日本山妙法寺の開祖藤井日達聖人の部屋に参拝します。
お師匠さんの部屋、グルジルームと呼ばれています。



朝の法要はちょうど二時間、とても心地いい時間もこれで終了です。

部屋に戻ると、たぶん昨夜私が踏んづけそうになったリスだと思うのですが、
それが部屋の隅でうずくまっていました。



近くで見ると可愛らしさ倍増です。 ^^☆
リスはものすごくすばしっこい動物ですが、
こいつは少しのんびりタイプのようで、
なかなか部屋から出て行こうとしませんでした。

お寺の中にガンディー・ミュージアムと書かれた看板が置かれています。



このお寺の地主さんが、
ガンディーさんの博物館をこの地に建てたいとの希望を持っておられるそうですが、
実現すれば素晴らしいことです。

虫干し(?)される食材の数々。



お寺の中にはこんなレンゴリも描かれています。



このふたつのレンゴリは、本堂への階段の下に描かれているもので、
今日は大きな法要のある日なので、ハイビスカスの花が添えられています。





今日は5月の満月の日、お釈迦様の誕生を祝う花祭りです。
日本では4月8日が花祭りとなっていますが、
ここインドでは、5月の満月の日が花祭りなのです。



5月の満月の日といえば、
地球の地下深く内部にあると信じられている地底王国シャンバラから、
解脱した覚者たちが地上の現れるウエサク祭というのが、
チベットや京都の鞍馬寺で行われる日です。
やはりこの日は意味のある日なのですね。





インドの人たちも多数参加して法要は行われました。





お経に合わせ、花びらを模した色紙を紙吹雪のように宙に投げます。





タミル語で、
たぶん今日の法要の意義などをリラ庵主さんが参拝に来た人たちに説明をしています。



その後は一人一人前に出て、お釈迦様の像に甘茶をかけ、
きれいな花をお供えします。



そして石谷上人から参拝の記念にバナナやお菓子を受け取ります。





順番を待つインドの人たち。



田舎町サンカランコービルの子どもたちはとても素朴で可愛いものです。 ^^☆



ムルガンも息子さんと一緒に参拝しています。



お菓子を受け取った子どもたち。



甘茶をかけている姿は、やっぱり可愛い女の子の方が絵になります。



私もみんなと同じように参拝し、お菓子を受け取り、
それをその場で美味しくいただきました。

インドに来て太らないように気を付けていたのですが、
インドではなぜかたくさん食べても余り太らないような気がして、
最近は好きなものを適当に好きなように食べるようにしています。

きっと生命のパワーあふれるインドの食事は、
新陳代謝がよくなって、すぐにエネルギーに換わるのでしょう。

けどインド人は太っている人が多いですね、
ものには限度があります。
特に甘い物は食べ過ぎ注意です。 (>_<)


ムルガンたちと車に乗って町に出ました。
今日の法要のお昼の食事を提供してくださる食堂店主の方がいて、
それ受け取りに行ったのです。

車は道の端、誰かが店開きしていようが反対車線側であろうが、
一向に構わず停め放題です。



懐かしいサンカランコービルの町、
インドの町は、当然ながらどの町も微妙に雰囲気が違います。



ここサンカランコービルは、一昨年インドで初めて長く滞在した町なので、
とても深い思い入れがあるのです。

提供していただいたランチは、とても美味しくいただきました。



同じインドの食事でも、
カンニャクマリのスギルタンのところでいただくものとここでのものは、
何かが少し違っていて、
特に木村庵主さんが作るものは日本人の感覚に訴えてくる何かがあってグッドです。





部屋に戻ってパソコンを打っていると、
リラ庵主さんがパソコン用の机を持って来てくれました。
3時には木村庵主さんがコーヒーとフルーツを運んでくださいます。

何もかも至れり尽くせり、まさに天国、
ここは仏教のお寺ですから天国というよりも極楽ですかね。 ^^☆



4時半にドクターの予約をしてくださったそうで、
石谷上人、リラ庵主さんとともにお寺のジープに乗って
サンカランコービルの町に向かいます。



この古いジープは、
ムンバイ(旧ボンベイ)で活動されている森田上人からもらわれたもので、
ムンバイのあるマハシュトラ州 MH の文字がナンバープレートに書かれています。

