宮島トイレ掃除の集い レポート
公衆トイレ掃除の会としてはじめて広く参加を募った「宮島トイレ掃除の集い」、
8月8日(土)、当日の朝を迎えました。
集合場所となった宮島の桟橋西側には午前9時前から三々五々人が集まりはじめました。
台風の接近などで天候も心配されたのですが、
抜けるような青空の元、今年一番の暑さという好天に恵まれました。
参加人数も当初は100名を少し切るぐらいかと予想していたのですが、
遠くは九州から、また新聞を読んで来たという方も何人もおられ、
ちっちゃな子どもさんからご年配の方まで総勢130名という大盛況になりました。
中央でハンドマイクを握っているのが、
今回の宮島の会を企画した先川孝德さんです。
いつものように掃除にあたっての注意事項、集合時間、班分けなどについて
説明をします。
この宮島で掃除をするにあたり、たくさんの方たちにご協力いただきました。
当日掃除参加者に展望浴場を開放してくださった錦水館の武内恒則社長にも
一言ご挨拶いただきました。
この会の前日に事前調査ということで、宮島中心部のすべての公衆トイレを見て回ったのですが、
やはり中国新聞への投書、また今回の掃除の会の影響なのか、
どのトイレもみなきれいに掃除されていました。
その中でもここなら・・・というところ8ヵ所を選び、
8つの班に分かれて班ごとに移動してもらいます。
一番遠い紅葉谷の公衆トイレは歩いて30分ほどかかります。 (;´Д`A ```
お疲れ様でした。
掃除が始まればいつもの会と変りません。
たわしやスポンジを使い、床や便器を素手でゴシゴシと磨き上げていきます。
宮島の公衆トイレはきれいな外観の建物が多くあります。
鹿除けの扉が必ず付いているのも特徴です。
尿石がびっしりとこびりついた水濾しです。
どんなにしつこくこびりついた尿石でも
何百回も徹底的に磨けば少しずつ汚れは落ちていきます。
この尿石を落とす作業は、トイレ掃除の中でも最もやり甲斐のあるもののひとつです。
今回は可愛らしい高校生の女の子たちもたくさん参加してくれました。
子どもたちが明るく楽しそうに掃除をしている姿を見ると、
とても希望が感じられます。
トイレの中にあるものは濡れてはいけないので、
いったんすべて外に出します。
今日は天気がよかったので作業は順調です。
翌9日は一日雨だったので、本当にラッキーでした。 (^o^)v
公衆トイレの会は、なぜかいつも好天に恵まれます。
全員がただ黙々と便器を磨いている姿を見ていると、
まさに聖なる時間、聖なる空間といった雰囲気です。
厳島神社に近い清盛神社のトイレでは、
手が余った人が砂浜を掃除していました。
こんなちびっ子たちもお手伝いです。 ^^☆
厳島神社手前の御笠浜公衆トイレでは、
錦水館武内社長が汗を流していました。
武内社長は初めて公衆トイレの会に参加され、とても感動されたご様子で、
早速『宮島の公衆トイレをピッカピッカにする会』を立ち上げ、
まず自ら実践することをブログで公言されました。
素晴らしいです。 ヾ(´ー`)ノ。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'
< 宮島ダイアリー 宮島の公衆トイレをおそうじする会に参加しました。 >
表参道商店街の一角にあるトイレでも、こんなちびっ子がお母さんの助けを借りながら
一生懸命掃除を手伝ってくれていました。 ^^☆
この日はとにかく暑い日で、
私は掃除をせずに各トイレをカメラ片手に歩いたのですが、
上に着ていた半袖シャツは完全に汗でぐしょぐしょ、
途中ペットボトルのお茶を三本飲みましたが、それでもまったく足りないぐらいでした。
トレイ掃除に参加された皆さんもさぞ汗だくになってお疲れのことと思います。
ありがとうございました。 m(_ _)m
11時を過ぎた頃から、
掃除が終わり爽快な顔つきの参加者の方たちが桟橋の方に戻ってこられました。
みんなの荷物を狙って鹿君もやってきました。
お腹が空いているのでしょうか。
掃除のあとに飲む缶コーヒーは最高の味です。
今日の缶コーヒーはキリンビバレッジさんよりご提供いただきました。
そして宮島といえばもみじまんじゅう、
老舗の藤い屋さんからは美味しいもみじまんじゅうを二個ずつお土産にいただきました。
車椅子に乗っておられるのは今回わざわざ九州から駆けつけてきてくださった豊田詔子さん、
重い障害を持ちながらも、会社経営、講演でご活躍されています。
私も少しだけ豊田さんのお掃除されているところを拝見しましたが、
その凛としたお姿から、人間の持つ力強さ、逞しさを感じました。
<逆境に耐えて成功する>
最後は恒例のスピーチと感想発表会です。
マイクを持つのは元広島市東区長の山口富久さん。
トイレ掃除の持つ素晴らしい力を各地で講演されています。
<トイレ掃除が学校を変え街を変えた<1>>
この鍵山秀三郎さんの本には、山口さんとの対談が載っています。
一橋大学で社会学を学んでいる西東さんは、
ゼミの研究テーマでトイレ掃除のことを研究していて、
今回の宮島の会に参加してくださいました。
発表している時も鹿君がうろちょろして、
みんなの笑いを誘っています。
今回は新聞記事を見て参加してくださった方が何人もおられて、
そういった思いのこもった方たちの発表はとても心に響きます。
最後はシンガーソングライターのあどRun太さんが歌う掃除の歌でフィナーレです。
いろいろと準備が大変だった宮島トイレ掃除の集いも無事終了、
まずは大成功といったところです。
今回の参加記念品として押し花をラミネートしたしおりを用意しました。
広島中心部の紙屋町地下街シャレオの一角にあるふれ愛プラザで発注し、
竹原市の聖恵授産所という体に障害を持つ人たちが働く施設で作っていただきました。
このしおりの裏面には「トイレ掃除は心磨き」という文字が入っています。
このことを一人でも多くの方たちに知っていただけるよう、
これからも活動を続けていきます。
2009.8.8 Saturday 開催
記録 : 酒井伸雄
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