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陰陽運動<2>

陰と陽、ふたつのものの共生関係は、
時空の基本法則の中でも最も根本にあるものです。

人間の体の構造を最大限シンプルに表すと、
ミミズのように、口から肛門までの一本の管のようなものです。
食べ物を口から入れて消化し、排泄する。
その周りにそれをサポートしたり、呼吸や血液の流れを司ったり、
感覚器官、思考するための器官が付随していると考えることができます。

人間は食べ物さえあれば生きていける ・・・ という訳ではありませんので、
重要度の高い低いを比べることはできないのですが、
口から肛門に至るまでの食べ物を消化吸収するための器官が、
人間の体の中で、
最も根本的な生命維持器官であることはたぶん間違いないことだと思われます。

その入り口と出口である歯や口の周り、肛門を鍛え、整えることは、
根源的な生命力を賦活する上できわめて大切なことです。
そのことを美顔法<2>でご紹介したパタカラを使うことによって、
あらためて理解することができました。

 
お子様用

パタカラを使い始めてまだ二週間ほどですが、
自分の体でハッキリと自覚できる顕著な効果が出ています。

パタカラを入手したのは1月25日(火)です。
山ア歯科医院で先生から見本をお借りしました。
家に持って帰ってからしばらくそのままにしていて、
使い始めたのはたぶん26日か27日だと思います。

パタカラは唇に力を込めて噛みしめ、口唇筋力を鍛える医療器具です。
一回3分間、一日4回というのがおすすめコースなのですが、
私は最初から強化板バネを取り付けてやったため、
3分間ずっと閉じていることができず、
途中何度か休憩しても、唇の周りの筋肉にかなりの痛みを覚えました。

ですから最初の二、三日は、一日2回ほどしかできなかったのですが、
それでも脳への血流がよくなったためか、
頭がとてもスッキリとした感覚がありました。

パタカラをはじめて一週間たった2月4日(金)、
毎週参加している積極人間の集いという異業種交流会に参加しました。
朝7時スタート、いつものように会場備え付けの
折りたたみ式のパイプ椅子に座ります。

会がはじまってしばらくしてから気が付いたのですが、
いつもは足を組み、背もたれに背中をどかっと当てて座っていますが、
その日はなぜか自然と背筋が伸び、
背もたれに背中を当てることなくシャキッと座っているのです。
もちろんその姿勢が苦しいわけではまったくありません。
その日の自分にとってはその姿勢がとても自然なのです。

帰りのJRの車内でも、座席に腰掛けて、
気が付けば背中をシートに寄りかからせることなく、
背筋がビシッと伸びていました。

これまでそんなことはありませんでしたので、
これは間違いなくパタカラの効果です。


話がややこしくなるかもしれませんが、
過去呼吸法の実践において、
このパタカラと同じく背筋が自然と伸びるという経験をしたことがあります。

これまで二十数年間、ほぼ毎日気功や呼吸法を実践してきていますが、
日々行うメニューというのはその時々で異なります。

十数年前に相撲の四股(しこ)を一般人でもやりやすい形で改良した
気功を毎日していたことがあります。



四股というのは足腰の筋肉を鍛える筋力トレーニングではありません。
これは下腹部に気を充実させる気功法です。

相撲取りは股割りをし、股が大きく180度に開くまでトレーニングを重ねます。
このトレーニングはとてもつらく、大の大人が涙を流すこともあるそうです。



相撲取りの股が大きく開かなくてはならない理由は、
がっぷりと四つに組み、土俵際まで攻められた時、
股が開かなければ、上半身が立ってきた時に重心が後ろに下がり、
後ろ向きにひっくり返ってしまう可能性が高くなるからです。

それともうひとつが、
四股を踏む時に気を下腹部の丹田にしっかりと入れるためです。

四股を踏み、高く上げていた足を土俵に踏み降ろすと同時に、
頭部、上半身にある気を背骨を通して丹田に集中させます。
これができるのは、股が大きく真横に開き、
背骨が真っ直ぐ上に直立しているからです。
前屈みの猫背のような姿勢では、
気は上から下へ、ストンとは落ちてきません。

ですから四股を踏むためには股割りは必須であり、
股関節の固い一般人が股割りをしても、本来の効果は得られないのです。

その四股と同等の効果がある気功法をしていた時は、
普段から背筋がしゃんと伸び、
特にお酒を飲むと、背骨にバネが入ったかのように弓なりに反り返り、
普段以上に背筋が伸びてくるのが不思議でした。

その気功法をやれば二、三日でそんな効果が表れ、
休むとまた自然消滅し、そんなことを過去何度か繰り返したことがあります。


パタカラの効果はこれとまったく同じです。
普段から姿勢が明らかによくなると同時に、
お酒の席ではその効果がやはりより一層顕著に表れました。

Twitter でもご紹介しましたが、
その積極人間の集いの翌日、2月5日(土)に、
会の仲間のご自宅で牡蠣パーティーがありました。
パタカラをはじめて10日目ぐらいです。

牡蠣パーティー

お座敷の畳の上に座って二時間半、
牡蠣の土手鍋、牡蠣フライ、焼き牡蠣、お刺身などを堪能しました。

私は元々正座が好きなので、座りはじめはたいてい正座からスタートします。
けれども長時間正座を続けると足が痺れるので、
途中何度も座り直し、あぐらをかいたり、足を伸ばしたり、
または手を横についたりしてお行儀悪く座ることもあるのですが、
その日はやはり異常に背筋に気がこもっていて、
自然と背筋は真上に直立し、足もほとんど痛みを感じず、
二時間半の間、ほんの二、三回ごく短時間あぐら座りをした程度で、
ほとんど正座の姿勢を崩すことはありませんでした。


陰陽運動の中で、肛門は陽で締める理があり、
口は陰で開く理があるというようなことを書きましたが、
口の周りも肛門同様締める力を高めることが、
こんなにも顕著な効果を示すということを、
パタカラを通して初めて知ることができました。

中村天風師は、心身を統一し、
生命力を高める行法としてクンパカ法を唱えています。
クンバカ法とは、
 ・ 肛門を締める
 ・ 肩の力を抜く
 ・ 下腹部に力を充実させる
ということです。

唇を締めることは、肛門を締めるクンバカ法と同様に、
集中力、生命力を高めることにつながるものと考えます。

成瀬雅春師は、肛門を締めるムーラバンダは、
クンダリーニヨガという霊性を高めるヨガの行法の最も基本だと述べています。

肛門を締めることが、
目に見えない霊性を高める入り口となるのであれば、
唇を締めることは、
目に見える脳の働きを高めるきわめて効果的な方法であるのかもしれません。


パタカラをやりはじめてまだ二週間ほどですが、
口唇筋力はかなりついてきました。
以前よりも長時間パタカラを咥え続けることができるようになり、
唇の周りもそんなに激しく痺れることはありません。

私の少し後ではじめられた主婦の方は、
早速顔の筋肉が引き締まり、小顔になったと喜んでおられます。
周りの人たちにもさかんにPRしておられるようです。

八十前のおじいちゃんは、
はじめて数日で顔色がとてもよくなり、
以前よりも横になっている時間が減りました。


見た目はおもちゃのようなパタカラですが、
その効果は絶大です。

パタカラ

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2011.2.11 Friday
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