ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
 ヨガナンダ > 日々の思い > 2018.12.31



ヨガナンダ



2018年12月31日 ・・・ ロックな生き方

今日は2018年の大晦日、
いよいよ今年最後の一日となりました。
思えばいろんなことがあった一年でしたが、
年の終わりにたくさんの出会いがあり、
大きな希望を持って新しい年を迎えられることを嬉しく思います。

昨日から入り組んだ海辺のきれいな長崎県の平戸市に来ています。
盲導犬活動で知り合ったお年寄りを訪ね、
この年末年始はここ平戸で過ごす予定です。


ここ最近は月齢を時の区切りとして生活していますが、
それでもやはり年末年始は特別です。
周りのすべての人たちがここを特別な時と考え、
忘年会をしたり大片付けをしたり、
来年に向けての抱負を語り合ったりしています。

そのすべての人たちの行動と想念が
ひとつの大きなエネルギーとなり、
年末はその一年の総まとめのようなことが起こり、
それを整理し、新年を迎え、
『一年の計は元旦にあり』となるのだと感じます。

「年内やり残したことはしっかりやっとかなきゃ!」
「今年は必ずいい一年にするぞ!」
この濃縮された思いが濃縮した時を創ります。


一昨日の29日、年末の超忙しい中、
親しくしているミュージシャン十輝くんが企画した
被災地復興支援のためのコンサートに行ってきました。



十輝くんと親友のマサくん(奥野勝利さん)が出るのですから、
絶対に行かないわけにはいきません。
11組のミュージシャンが出演し、延々7時間あまり続くコンサートですが、
二人の演奏だけでも聴かなければ新しい年を迎えることができません。

コンサートのトップバッターはマサくんです。
幼い頃から体の弱かったマサくんは最近胃がんになり、
先日手術をし、二日前にも抗がん剤を打ち、
体調が万全ではない中での登場です。

ステージの少し前にマサくんと数ヶ月ぶりの対面をしました。
マサくんと抱き合い、お腹の傷を触らしてもらうことで、
自分にとって彼がいかに大きな存在であるかということに気がつきました。

彼には先日、「ありがとう」の力で元気になってもらおうと思い、
工藤房美さんの講演録を送りました。


この日は、抗がん剤の副作用に打ち勝ってもらおうと願い、
作りたてのこがし玄米を手渡しました。
抗がん剤で手はどす黒くなっていましたが、
たばこを止めた影響で、肌の具合がよくなっていたので一安心です。

マサくんの歌と語り、心の奥に染み渡ります。
もうはじまってすぐに自然と涙がこぼれました。
マサくんの歌を聴いて涙を流すのは何度目でしょうか ・・・ 。



マサくんは素晴らしいハートと音楽技術を持っていますが、
体が弱いこともあり、コンサートの語りでは弱気なことを言うことが多く、
それがガンというものを招いたのではないかなと危惧していましたが、
その日の彼の言葉と音を聴き、
マサくんは大病を経て、
確実により深い心の世界に入っているのを感じ取ることができました。

マサくんのアルバムはもう千回近く聴いているかもしれません。
これからも、インドで、またトイレ掃除をしながら聴き続けるでしょう。



先日「ボヘミアン・ラプソディ」を観て以来、
家ではクイーンの曲ばかり聴き続けています。
けれど自分にとってマサくんの音楽はクイーン以上です。




マサくんのステージを聴いていったん家に戻り、
三時間ちょっとの時を経て再び会場に行きました。

十輝くんの歌は随分以前から聴いていて、
聴くたびに観客を引き込むパワーが増してきています。
以前はパッション(情熱)は感じられるものの、
イマイチ単調すぎると感じる面もありましたが、
今は表現力が格段に増し、
若さは成長力に直接つながるのだということを感じさせてくれました。



十輝くんは日米ハーフの超イケメンで曲を書いて自分で歌い、
レコーディングもし、自作CDを売り歩いての全国ヒッチハイクや
アメリカ大陸横断なんかもするチャレンジャーです。
そして何より性格がすごくいいので、
ちょっとしたチャンスがあればメジャーになれる要素がすべて揃っています。
一日も早くそうなれることを願います。

十代の頃の十輝くんとの思い出です。




十輝くんの次のステージが沖縄の「ちむぐくる」
十輝くんが是非このバンドも聴いて欲しいと言っていたので聴くことにしました。
ギターと歌、三線、男女二人のユニットで、
十輝くんとは東北の震災支援コンサートで共演した縁とのことです。

二人の関係は・・・、二日後の大晦日に入籍とのことです!!
おめでとうございます。 (^_^)/
けど大晦日でも役所で入籍できるのかな?



「ちむぐくる」とは、沖縄の言葉で心、精神という意味とのこと。
本当にこのちむぐくるというバンドは心、精神がこもっていますね。
そしてそれを相手の胸に訴えてくる力があります。

ヴォーカルの女性は観客との語りも上手いし、
声そのものにものすごく力があります。
これは彼女自身の精神と肉体の力そのものでしょう。

彼女から伝わるメッセージはただ単に強いのではなく、
しなやかさを伴った強靱な芯の強さで、
これはたぶん彼女の生き方から来るもので、
肉体的にも強い体幹力を持っておられるのだろうと感じました。

それはまさにジュディーアンドマリーのYUKIを彷彿させるもの、
彼女はYUKIに勝るとも劣らぬエネルギーを持っています。
そして自分は彼女の身体の中に、
「2001年宇宙の旅」に出てくるモノリスのような
絶対的で巨大な秘めたる力があるのが見えるようでした。



彼女の持つ “声力” は、「言葉」という曲のPVを観ても十分に感じ取れます。



その彼女がなんとサックスも吹くのです。
ステージの途中でサックスを手に持って歌い始めたので、
興味津々で耳を傾けていました。
そして一音聴いてびっくり仰天です!

