シンクロ日記
意味のある偶然、考えていたことが突然目の前に現れるといったことを
シンクロニシティ共時性現象といいます。
  「時空<2>」も参照してください。

この思いを現実化させる潜在意識の力、
シンクロニシティ(シンクロ)のことを初めて知ったのは、
昭和の終わり頃、マーフィーの本と出合いがキッカケです。

眠りながら成功する―自己暗示と潜在意識の活用
眠りながら成功する―自己暗示と潜在意識の活用
ジョセフ・マーフィー, 大島 淳一

今でこそ大きな書店に行くと、潜在意識の活用法、
成功法則といったテーマを扱った本が山のように並んでいる
すごい時代となりましたが、
当時はまだ潜在意識について表立って書かれた本は、
この産業能率大学出版部から出されているマーフィー関連の本以外には
ほとんどなかったように記憶しています。
中村天風の著書は一般書店では販売されていませんでした)

この青い表紙でシリーズ化されているマーフィーの本、何冊も買って繰り返し読み、
「宇宙の黄金律」を手に入れたという喜びに、当時は胸を振るわせたものです。

たしかに様々なものをイメージしたり、瞑想を習慣にすると、
不思議なシンクロが、それまでにない高い頻度で起こるようになってきます。

人生の転機ともなった大きなシンクロ、
極めて低い確率でしか起こりえない驚くべきシンクロ、
そして日常的な些細なシンクロまで、
この二十年近くの間に経験したシンクロは、
それこそ数千に上るのではないかと思われます。

なぜシンクロが起きるのか、その仕組みは。
イメージしても現実化するものとしないものがあり、
そこにはどのような違いがあるのか。
シンクロが多発する時期があるのはなぜか。

これまで様々な経験をし、潜在意識の本もゆうに百冊以上は読んできましたが、
シンクロについては、見えない意識の世界の問題だけに、
分からないことが数多くあります。

しかしその中で確実に言えることがふたつ。
ひとつは、昭和から平成、20世紀から21世紀へと時代が移り変わり、
時代の大きな転換期の深まりの中で、何らかの影響で想念の力が強まり、
思考が現実化する頻度、速度が格段に速まってきているということです。

頭の中で考えていたことが、シンクロニシティという現象ですぐ目の前に現れてきます。
思考という種を蒔くと、確実に、早く実りを結ぶようになってきました。

私自身、日々身をもってこのことは感じますし、
多くの精神世界の指導者と呼ばれる方たちも同様のことを話しています。
津留晃一氏も、昭和から平成になって、
思考の力が行動の力を凌駕するようになったと説いておられます。

もうひとつは、潜在意識、思考の力を活用し、
己の我欲を成就させ「成功者」となった人たちの中に、
その反動として破滅的な結末を招いている人が少なからずおられるということです。

成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
神田 昌典

この神田昌典氏の著書の中には、
「成功者」が陥りやすい典型的な落とし穴について書かれています。

表の体育 裏の体育―日本の近代化と古の伝承の間に生まれた身体観・鍛練法
表の体育 裏の体育―日本の近代化と古の伝承の間に生まれた身体観・鍛練法
甲野 善紀

古武道の第一人者甲野善紀氏最初の著書、この文庫本の巻末にある解説にも
神田昌典氏が文章を寄せています。

ここに書かれている「成功者」であるご自身の苦悩と反省、
自著では書くことができない本音を知ることができ、
とても考えさせられるものがあります。


甲野善紀氏の著書、本文の一節から。

現代、世に流行るイメージ法の多くは、
なまぐさい現実主義を匂わせた無反省、無節操なものが
多すぎるように思われる。
そのため、このイメージ法を志向する人達は、
いつの間にか、マイホーム、入試、恋愛、結婚などの
表面的欲望のロボットになってしまうおそれがある。



「成功者」を志す人たちの行う瞑想はイメージ法、
表面意識で考えた己の理想像をイメージすることで潜在意識にインプットし、
それを現実化させようとします。

しかし古来から求道者の行ってきた本来の瞑想は無念無想、
表面意識を鎮めることに目的があります。

なぜ同じ瞑想でも、まったく反対になってしまったのでしょうか。

瞑想とは、瞑み(まどろみ、リラックス)想う(おもう)ということ。
イメージ法の瞑想は、瞑み、潜在意識の扉が開いた状態の中、
表面意識の欲望を想うことで、潜在意識を働かせようというもの。

それに対して無念夢想の瞑想は、
表面意識を沈鎮めることで、普段は聞くことのできない潜在意識の奥にある
真我、魂の声に耳を傾け、それを感じ取り、想うというものです。

潜在意識をはさんで表面意識と真我、
志すべきところがまったく正反対なのです。

表面意識で真我を知り、感じ、
表面意識と真我が合致しているのが最高の理想の姿なのでしょうが、
現実にはなかなかそうはいきません。

この表面意識と真我が大きく食い違えば食い違うほど、
そして真我と食い違った表面意識が潜在意識の力で現実化されていればいるほど、
そのギャップを埋めるため、将来的に真我からの大きなゆり戻しがあるのです。

成功哲学、イメージ法が悪いという訳ではありません。
自己の可能性を発見し、明るい人生を歩む素晴らしい方法ではありますが、
その使い方を誤り、我欲の虜になってしまうと、
間違った方向に行ってしまう危険性があるということです。


偉大であり摩訶不思議な潜在意識の世界、
この潜在意識の法則をより深く理解するために、
日常生活の中で起こるシンクロニシティを書き留めておく「シンクロ日記」を
これまでの「いいこと日記」と平行して、この4月1日からつけることにしました。

シンクロ日記をつけるとシンクロの起こる頻度が増加するとは聞いていましたが、
たしかにつけようと決心した3月末から毎日のように不思議なモノや人との出会いが
急に増え、面白いほどです。

シンクロ日記をつけることで、新たなる何かを発見できるでしょうか。
また近いうちに楽しいご報告ができるようになればいいですが。
こうご期待ください。

2005.04.03 Sunday



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