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爪もみ健康法<5>

私の周りでも最近は爪をもみながら言葉をかける感謝行としての
爪もみ健康法を実践してくださる方が多くなりました。

感謝の言葉をかけながら爪をもみ続けることによって
身体の調子がよくなるばかりではなく、
自分の身体を大切にしなければいけないという意識が芽生えたと
多くの方に言っていただけるのはとても嬉しいことです。

私も夜この爪もみをしなければ、なんだか一日が終わったような気がしません。
寝る前に歯を磨いたり、仕事の最後に使った道具を片付ける、
そんなような感覚です。


爪をもみ、身体に言葉をかけるようになって、
自分の身体から投げかけられるメッセージに対してとても敏感になってきました。
これは肉体的なものだけではなく、精神的なものに対してもです。
爪もみという感謝行は、一種 瞑想に通じるものがあるように思われます。

心身からのメッセージを敏感に感じ取れるようになればなるほど、
自分の身体が愛おしく思えるようになってきます。
そしてその愛おしさが高まるにつれ、自分の身体が “自分自身” ではなく、
両親、ご先祖様、そしてサムシング・グレートとでも表現すべき
何か偉大な存在からいただいている、またはお借りしているものなのだ
という意識になってきます。

本当に不思議ですが、これは私だけのものなのでしょうか?


感謝行の神髄は、その喜びの気持ちを他の人たちと分かち合うところにあります。

有名な天国と地獄の話です。

ある人が仙人に連れられて地獄に行きました。
そこは想像していたのとは違い、花が咲き小鳥がさえずり、とてもきれいなところでした。
そして食堂の中に入るときれいなテーブルに数々のご馳走が並び、
その周りをたくさんの人が取り囲んでいます。
しかし全員の手には1メートルもの長い箸がくくりつけられていて、
みんな自分の口の中にご馳走を入れようと必死になっているのですが、
どうしても食べることができず、みな飢えてしまっています。

今度は天国に行ってみました。
天国の景色は地獄で見たものとまったく同じでした。
食堂もテーブルに並ぶ数々のご馳走も、そして手にくくられている箸も。
しかし違うのは、テーブルを囲む人たちがみな周りの人たちの口に
長い箸を使ってご馳走を運び、お互いが分かち合い、
みな福々としているということです。


爪もみは自分一人でしてもとても気持ちのいいものですが、
誰か他の人からしてもらうと、さらに何ともいえない心地よさを感じます。

全身を優しく包み込み癒されるような感覚、
これは自分一人でしていては味わうことができません。

この感謝行としての爪もみを、是非周りの身近な人としてみてください。
相手の爪をもみ、相手から爪をもんでもらい、
深い心地よさとともに、暖かい心の交流を感じてみてください。

そしてできればこの深い感謝の気持ちを込めてた爪もみを
ご両親にしていただきたいものです。

年老いた親のしわくちゃになった手や足に触れ、
指をもませていただく時、
きっとこれまで親が自分にかけてきてくれた苦労、想いの一端を
感じ取ることができ、素晴らしい交流が生まれてくるでしょう。

できれば足の爪をもむ時は、
その前に熱いお湯に浸したタオルをよくしぼり、
あなた自身の手で足をしっかりと拭かせてもらっください。


先日、95歳になられる知り合いのお母様の爪もみをさせていただく
機会がありました。

体調を崩し、生まれて初めて入院をしたといわれるそのお母様、
病院に入ってはおられるものの、小柄ながらかくしゃくとされたそのお姿は、
生命の輝きにあふれ、神々しく感じられるほどです。

そのお母様のベットの横に座り、ベットの上で足を伸ばし座っておられる
お母様の手と足の指を一本一本もませていただきました。

その時にわき上がってきた感情をきれいな言葉で整理して表現することは
とてもできません。
ただ “お母様に元気になっていただきたい” という思いと、
自分の亡くなった両親にもこうして指をもませていただきたかったという思いが
複雑に交錯し胸が熱くなり、涙があふれ、
私の手やお母様の足にポタリと落ちてきました。


爪をもむというひとつの行為から、様々なことを感じ、世界が広がっていきます。

私たちの身の回りには、気づかないだけで、
本当に素晴らしいものがたくさん隠れているのではないでしょうか。

そして人を思うことの尊さ、・・・
今日も爪をもみながらそんなことに思いを馳せています。

2006.5.16 Tuesday
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