生命の形<3>
昭和13年から16年にかけて、偉大な歴史研究家であった村山節(みさお)先生が、
世界の歴史の流れには大きな法則性があることを発見しました。

自宅の長い廊下に紙を敷き、10メートルの長さに紙を繋ぎ、
そこに1センチ10年の世界史年表を作りました。

そうすると、偶発的に起こると思われていた文明や国家の誕生に
正確なパターンがあることが見つかったのです。

文明法則史学の発見
                                         出典:まんが歴志学

この法則を文明法則史学といい、
地球文明の生命法則を説いた世界で初めての歴史学です。


村山節先生が六千年に渡るこれまでの世界の歴史を精査した結果、
文明には東と西に大きなふたつの波があり、
その波は1600年周期で循環し、800年ごとに東と西の文明が
文明創造期ともいえる高調期と準備期間である低調期を
交代しているということが分かりました。

文明法則史学 文明総図

東と西の文明を分けるラインは、中東の紅海のあたりとハワイのあたりです。

東西文明は図のように有史以来きれいな二重らせんの形を描き、
それが幾重にも重なっています。

ここ最近は、西暦1200年頃からの西洋を中心とした文明が大いに栄え、
科学技術や工業が著しい発展をみせています。

そしてそれから800年たった現在は、
日本や中国を中心とした東のアジア文明が栄えていく出発点となると同時に
東と西の文明の大きな交代期にあたります。

文明法則史学は細部に至るまで検証を積み重ねられてきた学問であり、
歴史はたんなる偶発的な出来事の集合体ではなく、
ひとつの大きな流れを持った生命活動だということを私たちに教えてくれています。


歴史は東西を極とする1600年周期の二重らせん、
動植物の活動は、南北を極とする一年周期の二重らせん、
いずれも共生、循環の理を持った生命現象です。

そしてDNAの二重らせんは三次元空間における、
空間座標のみでの二重らせん構造ですが、
歴史と動植物の活動が描く二重らせんは、
空間とともに時間の座標軸を持っています。

つまり生命の基本形である二重らせん構造は空間だけではなく、
時間、空間(時空)全体にまで広がっているものなのです。



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