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すべては循環している

いらないガラクタが部屋の中にたくさんあると ・・・ 、

    空間を無駄にしてしまってもったいない。

    ものを探す時間を無駄遣いしてもったいない。

    大切なものを十分に活用し、
    そこに意識を向けることができなくてもったいない。

ものを捨てるのがもったいないのではなく、
ガラクタがたくさんあることによって、
空間、時間、大切なものの価値、そういったものを活かすことができないことが、
本当の意味で “もったいない” ことです。


何事もそうですが、頭で知るということと、
実際に行動に移せるのとでは大きな違いがあります。

まだ使えるもの、愛着を持っているものを捨てるには、
相当の覚悟と勇気が必要です。
ものを捨てるということは、過去への執着心と同時に、
未来への恐怖心をも捨てなければなりません。

これはもしかしたら将来役に立つ時が来るかもしれない、
いざいる時になって、これがなかったら困るんじゃないだろうか ・・・ 、
自分の未来に対する100%の信頼がないがため、
その保険の意味で、
過去身の周りを埋めていたものに対する思いが断ち切れないのです。

未来に不安を感じ、たくさんのものを身近に置いていても、
その不安とものを抱えたままでは、それなりの未来しか築けません。

今の自分にとって最も大切なもの、課題に対して意識を絞り、
それに向って一直線に進んでいく、
これは自分の望む明るい未来を築いていくための大切な早道です。


私も以前はものをたくさん手元に取っておくのが大好きでした。
きれいな包装紙、ガラス瓶、古い雑誌、 ・・・
いつか役に立つだろう、いつか人様にプレゼントしたら喜んでもらえるかもしれない、
そんなことを考えていたら、どんどんどんどんものは溜まっていく一方でした。

それを意を決して大処分し、
本や雑誌は段ボール30箱、その他ガラクタはビニールのゴミ袋30袋、
ほぼ一時にキレイに整理をしたら、
心も体も爽快そのもの、
目の前の視野が一気に開けたような感覚でした。

山のようにあったガラクタに、
これはどうしよう ・・・ 、何か役立てる方法はないだろうか ・・・ 、
潜在意識の目は常にそちらにも向いていたのですね、
ガラクタを一気に処分して、
それまで余分なガラクタに向いていた意識の目が、
大切なものだけに向けられるようになり、
未来に対して進むべき道がハッキリ見え、意欲が湧いてくると同時に、
漠然と心の中を巣くっていた不安や葛藤といったものがきれいに消えていきました。

人間の持つ意識の力は偉大です。
その偉大なる意識の力を、
本当に大切なものだけに焦点を当てさせて、最高の形で働かせてあげてください。


ガラクタを処分する方法はいろいろあります。
ネットオークションやリサイクルショップ、あるいはお友達に
買っていただければありがたいことです。
買っていただくことができなくても、
それを喜んで使ってくださる方がいれば、
手放す方としても、こんなにありがたいことはありません。

まだ使えるものを、ゴミとして処分するのにはやはり抵抗があります。
私もここのところですごく葛藤を覚えました。

けれども “もったいない” という意味を深く考えれば、
使えるものでもあえて処分することが、
すべてのものを “活かす” 道になるのだと思えるよう懸命に努力しました。

それともうひとつは、
この宇宙の森羅万象、形あるもので永遠に同じ形を留めているものは
何ひとつありません。
すべては時の流れとともに生々流転し、様々な形に変化し続けています。

ものを捨ててゴミにするということは、
ものを無駄にするということではなく、
そのものが、新たな形に生まれ変わる
新たなステップを踏ませてあげるということです。

まだ使えるからといっていつまでも手元に置いておき、
結局最終的にはゴミにしてしまうのなら、
一日も早くゴミにして、灰となり、
次の物質への循環ステップを歩ませてあげる方が、
そのものに新たな命を与えることになり、
そのもの自身も喜ぶのではないでしょうか。


お釈迦様は諸行無常ということを説かれました。
私たちの持つ肉体の命も永遠ではありません。
極端に言うならば、
私たちと周りのものは、すべてが一過性の関わりです。

その一過性の関わりの中、
一期一会の精神で、
移ろいゆくものたちと上手に関わっていきたいものです。

2010.2.8 Monday

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