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“知る” と “分かる” と “できる” 、この違いがお分かりでしょうか？
こんなことを大昔公文に勤めていた頃、
偉そうにお母様方に語っていました。
算数を例にとってお話しすると、
３×５ という算数九九の問題で、
・知るというのは、
先生が積み木などを使って、
３つの積み木を５つ合わせると１０個の積み木と５つの積み木になる、
だから答えは１５だという説明を受け、やっと理解できるレベルです。
・分かるというのは、
両手の指を使って数字を数え、
時間はかかるけれども自分でなんとか答えを導くことができる状態です。
・できるというのは、
サンゴジューゴ！
答えがパッと瞬間的に口をついて出てくるまで理解、習熟をるということ。
これではじめて “できる” ということができます。
算数は積み重ねの学問ですので、
この九九が “できる” 状態にまでならないと、
これより難しい１７×１３とか、７９÷８などのかけ算、割り算、
またその上の分数計算、方程式などは、
ほぼ計算することが不可能です。
英語も算数と同様積み重ねの学問です。
根本の基礎ができていなければ、その上の応用、発展は望むべくもありません。
日本人の英語力は、一般的に読み書きはそこそこできても、
話したり聞くことが苦手だとよく言われますが、
私もその例外ではありませんでした。
二年前から音読やヒアリングというペーパーテスト対策ではない、
英語で会話をするための学習を続けてきて、
これまでまったくといっていいほど聞き取ることのできなかった
ナチュラルスピード、あるいはノーマルスピードの英会話が
ほんの少しずつ聞き取れるようになってきました。
この少しずつでもできるようになってきたという喜びをバネに
これまで学習を続けてきたのですが、
音読はするものの、自分の頭の中で思っていることを英語にして口に出すという
話すためのトレーニングはほぼまったくと言っていいほどやっいません。
なぜやらなかったかというと、理由は簡単です。
まずめんどくさかったということ、
そして音読やヒアリング、あるいはたくさんの英文を読んでさえいれば
自然と自分の思っていることを英語で話せるようになるだろうと
安易に期待していたからです。
けれども実際はまったくダメでした。
二年近く学習を続けてきて、口から出てくる英語表現は、
学習をはじめる前とほとんど変りません。
中学校一年生で習うような簡単な構文ですら
頭の中でいろいろと時間をかけて変換作業をし、
ケアレスミスをしながらポツポツと自信なげに話さざる得ないといった状態です。
これは絶対になんとかしなければなりません。
英語を話すという能力においては、
私は中一レベルの英文でさえ “できる” といった状態になっていないということを
認め、対策を考える必要があります。
なんだかまたこれからとてつもなく長い道のりを歩まなければならないような気がして
すごくうんざりとするのですが、
英語を話すための学習を、最も基礎の部分からはじめることにしました。
テキストは二年前に英語を学習しはじめた当初に買った
瞬間英作文トレーニングを使いました。
このテキストには、
これは良い本です。 → This is a good book .
といった中一の教科書の最初の方に出てくるような英文から、
彼女は初めて車を運転した日を決して忘れないでしょう。
→ She will never forget the day when she drove a car for the first
time .
