生命の形<1>
ここまで説明してきたフラクタル、共生、循環、
この三つが生命の基本法則です。

この宇宙は超ミクロの原子の世界から、超マクロの太陽系、宇宙全体に至るまで
すべて共生、循環の法則がフラクタル構造で成り立っています。

小さな小さな原子の世界から、大きな大きな宇宙の果てまで、
どこをどの大きさで見たとしても、
そこには必ず共生、循環、このふたつの法則が存在しているということです。


宇宙全体を貫く生命法則の「生命」というものに形があるとすれば、
それはどのような形なのでしょうか。

私たち人間、動物は、寿命が尽き、個体としての生命が終わった後も、
その子孫を通し、種(動物の種類)としての生命は脈々と受け継がれていきます。

その生命を受け継ぐためのもの、それは遺伝子DNAです。
人間の身体には約60兆個の細胞があり、その細胞の中ひとつひとつに
人間生命の設計図とも言えるDNAが存在しています。

遺伝子DNAの二重らせん構造
                               出典:教育用画像素材集

DNAの上にはA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)という
4種類の物質(塩基)が並んでいます。
この配列によりすべての遺伝子情報が記録され、
その情報量は実に百科事典700冊分にものぼる膨大なものです。

このDNAの情報を両親から受け継ぐことにより、
肌、目、髪の毛の色、背格好など両親とよく似た特徴を持つ子供が
生まれてくるのです。


このDNAの構造は上の図のような二重らせん構造になっています。
二本のひもが対をなすように絡み合い、
その形のままねじれています。

この二本が対をなすというのが共生を表し、
その共生の状態を保ったままひとつの方向に回転するようにねじれていく
ということが循環を表しています。

つまりこの共生、循環の法則を最もシンプルに立体の形で表した
二重らせん構造が、生命の形そのものなのです。



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