息(生き)を音に換える管楽器は、
その人の生き様、力量を最も如実に反映します。
彼女の吹くサックスは技術的にもちろん上手ではありますが、
そんなことよりその音が、まったくぶれることのない芯を持っていて、
聞き手の真っ正面から、静かにかつ確実に体の中に染みこんでくるのです。

言葉で表現するのは難しいですが、
たとえきらびやかな華やかさはなくても、
その奥に本質的なものを持っているならば、
相手を有無を言わせず説き伏せるだけの力を持つ、
そんなことを彼女のサックスの音色を聴いていて感じました。

そして彼女の音から感じ取るものは、
歌も語りもサックスもすべて同じです。
やはり音はすべてのものを包み込む最高の表現媒体です。
そのことを再確認し、それもとても嬉しく感じました。


ちむぐくるの演奏を聴いて気分が高揚し、
聴く予定のなかった最後のツーステージも聴かせてもらうことにしました。
佐藤タイジ原田真二、どちらもとてもメジャーなミュージシャンです。

佐藤ダイジ、彼はアコーステックギター一本でめちゃくちゃロックしていました。
アコギにエフェクターをバリバリかけてエレキのような音色にし、
専門用語は分かりませんが、
最初に派手なリフをかき鳴らし、それを録音したものをループさせ、
その大音量のリフをバックにアナーキーっぽいメッセージを語り、
いつしか歌へと入っていく、
音楽もですが、その音楽と語り、その上に彼自身の生き方や考え方、
それらすべてが分け隔てのないひとつの流れになっていて、
そのすべての関わり方がものすごくロックです。
しかもアコギでするというのがものすごくイキですね。
長年ロックを愛ししてきましたが、こんな形態は初めてです。

YouTubeを見ると、彼はアコギだけではなく、
エレキやガットギターを弾くこともあるようです。
けれど彼の魅力はやはり生で聴かないと味わえないでしょう。
CD、YouTubeである程度魅力が伝わる音楽とそうでないもの、
音楽にはいろんな種類があるということを知りました。



ロックを聴くようになってもう半世紀近く、
ロックとは何かという定義をいまだ自分の中で
持っていなかったことに気がつきました。

たぶんロックとは、
エレクトリック楽器をガチャガチャとかき鳴らすひとつの音楽ジャンル
というのが本来の意味なのかと思いますが、
この日様々な形の異なる音楽表現を耳にし、
ロックとは、内からほとばしるエネルギーをそのまま素直に、
高いテンションのまま表現すること、
そんな音楽であり、また生き様そのものであるのだと感じました。

大好きだった故高田渡も、
音楽ジャンルとしてはフォークに区分されるものの、
その奔放な生き方はロックそのものです。
  <高田渡的生き方>


12月29日、年の瀬を迎えたくさんのロック的生き方を目の当たりにし、
音楽を媒体にそれを表現している彼らをとてもうらやましく感じました。
きっと彼らは音楽を用いることによって、
そのロック的生き方を貫く力を得ているのでしょう。

自分ももっともっと素直に自己表現し、
ロック的に、そして音楽的に生きていきたいと強く思いました。
これは先日「ボヘミアン・ラブソディ」を観て以来の流れです。

亡くなったフレディー・マーキュリーも、
当時よりもセクシャリティーに対して寛容な今の社会に生きていれば、
きっともっとロックな生き方を貫くことができたでしょう。
残念です。


実はこういったことはコンサート当日の29日に
書いてアップしようと考え、
家に戻っている間に八割方文章を書き、
残りはコンサートが終了してからと計画したのですが、
彼らのロック魂に刺激を受け、
家に帰った後は酒を飲まずにいられない気分になり、
「飲みながらちまちまと文章を書くのはロックじゃない!」
と酔った勢いで書きかけの文章をすべて破棄してしまいました。

今こうして平戸のホテルで普段使うことのない
ノートパソコンに向って文字を打っています。
ノートパソコンはいつも使っているデスクトップパソコンと比べて
入力効率約半分でイライラします。
けれどこれもロック魂鍛錬のため、細かいことは気にしないのです。

2019年は昔取った杵柄で、
是非音楽と能動的に関わっていきます。
やっぱり楽器はロックなもの、エレキがいいですね。

歳を重ね、聴く音楽はさすがにもうロック中心ではありませんが、
自ら表現するとなると、なぜかより激しいものに憧れます。
これが今の自分のアイデンティティーです。
エレキは過去四台持っていて、そのすべて手放してしまいましたが、
再び手にしたいと思います。

2019年はすべてにロックに、より能動的に進んでいきます。
2019年が皆様にとって素晴らしい年でありますように!!


2018年12月31日、長崎県平戸市より。

    本日佐世保で撮った写真です。


2018.12.31 Monday  
ひとつ前へ ホームへ メニューへ 次へ
Link Free
Copyright 2010 Sakai Nobuo All right reserved.