ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
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ヨガナンダ



畑ヶ田雄貴さん(ニュージーランド)

この世の中で起きてくる事象はすべてが必然であるのならば、どうしてこんなことが起こってしまったのか、正直、僕にはわかりません。
思考は同じところをめぐっては元に戻り、答えなどいつまでたっても見つかりそうもないです。
なぜ、僕の普段の生活はまだ続いているのに、本当にたくさんの命が犠牲になり、多くの人々が苦しみや悲しみに打ちのめされなければならないのか。
そう考えると、なんだか居たたまれない気持ちで一杯になります。
一刻も早く、復旧と復興が進み、人々に笑顔が戻ることを祈ります。

この世界が二極性のもので、マイナスとプラスを同時に引き寄せるのなら、この史上最悪の震災から得ることができるのはなんだろうと考えたとき、それはこの悲劇を再び繰り返さないための学びなのではないかと思います。


学び、感じ取るべきもの。


明らかに僕らは間違った方向に進化していることを、多くの人が気付き始めていて、僕ら自身の目覚めのために、人類がすべてのもの、いのちとの調和を学ばなければ、それは形や方法を変えて、これからもいろいろな現象として僕らの前に立ちはだかるだろうと思います。
多かれ少なかれ、天災は地球の生命活動のリズムとして、この先も起こり続けるものだろうけど、それと協調ではなく、支配しようとしてきた人類は今ここで目覚めなければならないんじゃないでしょうか。
そうでなければ地球自身の浄化作用の流れの中で飲み込まれ淘汰されしまうんではないでしょうか。
文明の発達を夢見て、僕らはいつも自分たちの外側にそれを探してしまい、宇宙まで手を伸ばすことができるようになったけれど、それはちょうど足場を固めずにはしごを登っていっているようなもので、僕たちは多くの問題を抱えたままで倒れようとしているようにも見えます。

僕たちはもっといい暮らし、もっとお金持ちに、もっと大きな家、もっと便利な暮らしにと、時には私利私欲を満たすための誰かのゲームに知らぬ間に巻き込まれ組み込まれ、他人よりもより多くのものを持つことがすべてと錯覚させられ、それを失うことに不安と恐れを抱き、まるでそれらを持っていることによって安心を求めるうつ病の患者のように、それに束縛されて失わないように、もっと羨望して、いつのまにかにその責任が誰にあるかのさえもわからなくなってしまって、そして僕らの潜在意識はこの行き詰まりのドラマを修正する方法を探していたんじゃないだろうかと思います。

そして、この出来事は、科学的に考えれば、僕らは地球の上に乗っかってるわけで、その地殻が周期的に動くことに伴って、地震やそれに伴う自然現象が起こることは当然で、原発の事故などは人災とも呼べるかもしれないけど、ぼくはすべてものに意識があると思うんですよね、だからこの地震は、地球そのものの意識と僕らのその潜在意識とがシンクロナイズして起きてしまったんじゃないだろうかなんて思います。例えば、潜在意識、集合意識が無意識に僕らのいろんな行動に作用してるように。

タイタニックが氷山を見つけてもすぐには方向を変えられなかったように、この船に乗る僕たちに迫る危機はもうそこまで来ているようにも思えます。
僕たちは同じ間違いを何度も何度も繰り返し、この星が僕らに与えてくれているチャンスはもう残り少なくなってきているのかもしれません。
ある人は、僕らがこの星に生まれてくるのは魂の成長のためだといいます、ある人は僕らが神自身であって、その完璧さを知るために、すべての不完全さを体験したいだけだ、だから何も恐れることはないと。
だけど、頭脳明晰でもなく、霊感もなく、神とも交信できない僕には、本当のことなどわかりません。
どちらにしても、すべてのものが絶妙なバランスで愛を奏でているこの地球から、いまのままではとてつもないダメージだけを残して去っていくことになるんじゃないだろうかと危惧だけは誰もが持っているんじゃないでしょうか。

今僕らに求められていることは、自分たちにかけていると思われるものを、外側に求めるのではなく、それは最初から自分の中にあることに気付き、それがあれば幸せになれるという、これまで執着してきたものを 手放す ことではないでしょうか。
そして、その心の動きはどんなものにも支配されないものだと思います。
宗教間の対立ややイデオロギーを変えていくことは不可能に近いことかもしれないけれど、それでも、多くの人々がものを持つことが幸せにつながるという錯覚やネガティブな感情を 手放す ことができるようになれば、そこから生まれてくるエネルギーの相互作用によって、本物の愛に気付きその輪はひろがっていくことができるんじゃないだろうかと思います。
それは例えば、皮肉にも被災地で何もかもをなくした方々が、何の面識もなかったお互いのことを思いやる心や、ただそこに命があることに生きていることに感謝し、そのバイブレーションは世界に伝わっていっていることに現れているんじゃないでしょうか。
だから、僕らは今回は本当に慎重にこのことを胸に刻むようにして、このチャンスに学ばなければならないと思います。
そうすれば連鎖反応として、物欲主義はなくなり、資本主義はかたちを変え、争うことは意味をなくし、一部の権力者による大衆のコントロールに終わりを告げ、人々の心はもっと自由に愛で満たされるんじゃないでしょうか。


僕自身が持つ問題と同じように、個人個人が抱えている問題は、言葉で表すように簡単には 手放す ことはできないかもしれませんが、ヨガナンダさんが言うように、僕らに時間があまり残ってないのなら、先送りにせずに、今、本気で取り組んでいかなければならないと思います。

この先の向こう側に、明るい未来が待っていることを祈っています。
そして、それはここ、この瞬間に僕らが創造しているものだと多くの人が知ることが大切ですよね。


ありがとう、ごめんなさい、許してください、あいしてます。


光の雨 のリンク、FACEBOOKのWALLに貼らせていただきました。

2011.3.21  
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