といった中学校の最後の方で習う文章まで、
ワンレッスン１０題、７９レッスン全７９０の日本文とそれに対応する英文が載っています。
それぞれのレッスンは文法的な課題ごとに少しずつ難しくなっていくようになっているので、
最初から学習をしていくと、中学校の全課程分の英作文トレーニングができるという
仕組みになっています。
英語を読み書きする力と話す力に大きな格差があるというのは、
私だけではないようです。
この本の著者である森沢洋介さんが後書きで述べていますが、
森沢さんは以前予備校で英語講師をした当時、
タイムやニューズウィークも楽に読めるほど英文を読む力がついていたにも関わらず、
話す方はさっぱりで、アメリカ人と話をした時、
「日本語がお上手ですね。どのくらい、勉強されたのですか？」
という日本語ですらすんなりと英文に変換できなかったそうです。
英語の読み書き、これと話すということは、また別の能力です。
「瞬間英作文トレーニング」の付属ＣＤは、
これまで何十回も聞き、そのたびに
「あ〜なるほどなるほど、分かった分かった」
と受動的に聞き流していたのですが、
聞いて分かる、つまり “知る” あるいは “分かる” といったレベルで、
私の頭の中では、まだまったく “できる” という状態には達していなかったのです。
テキストの最初のページから、日本文を見て、英文に変換するトレーニングをはじめました。
英文を隠して、日本文を見てそれが言えるかどうかチェックします。
間違ったものは何度も繰り返し音読し、
日本文 → 英文、この変換が瞬間的に口頭でできるように練習します。
当然ながら最初の方からつまづいてばかりです。
主語の単複、三単現の s 、現在とか過去の時制、冠詞の付け方、
面白いようにボロボロとケアレスミスを連発します。
けれどもミスがあるということは、それだけ学習効果もあるということです。
１ページ、１ページ、着実に力がついていくのが体感できます。
それまでは何か英語で表現しようとしても、
頭がフリーズして脳から口に英文が下りてこなかったものが、
トレーニングをはじめて三日、四日たったころから
ほぼ無意識に近い状態で大まかな英語の構文が頭に浮かび、
文の最初の英文が口からすんなりと出てくるようになってきました。
これままさに未知の体験です。
こんな短期間で効果が出るとは ・・・ 正直ものすごい驚き、
そして喜びでした。 (^o^)v
スラスラと話される英会話を聞き取れるようになった時も驚きと喜びでしたが、
今回の話す力の向上はあまりにも短期間で効果が出たので、
本当にただただびっくりです。 w(*ﾟoﾟ*)w
中学校で英語を習い始めてから三十数年、
こんなに短い期間で英語の力が向上したと感じられたのは、
間違いなく初めてです。
これも中学校、高校で英語の文法的なことを学習し、
この二年間音読やヒアリングで英語感覚をトレーニングしてきた結果だと思います。
たぶん二年前、今の同様の話すトレーニングをしても、
こんなにすぐには結果は出なかったでしょう。
テキスト一冊、７９０文すべての日本語 → 英語変換トレーニングをするのに
ちょうど二週間かかりました。
少しずつ復習しながら、毎日二時間ぐらい学習しました。
最初はどんどん力がついてくるのが楽しくて、
テキストのページを次々とめくっていきました。
レッスンの内容は、ページを追うごとに少しずつ難しくなっていきます。
後半少しずつペースが落ちてくるだろうと思ったのですが、
ひとつずつレッスンを進めるうちに自然と力がついてきて、
テキストの最後の方になっても意外なほどペースダウンせず課題をこなすことができました。
ただ文法事項や単語など気になった箇所は、
随時参考書や辞書を調べながら学習していったので、
中身の濃い分若干スローペースになりましたが、
それはそれで手応えのある楽しい作業でした。
テキストを最後まで終えた今は、
再度最初からテキストを復習し、より “瞬間英作文” できる基礎力を培っています。
これまですごく不安に思っていた話す力をつける道筋が、
この瞬間英作文のテキストでハッキリと見えてきました。
これからはただ現在の延長で、
より高度な日本文 → 英文の変換トレーニングへと進んでいくだけです。
次はこの「瞬間英作文トレーニング」の続きのテキスト、
文法事項順ではなく、ランダムに会話文がでてくるものに進むか、
あるいは評判のいい「英語口」シリーズにするか、
少しだけ迷っているところです。
（迷うのもまた楽しいものです）
千里の道も一歩から、
努力は必ず報われる、
英語を学習する過程で、様々なことを学ばせてもらいました。
2009.5.13 Wednesday
   
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繰り返し練習で、英文を作る能力を身につける
これから効果が楽しみ。
語順を身につけると思えば
単純な勉強法がよかった
