ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
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元はじまり<6>

三十数年前の精神世界の出発点にさかのぼり、
自分の心の歴史を振り返ってみると、
いろんなことが思い起こされます。

天理教で教えていただき、
今でも心に残り、大切にしている言葉があります。
それは『なるほどの人』という教えです。

なるほどの人、・・・
あの人は何も語らないけれども、
どこか普通の人と生き方が違うなあ、
普段から輝いて見えるなあ。

なるほど、あの人は立派な信仰を持っておられるから、
あんな素晴らしい生き方ができるのか、なるほどなあ ・・・ 。

口で理屈を語るのではなく、
その人の生き様から信仰の素晴らしさを説けるような人になりなさい、
それがなるほどの人ということです。


自堕落な生活、人が眉をひそめるような生き方をしながら、
人は幸せになることができるでしょうか。
けっして世間の常識の枠に則った生き方をするべきだということではないのですが、
天の法則に適った素晴らしい生き方をすること、
これが幸せになる唯一の道だと信じています。

これはテクニック(手法)の問題ではありません。
何らかのテクニックを用いることにより、
よりよい生き方に導いてもらえることもあるでしょうが、
テクニックはあくまでも手段であり、
最終的な目的とはなり得ません。

願望実現のセミナーで学んだテクニック、
寝室にはピンクのカーテン、玄関には○○の置物、・・・
そういったものを追い求めるのが悪いことだとは思いませんが、
それらはあくまでも手段であり、
それらを自分の人生にどのように活かすのかということが問題です。

そのためには、自分は何のために生きているのか、
どんな人生を歩んでいこうとしているのか、
そのことを頭にしっかりと描いておく必要があります。


人に求められるのは生き方です。
それを求める手段であるテクニックは何でも構いません。
どんな宗教でもスピリチュアリズムでも、思想でも、
「自分にはこれが合っている」と思えるならば、それに邁進すればいいのです。

「なるほどの人」とは、
本来は人から「なるほど」と思われるような評価を得られる人間になる、
ということなのですが、
より真意をくみ取って私なりに解釈するならば、
「心の内なる輝きを発揮できる生き方をする」ということであり、
また「天命をまっとうする」ということでもあると思います。


あなたは今何に興味を持っておられるでしょうか?
その興味のあることを追い求めていったなら、
心の内側はより一層輝きを増すことができるでしょうか?
それは天命をまっとうする道に通じるでしょうか?

人はこの世に生まれ落ちた瞬間、全員が天から封書をもらって生まれてくる。
その封書を開いたら、あなたはこういう生き方をしなさい、と書いてある。
しかし、せっかく天からもらった封書を一回も開かないままで死んでいく人が多い。
                                 〜 森信三 〜


まずは心の中の封書を開き、自分の天命、
心の内の輝きを増すための道というものを知らなければなりません。

それが「なるほどの人」への第一歩です。

2011.2.6. Sunday  
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