町に行く途中で出会った農民たちの行列。



こちらは町中で出会ったクリスチャンの行列、
とにかくインド人たちは、鳴り物入りの行列が大好きです。



道を尋ねながらお医者さんの所に着いたのが4時45分、
ブルーシートの向こう側で、たくさんの人が座って順番を待っています。



ところがお医者さんはティルネルべりの町から来るらしく、
予定が遅れて6時頃になるだろうとのことです。

ただひたすら待ちます。
座っているリラ庵主さん、向こうの方の白い車の中では石谷上人が座っています。



あっちへ行ったりこっちへ来たりして時を過ごします。
今は歩くと足がズキズキして痛いのですが、
医者に診てもらって注射をしてもらえばすぐに治るだろうとのことです。

木村庵主さんはここに来て5年になられますが、
二年目に私と同じような腫れが全身に現れ、
今日私が診てもらうお医者さんに注射をしてもらい、
薬をもらったらほどなく全快したとのことです。
私もそうなりたいものです。
この腫れ、痒み、痛みと闘ってもう一ヶ月にもなります。

石谷上人が手持ちの易の本で観てくださいました。
私と石谷上人は九歳違いの同じ五黄土星です。
五黄土星は、今年は南西への旅がよくないそうです。
南西、日本から見てインドはまさに南西ですね。 (☆o☆)

「だからこんな風に手足が腫れたんでしょうかね」
石谷上人はそう言われました。
そうかもしれません、けれどもそうだとしたら、これは一種の厄落としでしょう。



診療所の中はこんな感じです。
薬がたくさんの棚に収まっていて、ガラスの向こう側が診察室です。



待つことちょうど二時間、ようやっと先生が到着し診察開始です。
それからほんの二十分ほどで私の順番が回ってきました。
石谷上人、リラ庵主さんも一緒に中に入って通訳してくださいます。



スコープのようなものを傷口に当てると、
それが拡大されてテレビのモニターに映し出されます。
聴診器を胸や背中何カ所かに当てて心音を聞いておられます。
そして問診、これで薬を処方してくださいました。

そして注射も、
注射は診察室の向かい側、カーテンの向こうに女性がいて、
処方箋を見ながらいくつかの薬瓶から薬液を注射器に吸い込み、
それを左肩に注射してくださいました。

注射を打たれるのは何年ぶりでしょうか、
献血の時は血を抜いたり検査するために注射器を差しますが、
治療のために注射を打たれるのは二十年以上ご無沙汰しているかもしれません。

ともあれこれで今の苦しみから解放されるかと思うとホッとします。
石谷上人、リラ庵主さんには長い時間お付き合いいただいてただただ感謝です。


お寺に戻った時はもう真っ暗、5月のインドでの満月です。



薬はこんなのをもらいました。
石鹸、塗り薬、朝・昼・夜用、飲み薬はそれぞれ8錠づつあります。



薬を飲むのも、6年ぐらい前に治験で偽薬を飲んだ時、
そして一昨年インドで水虫用の薬を一錠だけ飲んで以来ですが、
今回は何日間か飲み続けてみようと思います。

お寺での夕食は、すごくジャパニーズテイストなので感激しました。 (^o^)v



おかゆに海苔、梅干し、それになんと醤油をかけるのです。 (^o^)v
ココナッツから作った添え物も、少しガーリックが入っていてなかなかのものです。

日本人にはやっぱりこの醤油が欠かせません。
インド人にとってのカレーのスパイスやチリみたいなものです。



このキッコーマン醤油は、インドの店で買えるそうですが、
1リットルで270ルピー(約570円)と、
日本で買うよりも少し高価、インドでは贅沢品の部類でしょう。
けれどもこのほんの少しの醤油の味は何ものにも代えられない宝です。
自分が日本人であることを実感します。

今日はお医者さんに行くことができ、日本の味も味わい、
少しずつ厄落とし(?)もできつつあるのかなといった感じです。

南無妙法蓮華経、やっぱり私は日本人です。



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